僕らは「文」を理解しない

今の仕事は毎日新しい発見があり、成長させてもらっているなぁと日々感じます。

そんな中で1番の驚きは、ほとんどの人が「文章で理解しない」ということです。

先日同僚のM先生に「見た目よりめっちゃ若いよねー!」と明るいテンションと高いトーンで言ったところ、

「そう?ありがとう!」とニコニコして答えてくれたのですが、

実はこれ、痛烈な悪口なんですよね。

ピンときてない人、いますよね?

「見た目よりめっちゃ若い」ってことは「見た目>実年齢」ってことで、
要は「めっちゃ老けてますね!」ってことになるんですよ。

結局M先生もネタばらしするまで気づかなかったのですが、
別にこれ、M先生の理解力がない、とかではなく、

人間は「キーワード」「表情」「声のトーン」「身振り手振り」
の組み合わせでコミュニケーションをしているんですよね。

今回の場合、「見た目」「若い」というキーワードと、「明るいテンション」「高いトーン」が組み合わさって、

「見た目が若いですね!」くらいに脳みそは受け取ったわけです。

ちなみにこれ、口頭のコミュニケーションだけではなく、文字のコミュニケーションでも生じるんですよ。

青年失業家の田中泰延さんのツイートですが、このツイートの意図を理解できない人が多くて、

このツイートを追加したわけなのですが、文字を読むときでさえも、

「若い」「見た目」と「!」くらいに反応して勝手に理解しているということがよくわかる例ですよね。


この学びから得られる教訓は沢山あって、

学習指導においては、

「生徒の質問のほとんどが解説を読んでない(読めてない)だけ」

という悲しい事実が代表例で、

「ここがわかりません!」

「解説読んだ?」

「読みました!」

「もう1回ここで読んでみ!」

「あ、書いてありましたー!」

という事を何回も繰り返して、やっと「読める」ようになったりします。


サービス業的な視点での教訓は

「消費者は雰囲気で判断する」

という事でしょうか。

どんなに相手にとって良い内容を伝えていたとしても、

「表情」「声のトーン」「身振り手振り」が一致していない場合、一気にマイナスに転じます。

「内容(100点)」✖️「死んだ魚のような顔(➖100点)」

=伝わったもの(➖10000点)

というイメージでしょうか。

言動と動作の一致を「congruency(コングルーエンシー)」と呼んだりしますが、

お笑いコンビの響・長友さんのギャグはコングルーエンシーが不一致の代表例ですね。
内容は「謝罪」なのに、伝わるのは「挑発」という。

「消費者の文章での理解を前提としない」という心構えは、サービスを提供する側、指導する側としては常に意識しておくべき事だと思います。

「見た目よりめっちゃ若いよねー!」は是非仲の良い友人などに使ってみてください!

明るいテンションと、笑顔で伝えるのがポイントですよ!

それでは!

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