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わたしの、ヨガクラス

4ヵ月がたちました。

これは良い意味だと、いまでは思っているのだが、始まりはなりゆきだったと思う。
4ヵ月前、契約していた1つのヨガスタジオでのレッスンを卒業した私は、程なくして自主開催のヨガレッスンをスタートした。
 
初めからそのような接続を意図していたわけではなく、レッスンを卒業して空いた時間は一定期間フラフラしようか、とだらしなく思っていた。

ヨガを始めるすこし前あたりから、基本的に意気込まないようにしている。
元来、意気込むのも達成するのも好む質で、短期間に目標を決めてガーっとのめりこむ、といったことを繰り返してきた。やっている間は楽しい、あれはなかなか中毒性がある。成果が得られれば、褒められることもあるし、自信もつく。

ただ問題は、そんなことを繰り返していると、他者と世界への「コントロール欲」がぐんぐん高くなってしまう、ということだ。
人生においては、自身のコントロールが及ばないことのほうが遥かに多いというのに。
 
「どこでレッスンが受けられるんですか?」
きっかけは私の個人活動(studio KIKI)のHPに届いた有り難いメールで、「これからもYurie先生のレッスンを受けるなら、どこへ行けば良いですか?」といった主旨だった。
さてどうしたものか…レッスンを担当している施設はいくつかあるものの、場所が遠かったり、ご希望の曜日や時間帯は既に満席だったりもする。
さて…
こんなふうにして、studio KIKIの自主開催は始まった。

誰もが、気軽に、来られる場所

「誰もが気軽に来られる場所であること」
「帰るとき、心や体がちょっとラクになっていること」。
先ずはこの2つでいいと思った。

多くのヨガスタジオでは入会金や月会費が必要で、私はこれをとても自然なことだと思っている。施設の維持にはありとあらゆる経費がかかるのだ。しかし一方で、そういったシステムを負担に思う方も一定数おられる。ヨガに興味はあるものの、いきなり月に何回コース、毎月口座引き落とし、となると心理的にウッとなってしまうというのも頷ける。
私は現状そういった複雑なシステムをもたない貧乏フリーランスのため、参加費を都度払い・現金でいただくことにした。はなまる明朗会計である。
 
負担にならない程度のおもてなし
手ぶらで来られるよう、ヨガマットもこちらで用意している。お仕事帰りの夜や休日の朝、ふらっと気分転換に来られるように。
レッスン後ハイさよなら、はあまりに殺伐とするのでは、と思い、ほっと一息ついて帰ってほしかったので、日替わりアイスティーも用意している。


多くの人が、ヨガに求めるもの

レッスンを続けて気づいたのは、ヨガレッスンを求める方は「運動不足を解消したい」「肩こり腰痛を改善したい」「痩せてきれいになりたい」と最初はいうものの、一皮むけばそうではない、ということだ。
家でも、職場でもない、「静かに自分と向き合う場所」。
実はこのようなシンプルなものを求めている。

ただの健康体操ではないヨガの深い恩恵を味わっていただくため、9月~ヨガ哲学の基礎となるヤマ(5つの禁戒。気をつけるべきこと)・ニヤマ(5つの勧戒。すると良いこと)の中から1つをピックアップして、レッスンテーマを設けることにした。アレンジは加えるものの、1ヵ月同じテーマ・同じプログラムに取り組み、深めていく。
RYT500(全米ヨガアライアンス500時間の学び)においても取り組んできたこの課題は、インストラクターを始めた頃の私なら、こわくて出来なかったことだった。
9月のテーマは「Ahimsa(非暴力)」、そして10月のテーマは「Shaucha(清浄)」

同じプログラムは退屈だ、と思われる方もいるかもしれない。
それでも私は、繰り返すからこそ心と体に染み込んでいくものがあると、そしてその染みついたものに救われることがあると、願っているし、信じている。


蛇行しながら、彼方まで

さて順調かと問われると、予約の多く入る日もあり、そうでない日もある。(私自身は1人でも来てくださったらハッピーなのだが、生徒さんに「今日、少ないですね…」と呟かれるとグサっと来たりもする。)
レンタルスペースのお隣がはちゃめちゃに騒がしい日もあるし、そもそも場所の予約がとれない日もある。
これからも、きっと想定していなかったようなことが起こるのだろう。

コントロールできないことには強く抗わずに、受け入れたり方向転換していけばいいのだ、と他でもないヨガの叡智が教えてくれた。
 

どこまで行けるだろうか、といつも思う。
同時に、いつまで続けられるだろうか、とも。
でもどうしてもわからないから、
行けるとこまで行こう。

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