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【女性インタビューvol.3】オトナって楽しい!

今回は、株式会社ファームデザインズ代表 海野一葉さんにお話しを伺ってきました!

前回までの記事も、こちらからご覧ください↓


ー早速ですが、ファームデザインズさんをつくられたのはなにかきっかけがあるのですか?

会社を設立したのは、私の両親です!大阪と名古屋出身だった両親は、北海道の帯広畜産大学に進学したのがきっかけで出会いました。卒業後は二人で牧場を始めようとなり、帯広からさらに車で5時間くらいの浜中町に入植し酪農を始めました。父はもともとただ酪農をやるだけでなく、自分たちがつくった牛乳を自分たちで加工して販売したいと考えていました。そこで入植から10年後くらいに、敷地内にカフェを作りました。当時はスターバックスが日本に来たばかりでした。父はスタバみたいなカフェにしたいと思い、名古屋のシアトル系のカフェに修行しに行きました。当時はまだ珍しかったラテ等を持ち帰ってきて、浜中町で提供し始めました。これが洋食レストランとカフェが一緒になった、今のファームデザインズの始まりです。名前の由来は、父の「牧場をかっこよくしたい」という想いです。ファームをデザインする、でファームデザインズという名前です。サングラスをかけた牛のロゴもそんな思いを込めてつくられました。これが20年前ですね。そこからチーズケーキを店舗で出していたんですね。たまたま店にきた百貨店のバイヤーがチーズケーキを食べ、物産展に出さないかと言ってくれました。そこから全国の物産展にいくようになりました。当時は、支店も5~6店舗だしていました。その当時私はまだ中学か高校くらいだったので、家を継ぐ気はありませんでした。

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【プロフィール】
(株)ファームデザインズ代表取締役 海野一葉さん
34歳。移住2世の道産子。20代は北海道物産展で各地を出張し、29歳で(株)ファームデザインズの代表取締役となる。「北海道の牧場からかっこいいをデザインする」を掲げ、北海道は道東エリアと仙台を拠点に、6次産業次なる形を見つめ、動きつづけている。https://www.farmdesigns.com/

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ー海野さんのご両親がつくられた会社さんだったのですね!会社を継いだきっかけは何かあったのですか?

私が勤めていた会社をやめた時、物産展への出店で忙しくなった家を手伝うことになったのがきっかけです。沖縄でも販売をして、3か月連続で家に帰れないくらい忙しかったですね。5~6年くらいそれを続けていたのですが、2014年です。継ぐ気はなかったのですが、会社が次の代に変えていろいろ整理しないといけないフェーズになりました。その時に「継ぎますか」ときかれ、継ぐことを決めました。当時はスタッフのことも頭によぎり、継ぐ以外に選択肢が見えなかったですね。

ーいきなり社長になるなんて、大変だったのではないですか?

まず「社長」というものがわかりませんでした。父への反骨精神もあり自分の道でやりたいと考えたので、異業種交流会などに行き社長像を探しました。いろんな社長とお会いする中で社長像を見つけていきました。当時は社長と言われるのが好きじゃなかったんです。今は私自身も落ち着いてきて、いろいろ自由になってきましたね。今実際に私も仙台にいますし、両親も介護などで浜中町にはいないんです。それに父は星野リゾートで牧場づくりに携わっています。リゾートの中に本物の牧場を作っています。父は止まらないんですね。そのご縁もあり、星野リゾートの方にファームデザインズの取締役にも入っていただいています。店舗数の規模は小さくなりましたが、お土産屋さんやセレクトショップに卸したりしています。最近はコロナがきっかけでさまざまなことを学べたり、思い切った方向転換にも迫られました。例えば、オンラインになれたので仙台から本店に指示を出しても回るようになったんですよ。スタッフも自分たちで考えるようになったりと、コロナがうちにいい影響を与えている面もあります。私が目指していた、「まずは自分たちで考えてみよう!責任は私がとる!」というスタンスが現実的になってきてうれしいです。

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ータイへの出店もされていると聞いたのですが....。

タイへは、先代からのシンハービールさんとのご縁で出店しています。今は約30店舗くらいですね。そちらは基本的に会長である父が行っています。タイでは雪が降る北海道が人気だそうですよ。シンハービールの御曹司が、北海道チーズケーキの販売をしたいと考えていた時にうちに声をかけてくださったようです。主要なショッピングモールに出店しています。ちなみに風水の関係で、名前は「ファームデザイン」になっています。

ーおお、すごいです、、、。そういえば、昨日20周年記念イベントを行われたそうですね!

