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才能をみつけましょ

1、自分らしさと才能にはなんだか関係がありそうだ

1、自分らしさ、やりがいって?

自分らしさって?やりがいって何?ぼくはいったい何がしたいんだろ?
いつもそんなことばかり、ぼんやりと考え、悩んだりしています。そして大抵、自分にはどんな才能があるんだろう?自分の強みって何なんだろう?ってところに行きついてしまう。
自分らしさや、やりがいにはなんだか才能や強みが関係してそうだなって。

自分らしさ、やりがい
   
↑↑↑
関係がありそうだ!!
   ↓↓↓
   才能、強み

そして人は自分の弱いところや苦手なところを伸ばすより、自分の強みや得意なところを伸ばす方が自分らしくて、やりがいをもって取り組めて、そしてそれはより価値的で、生産的でしかも、自分やそのまわりにちょっとした良い影響を与えることができるんじゃないかって。

「人は自分の弱みを改善するよりも、自分の強みに意識を向けそれを活かすことで最大の能力を発揮する」
「人は強みを持つ分野で最も大きく成長できる」

ドン・クリフトン
(クリフトン・ストレングス・ファインダー開発者)

2、自分らしくいるために、才能を磨くということ

「自分には才能はない」

もしそう思っている人がいれば、それは気付いてないだけ。才能と聞くと「絵を描く才能」「音楽の才能」「足がはやい」とか「文章が上手」などなど、どうしても他と違う特殊な能力ととらえがち。ですが才能とは特別なものではありません。誰でも必ず「何か」の才能を持っています。

ぼくは、GALLUP認定ストレングスコーチです。ストレングスコーチはその人の才能や強みを活かすためのお手伝いをします。このノートでは才能を把握して、そして明確にして、才能を強みとして活かす(勝ちパターンを使う)方法を書きます。きっと自分らしさや、やりがいにつながるはず。

3、才能、強みって?

才能や強みを表現する時、例えば「長所」とか「得意」、「彼には〇〇の才能がある」、「これが私の強みだ」とか言ったりもするけど、普段は言葉の意味なんか考えることはありません。むしろ考えなくてもいい。でもいまは、意図的に、そう意図的に才能と強みという言葉の意味を定義してみます。

ちなみにGALLUPは才能と強みを分けていて、以下のように定義しています。

才能とは、
生産的に適用できる思考、感情、行動の自然な繰り返しパターン。才能が発揮される度合いが大きければ大きいほど、その力は大きくなり、成功の機会も増える。

強みとは、
常に完璧に近い成果を出す能力。特定の作業において、ポジティブな結果を一貫してほぼ完璧に生み出す能力。強みを完成させるには、才能から育てる。

才能と強みの関係
才能(生来の思考、感情、行動)
 ✖ 投資(時間を費やす訓練、スキルの開発、知識ベースの構築)
   = 強み(一貫して良い結果を出せる能力)

GALLUPの才能と強みの定義

これをもっとわかりやすく、才能や強みを発揮している時の「感情や思い」で表現すると、

才能とは、
「好きで、人より簡単にできてしまうこと」「やりたくて、得意なこと」
それは、後から習得するようなものではなく、自然と頻繁に繰り返してしまう、もともと持っている力。

才能

強みとは、
「好きで(やりたくて)、人より簡単にできてしまうこと(得意なこと)」に訓練やスキル・知識を掛け合わせた力。言い換えるそれは、
もともと持っている才能に、訓練や習得可能なスキル・知識を掛け合わせて、常に完璧に近い結果を生み出す能力のこと。

強み

日本人的感覚でいうと、もとから備わっている能力も後天的に身につけた能力も併せて才能と呼ぶように感じます。辞書で調べてもそう書いてあります。しかしGALLUP的才能は先天的な能力のことだけをいい、後天的な訓練やスキル、知識と分けているところに戸惑いを感じるかもしれません。このノートではGALLUPのいうところの才能をベースに書いて行くので、才能という文字が出てきたら、すべて「もとから備わっている力」と読み換えていただいたらわかりやすいと思います。訓練も「経験」と読み換えていいと思います。くどくど説明してきましたが結局のところ、

「もとから備わっている力(才能)」
  ✖ 「経験(訓練)・スキル・知識」
   = 「強み」

才能と強みについて、なんとなくでもつかんでいただけたでしょうか?
ではこれから才能を強みにするための3つのサイクルを順に見てゆきます。順番は以下のとおりです。

才能を強みにするための3つのサイクル

まずはじめに、自分自身の才能(もとから備わっている力)を把握して行きましょう。


2、才能を把握する(才能を把握するための2つの方法)

