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換気扇から白い粉が出てくる。。

どうも。終活日日是好日不動産のスエビバです。
今日は僕が賃貸不動産の営業をしていた頃にある経験したことを書いてみようと思います。

家主からの電話

ある日、一本の電話がお店に入りました。

家主さん「ちょっと、困っていることがあるんだけど。相談に乗ってくれないかな??」


スエビバ「はい。どうされましたか~?」


家主さん「実は10年ぐらい住んでもらっている高齢の女性がいるんだけど、最近様子がおかしくてね。。」


スエビバ「えっ。どう様子がおかしいのでしょうか?」


家主さん「それが、換気口や通気口やありとあらゆる開口部をすべてサランラップなどで塞いでしまうんや。ゴミも少し溜まってきているし、ちょっと管理会社の君からも注意してもらえないかなぁ~」


スエビバ「はい。では一度、お会いしてお話してみますね。」


と答え、お電話を切りました。

80代女性入居者さん

家主さんからの電話の後、早々にお住まいになられているお部屋へ向かう。


確かに、他のお部屋と明らかに様子が違うことがわかる。ドアポストが開かないようにガムテープで貼られているではありませんか!?

まぁ~、でもチラシ対策でしている方も多いしなぁ~と思いながら、
ピンポーン!ピンポーン!なかなか返答がない。。。

スエビバ「あの管理会社のものですが、少しお話があるですが、‥。」

とお声掛けをすると、ゆっくりドアが開きました。

家主さんがお話されていた通り、80代の女性です。少し腰が曲がっていて、やせ型の入居者さん。

入居者さん「はい。なんでしょう?」

スエビバ「いや、実は家主さんから頼まれて、少しお話ありまして~」と恐る恐る伺うことに。

スエビバ「あの換気口を塞いでると家主さんから伺ったのですが、何か故障でもありましたか~??」

入居者さん「実は換気扇から白い粉が出てくるの。あと、部屋の換気口もドアポストからも白い粉が出てくるから塞いでいるの。」

と、真剣な表情でお話をされます。

スエビバ「白い粉ですか………。ちょっと見せていただけますか?」

と部屋の中に入らせていただくことに。換気扇やお風呂の換気扇、部屋の換気口をみても特に白い粉は出てませんし、サランラップ等でありとあらゆる換気口は塞がれている状態でした。

スエビバ「お部屋の空気の流れも良くないので、塞ぐのをやめたほうがいいいですよ~。」

入居者様:「いや、今は止まっているの。ドアポストは誰かが外から白い粉を入れてくるの」

まぁ~、こんな感じです。  

この時の僕は、ちょっと変わった人なのかなぁ~と思っている程度でした。

スエビバ「そうですかぁ。。とにかく、家主さんも気にされているので何かあれば言ってくださいね。後、少しですがお部屋にゴミが溜まってきているようなので、他の入居者さんもいますので匂いがでない間に片づけてくださいね~」とやんわりお伝えして帰りました。

まぁ~、その後、お店の配属も変わったこともありどうなったのかは定かではありません。

利用者Aさん

それから時は過ぎ、僕は生前契約の利用者のAさんのサポートで同じようなことを経験する。

利用者さんが入居されている施設から相談の連絡があり3者でお会いすることになった。

施設担当者さんいわく、ここ最近Aさんの様子がおかしくエアコン、換気扇など空気が出るところを塞いでしまうとのこと。後、物盗られの妄想も出てきておりお世話が大変になってきていると。。

う~~ん。そういえば、どこかでこんなことがあったなぁ~~。

とにかく、一度利用者さんにお話を伺うことに。

スエビバ「ご無沙汰してます。Aさん、お元気ですか~??」

Aさん「あら、久しぶり~。でも、名前は忘れちゃったわ~。」

スエビバ「いやいや、大丈夫です。顔だけでも覚えてもらってたら光栄ですよ~笑。ところで、Aさん、なんでエアコンと換気口を塞いでるのですか?」

Aさん「実は最近、ある組織から狙われていてエアコンとか換気口から粉薬を撒かれているの。困っているのよね。部屋から物も盗られるし。」

スエビバ「・・・・・」

なるほど。。Aさんとはその後2時間ぐらいお話を合わせながら傾聴し、施設担当者さんとは今後の対応を話し合いして施設をあとにしました。

サイン??

事務所に帰る途中、電車に揺られながら賃貸不動産の営業時代にお会いした80代女性の入居者さんを思い返す。


生前契約のサポートで、生前契約の利用者さん達と出会い、判断能力が低下するところから認知症の診断出るところまでたくさんの方を見てきた。
幻聴、幻視も認知症のサインである。


僕も生前サポートで色々と経験させていただいたので、今回のAさんの場合、どのように今後進めていけばよいのか対策出来た。  

あの当時の僕ではわかるはずがないことだと改めて思った。

たらればにはなるが、あの時、もし僕に今のような知識や情報があれば、
地域包括につないであげれたかもしてないし、ご家族がいれば何か連絡をいれてあげれたかもしれない。ちょっとしたキーマンになってあげれたかもしれない。。。

白い粉が認知症の原因であるかはわからないが、今でも日本のどこかでひょっとすると「白い粉」に悩まされている方がいるかもしれない。

幻聴・幻視が必ずしも認知症に当てはまることはないが、もし皆さんも身近で最近様子がおかしい人がいれば、なにかのサインかもしれないですよ。 

そんな時は一度ゆっくり話を聴いてあげてください。

なにかわかるかもしれないので。。かもかもですみません。。

と、まぁ~、こんな感じで終わりますが、不動産に携わっている方々も住まいや暮らしに深くかかわっていると思います。

そんな時にもしこのnoteが頭のほんの片隅にでも残っていてくれれば、僕はとても嬉しく思います。

長々とお読みいただきましてありがとうございました。
ではでは~。

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