そうなんです!先月に会社の20周年を記念したイベントを行いました。仙台駅前でイタリアンのお店をやられている山形さんと、塩釜で懐石料理のお店を男山の佐藤さんをゲストシェフとしてお呼びしました。お二人の料理はとってもおいしいんです!仙台で一番最初に仲良くなったのが山形さんで、彼から人の輪が広まっていきました。もともと山形さんはすでにお誘いする予定だったのですが、佐藤さんも仲良くなったタイミングで誘ったら来てくれました。イベントは昼の部と夜の部で分けて行いました。昼の部はフードトラックを四台くらい呼び、レストランを通常営業しながら乗馬体験を行えるようにしました。昨今の状況もあるので夜は招待制にして、コース料理を提供しました。メニュー表を鬼滅の刃にしてみたりして、大人が本気で遊んだらこうなるっていうのをやってみました!お二人のおかげで素材にこだわった料理が完成し、こんな料理が浜中町で食べれるなんてと喜んでいただけました。まさに私が仕掛けたかったことです!そのほかにも浜中町出身のミュージシャンをよんで、途中でライブを行ったりもしました。うちのスタッフも普段できないことができて学びになったようです。昔はみんなで東京にいって勉強していました。それが父のスタッフの目線をそろえ、モチベーションを保もつためのやり方でした。でも私たちでは役不足だというスタッフが多かったようです。そこで私は逆に浜中町に呼んでしまおうと思いました。普段とは違う料理をゲストがアウェイな環境で一緒に頑張ることが、よりうちのスタッフとのマッチングになると考えました。

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ー海野さん、すごすぎです…!なぜそんなに素敵な方とお知り合いになれるんですか?


確かにそうだね。もともと社長になったときはガチで人見知りだったんですよ!どのくらいかというと、店に父の知り合いがきて呼ばれてもいないことにしてくれと言っていたくらいです。母いわく、その当時の私はぴりぴりしてたらしいですね。必要じゃないこと以外はしたくないし、近所の人のお願いも断るような人でした。変わったきっかけは社長になったときです。人見知りなんてしていたら会社が潰れてしまうと思ったので、変わろうとしました。異業種交流会などに出向いていたら、途中から周りにおもしろい人が増え楽しくなってきました。同時に自分自身もおもしろくなってきて、おもしろいと感じたらすぐどこにでも行くようになりました。結果的におもしろい方とつながって、おもしろいことをやれているのかもしれません。おもしろい方たちのまわりって面白いですからね!20周年イベントの時も、料理人の隣で本気で手伝って遊べてって楽しかったですね!「オトナって楽しい」って思い始めました。仕事も遊んでいるかのように夢中になれ楽しいです。

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お話しを伺って

インタビュー前にファームデザインズのチーズケーキを頂きました。とってもおいしかったです!お話しを伺って、想いが込められているからこそより美味しく感じたのだと思いました。海野さんは本当に素敵で魅力的な方でした....!だからこそ、海野さんの周りにも素敵な方が集まってくるんですね!withコロナ時代にこのような方とご縁が生まれる場所として、コワーキングをさらに発展させていきたいと改めて思いました🔥


【インターン生プロフィール】
菅野貴子(かんのたかこ)
東北福祉大学 福祉行政学科所属。
STUDIO080インターン生一期生。
女性の社会進出や働き方に興味をもつ、キャリアに迷える女子大生。




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