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ヨガ教室、春夏秋冬

1年がたちました。

振り返ると昨年の6月に、コミュニティセンターの場所を借りてヨガクラスを自主開催しはじめたので、気づけば1年がたっていた。
なにか物凄く強い意志をもって始めたわけではないし、記念日をことさらに言祝ぐほうでもないので、「あぁ、そうか。」としみじみするくらいなのだが。

「初心忘るべからず」とはよく言われることだが、意志も感情も良くも悪くも変化していく。
10年選手が新卒社員のような感情を抱いていたら、それはそれでアレであろう。(どれ?)
初めたばかりの頃の心許なさや軽やかさ、不安や感動、そういったものは、そのときどきの鮮度をもってnoteに記しておいて正解だった。

まだ2年目なわけだが、それでも今年は昨年経験した汗びっしょりの大変さや初レッスンを終えた時の喜びとは、似つつも異なる景色を見るのだろうと思っている。


やどかりの苦悩と感謝と

色々なご縁があって場所を借りられているのだが、勿論それぞれの場所は私の持ち物ではないので、希望の日時に借りられなかったり、お隣さんや廊下が騒がしかったり、部屋が度を越えて汚れていたりすることもある。
掃除道具や消臭剤、虫よけスプレー等を自分で買い込んでみたり、と自力でどうにかできる範囲で対応することもあるし、施設の方に対応をお願いすることもある。

涙が出そうなほど親切な人、とっつきづらいけど優しい人、優しくはないけど前向きな意思を感じる人、まったく取り合ってくれない人、あからさまに失礼な人、悪い人ではないのだろうが言い方がアレな人。
対応してくださる方の様子はさまざまで、1人ひとりとの出会いや第一印象をよく覚えている。
「こ、こ〇す……」と一瞬念じたことも1度や2度では無いのだが、失礼な対応をされたときは、私は誰かにそう接することの無いようにしよう、と胸に刻んだ。

しかし、応援してくれたり支えてくださった施設スタッフの方も多く、1人で何から何までやる身としては、本当に励まされた。
誰かを評価する前に、私自身が先ずはラブリーチャーミーなやどかりでいたい。


出会って、別れて、また出会う。

以前にどこかでヨガをやったことのある方。
参加者は、この属性を持つ方がとても多かった。
初めは「どこかのヨガスタジオで私のレッスンを受けてくださっていた方」から始まり、そのうちにインスタグラムやnote、チラシを通じてご予約が入るようになった。

「ヨガをやるのは人生初!」という方は意外と少なく、数年前までヨガスタジオやジム・公共施設等でヨガをしていた(したことがある)のだが、コロナ禍や転勤など環境の変化もありここ最近はやっていない、というお話をカウンセリング時によく聞いた。月会費・回数券でなく、ドロップイン形式にしたために来やすかったのかもしれない。

もう一度、あたらしく、ヨガと出会う。
1人ひとりの方が、またあたらしくヨガと出会うその日が、より良いものとなるように、と願いを込めてレッスンをした。
現在も私は、各月のレッスンテーマやプログラム、無理のない身体の使い方や、ヨガ哲学の伝え方…日々ウンウンと唸っている。

ドロップインのため私の収入はハイパー不安定なのだが、今しばらくこのままで、と考えている。
ヨガなんて、買わされる・来させられる、ものでなくていい。
私の生徒さんは皆、自分に必要なものを自分で選択する、大人の女性・男性なのだ。
「必要だ」と思ったときに、自分の意志で来てほしい。

皆さまのおかげで、封筒大臣のわたし。


2年目スタート、初めてのご予約ゼロ

なんて悠長なことを言っていたら、「今日から2年目スタートです」という6月初日。
初めて予約がゼロで休講になった。
1人や2人の日はあっても、ゼロの日は今までに無く、初めての経験。
しかし飛び込みの可能性もあるため、いつも通り道具一式&アイスティーをもってレッスン場所へ。
家で寝ていてもよいが、どうせ場所代はかかっているのだ。(しまり屋さん。)

がらんどうのスタジオで「本当に誰も来ないでないか…」と呟きながら寝そべってみる。

悪くない。

続けていれば、こんな日もある、全然ある。
起こることを、従容と引き受けようではないか。
予約ゼロを経験したことの無いインストラクターより、そういう経験をもってして伝えられるもののあるインストラクターのほうがいい。

強がりでなくそう思えたのは、レッスンに来てくださった方、場所を貸してくださる方、色んな機会を提供してくださった方、不安定なやどかり生活を応援してくれた方、この1年の様々な出会いに背中を支えられているからだった。


ままならなさを噛み締めて

1年やってみた正直な感想は「ウルトラCは起こらない。」というかんじ。
チラシを出したりイベントをやってみたりインスタグラムの投稿を増やしたりしても、生徒さんが急増するということはない。

コツコツと「また来たい」と思っていただけるレッスンを積み重ねること。
出来るのは、実際それだけなのである。

昨年と変わらず、私は露悪的であり、ファミチキを食べ、体力気力のあるほうでもなく、お世辞にもヨガインストラクターらしいとは言い難い。
でもだからこそ、ままならなさや生き辛さ、それでもふと訪れる悦び、そういったものを来てくださる方と共有しながら歩いてみたい。

さぁ2年目も、
どうぞよろしくお願いします。


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