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獲物の分け前~「ミュージック・ステディ3号」内容について編。

 昨日は「ミュージック・ステディ3号」が届くまでの経緯について書きましたが、今日は内容について触れてみることにします。
読み返してみたら、ステディ全体に言えるのですが、やっぱり面白い面白いで夢中になってしまった私です。

・「ミュージック・ステディ3号」(ステディ出版)

 巻頭インタビューは忌野清志郎さん。ちなみにこの前の号で徹底研究(早い話が特集ね)されたのが、RCサクセションだったことを認識していると、インタビューをより深く理解できますね。
忌野さんも珍しくリラックスした雰囲気で答えているのが素晴らしいです。

 「爆裂都市」についてはザ・ルースターズがロック・ステディ・ファンクションの出身だったり、石井監督に創刊号(新生号)で取材しているので、納得の登場ですね。
もうひとつの対談が遠藤ミチロウさんと町田町蔵さんという顔合わせというのもわかってらっしゃる形です。

 山下達郎さんインタビューはアルバム『FOR YOU』についてのものなんですが、当時の「夏だ海だ山下達郎だ」的な感じになってないのがさすがだと。
インタビュアーは編集長の市川清師さんですね。
あと、ムーンライダーズの『マニア・マニエラ』についてはレコーディング・レポートだと記憶していたのですが、しっかり発売延期についても触れていますね。
担当しているのは後のアストロ・チンプス菅岳彦さんというのも素晴らしい、と。
P-MODELは秋山勝彦さんが脱退して、菊地達也さん加入のインタビューなのも興味深いです。
他にも子供ばんど、井上鑑さん、須藤薫さんインタビューが掲載されています。
なんと、PANTAさんと水越けいこさんという対談まで(!)。
PANTAさんと水越さんをメロディメイカーとして捉えていたからこその対談ですよね、これ。
ステディの独自性はこういうところにも表れています。

 徹底研究の大貫妙子さんはとにかく力作で、後に改訂はされたものの、その意義の大きさは現在でも変わりません。
こうして読み返すと、宝島から出るはずだった単行本が実現しなかったのは非常に残念ですよね。。

 特集の「日本音楽70年代」はステディの温故知新の部分が表れた好企画です。
内田裕也さん、パンタさん、竹田和夫さん、上田正樹さん、原田真二さん、ミッキー吉野さん、清水靖晃さん等々の幅広い顔ぶれのインタビューも素晴らしいです。
市川清師さんと菅岳彦さんの対談で締める形も、他の編集部では出ないであろう内容なのも最高です。

 発売から40年以上経過した現在でも響く内容になっている「ミュージック・ステディ」こうしてバックナンバーを読むことで得られることがとても多いです。ありがとうございます。

 ではまたー。

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