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Kの向くままにおススメ映画『オープニング ナイト』ネタバレあらすじ感想日記

こんばんは。打算的な事は考えないKです。今回は『オープニング ナイト』。一言で表すと「老いと若さを考える映画」です。



こんな人におススメ 

老いや若さの正体を考察したい人
舞台が好きな人
夫婦愛の映画を観たい人
◎ラストがハッピーな映画を観たい人


要注意点まとめ 

▲注意点はない。全年齢におススメ。


こんな映画です 

舞台の名女優マートルはある夜の地方公演後、ファンと思われる少女が車に跳ねられ即死するのを目撃する。
マートルは徐々に精神に変調を来たし、酒の量も増え、死んだ少女の幻覚を見るようになる。
そして大事なニューヨーク公演初日、マートルは行方不明に。
舞台は開演できるのか…?
「客が騒いでいる、早くオープニングしナイト…。」
……ご安心ください、そんなセリフはありません。。コレ(オヤジギャグ)が老いの正体なのか??
因みに『オープニング ナイト』とは舞台初日の夜公演の事です。


もう少し詳しく 

劇中劇『第二の女』でのマートルの役柄は、第二の人生を踏み出す熟年女性。マートルはこの役と自身の年齢にギャップを感じていました。精神が不安定になったのはファンの事故死が発端ではないのです。
この役を成功させて熟年女優としての評価を得る事(=レッテル)に抵抗があったからです。
男性俳優なら「渋い」とか「いぶし銀」とか言われてベテランとしてさらに深みを増す時期でしょう。しかし、マートルにとっては「熟年=女優としての終わり」みたいに感じていたんですね。


観た後はこんな気分になりました 

《老い》とは情熱や感受性を失う事か?
《若さ》とは何でもできる特権なのか?

きっとそういう事を否定する映画です。

全然関係ない邦画のドキュメンタリーですが、インタビューである女性が語っていた名コメントを思い出しました。

「冒険というのは若者の特権みたいに一般的に皆言うけれど、私は老年のものだと思いますよ。」

確かに年齢を重ねる毎にできる事が減っていく。しかし!Kが考えるに、年齢を重ねないとできない事も同じくらい増えていくんですよ。
年齢を受け入れ若さに執着しない。有り体に言えば、自分らしさを見つける事。特に女優さんには必要な事かもしれませんね。

ラストは夫婦愛で勝手にコメディに変えて大団円?じゃなくて大丈夫?
まあ、リアル夫婦愛だから微笑ましいのですが。


心に残ったセリフ 

マートル :「17歳の頃は何でもできた。ただ感情の赴くままに行動すればよかった。でもそれが次第に段々と難しくなる。」

何故か。それは年齢や経験を重ねる毎に失敗や無駄や浪費を避けるようになるからでしょう。損得をしっかり考えられるようになるからです。若い頃は損得後先考えないから何でもできたのです。逆に言えば、老いとはそういった安全策や処世術を獲得する事であり、情熱や感受性を失う事とは思いません。

という訳で、Kの考える若さの秘訣、それは……。打算は無視!好きか嫌いか、そんだけ。打算的な事は「冒険」とは言いませんから。
だけど若さに特に拘らない人は舗装された安全な道を生きましょうね…。

作中でマートルの年齢は明かされませんが、マートル役のジーナ ローランズはこの時47歳。熟年女性の第二の人生を描く『第二の女』の主演にはちょうど良過ぎる年齢と思うけど…。心の問題です。マートルは美人女優だから心が実年齢に追い付いていないという事でしょうね。


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