読書日記~黒沢進「日本フォーク紀」編。
自分の中で影響受けた人はそれこそ山のようにいるし、何かをやらなければと思うきっかけを作ってくれた人も同様です。
具体的に何をやるか、やりたいと思うのは、より衝撃的で具体的なものと出会ったからですね。
10年近くやっているフリーペーパーGO→ST通信は毎回素晴らしいライヴを提供しているアーティストのためになるならと始めた記憶があります。
GRANDFATHERSの「うさぎ新聞」やカーネーション「SOUND FACTORY」にムーンライダーズ周辺の「METRO NEWS」のコンセプトや内容が大好きだったので、あの手法をちょっとお借りして、自分なりの知識や分析を加えたものという感じです。
当初は「GO→ST Newspaper」と屋号を考えていて、パイロット版であるvol.0はその名前で作りました。
ライヴ直前にそういえば黒沢進さんが作ったのは「GS通信」だったから、「GO→ST通信」にすれば、略すれば「GS通信」になると気づいて変更した私です。
「GS通信」にヒントを与えてもらったのはもうひとつ完全手書きというのもありましたね。
とあるレコード屋さんの壁に貼ってあった「GS通信」に衝撃を受けて作ったフリーペーパーを10年近く続けているのは読んでくださる方がいるからです。ありがとうございます。
・黒沢進「日本フォーク紀」(シンコーミュージック)
相変わらず前置きが長くてすみません。
この本のベースになった、黒沢進さんによる「資料・日本ポピュラー史研究~初期フォーク・レーベル編」(SFC音楽出版)を手に入れたのはまだ大学生だった頃のはずです。
渋谷のデパートの隅にあった本屋さんだった記憶はあるのですが、渋谷LOFTだったような気もしますが、あやふやになってしまってます。。
今よりずっと資料性の高い本は少なかったし、それを読んで受け取れる知識も私にはなかったのでした。
入手してからは部屋の中で必ず手に届く位置において、関連のアーティストのCDを聴く時には必ず読みながらという感じでしたね。
付属の正誤表にはリストを作る難しさと、表記が一定とされていないものについてどう対応すればいいのか?という黒沢さんの苦悩など、色々なものを受け取りました。
その改訂版であるこの本はオリジナルよりかなり読みやすいのと、新たな情報が追加されていることに感動しましたね。
実は私が殆ど企画して、運営したイベントのリスト作りはこの本にメチャクチャ影響受けてます。
25年前の出来事なんで、定かではないし、もうどうでもよくなってますが、あの時完全燃焼してリストを作ったことは自分を誉めてあげたいと思ってます。
あのリスト作り以上のことはまだ自分ではやっていないように思っているからこそ、音楽に関わることを止めていないのかもしれません。
黒沢さんの諸作を全て読んでいるわけではありませんが、自分が悩んでしまっている時の羅針盤になっているかもしれないと思うのです。
黒沢さん、ありがとうございます。
ではまたー。
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