1、才能を把握する手がかり

今の世の中って、家庭であればパートナーや両親・家族に、学校であれば教師やテストや通知表に、企業であればお客様や株主に、社内であれば上司や同僚というように、評価するのは自分以外の誰か(何か)という、客観的に評価されることが普通で、それに慣れてしまっているのだと思う。自分のことはよくわからない。なんて言ったりするけど、でもほんとは、自分の感情や行動を一番よく知ってるのは誰か?それは自分しかいない。人の目はごまかせても自分にウソはつけないもの。だから、才能を把握する手がかりは、

「ある行動をしている時に抱いたポジティブな自分の気持ち」

ポジティブな気持ちを表現した言葉を思いつく限り下の【表1】に載せました。まだ他にもあるかもしれません。同じような意味の言葉もありますが、才能を把握するための手がかりは多い方が良いのでそうしてます。

ポジティブな気持ちを見つける手がかり【表1】

たくさん言葉を並べましたが、好きで得意な行動の中に才能は潜んでいるものです。前置きが長くなりましたが、最初に才能を把握することからはじめて行きたいと思います。把握する方法は2つあるので両方やってもよし、片方どちらかだけでも構いません。


才能を把握する2つの方法

2、才能を把握する方法その1(過去の自分に聞く)

1、思い出す

心に残った良い思い出、楽しかった出来事を思い出します。 成功体験と呼んでもいい。子供の頃のことでも、学生時代でも、社会人になってからのことでも、いつのことでも構いません。いくつでもありったけ思い出してみます。【表1】の言葉を手がかりにして、何かの行動をする前、してる最中、そのあとで、【表1】のような気持ちを抱いた時のことを思い出します。次の質問を自分に投げかけて考えてみてください。

「とても気持ちよくできて感謝されたことってあったっけ?」

例として、ぼくのポジティブな気持ちになった思い出を載せます。3つほど。

①「小学校4年生のとき、図工の時間に作った厚紙のグライダー。飛ばした時にまっすぐ飛ぶんじゃなくって、ぎゅいーーーんって飛んで、教室の窓から飛び出して行った。でもその時ぼくは「やったっ!」って思いました。ぼくの作ったグライダーだけが本物みたいで。そんな飛び方をしたのはクラスの40人中ぼくのグライダーだけだった。なんだか他の人のよりも優れているように感じて最高の気分だった。だってまっすぐじゃないんですよ。まっすぐ飛ぶだけだったら教室の反対側の壁にあたっておしまいです」

②「日本庭園の秋の催しを企画した。例年室内で演奏会をやっていた。ぼくは「毎年同じことばかりじゃつまんないし、折角こんな美しい回遊式庭園があるんだから野外でバイオリン奏者1本でやりませんか」と提案した。すると社内では「池の蚊の対策はどうするんだ?都会の真ん中の庭園なので騒音で苦情が出たら?雨が降ったらどうする?一度も外でやったことがないからこれまで通り室内でいいじゃないか!」等々否定的な意見ばかりが出てきた。だけどぼくは庭園の魅力を最大限に活かしたかった。お客様やスタッフに新しい企画で何かを感じて欲しかった。どうにか社内をまとめ上げぼくの企画が通った。開演前ギリギリまで台風情報とにらめっこしながら準備した。結局、見たこともないような黒紫色の空に風雨も激しくなってきたので開演数時間前に室内の演奏会に切り替えた。外での開催ができなかったのは悔しかったけどぼく的には90点くらいの出来映えだったと思う。なぜなら新しい取り組みに反対していた社員も含め一丸となって取り組めたし、会社の役員も感極まっていた。お客様やスタッフも感動していた。反対意見は多かったけど挑戦して良かった。準備の段階で試練を感じることもあったけど、何故かできると思った。とても楽しい経験だった」

③「求人雑誌の営業時代、採用者がすぐに離職してしまったら意味がないので、採用成功の基準は企業の求人ニーズと求職者ニーズのマッチングが最重要。大手ゲームメーカーの新しいゲームの開発スタッフの求人広告作成を担当した。入社した人たちにどんな現実生活が待ち受けているのか、できるだけ正確に、詳細にかつ魅力的に読者に伝える必要を感じた。その企業に何度も足を運び、実際に働いている人たちの生の声をインタビューした。かつて一世を風靡した鉄道ゲームの開発にいたる苦労や、この企業独自の垣根の低い事業部内の風土が魅力的だった。一歩踏み込んだところで、この企業の等身大を記事にできたことで採用は成功した。満足を得られる仕事だった。担当がぼくでなかったら、ここまで足しげく現場に通って情報を集めなかったんじゃないだろうか」


2、思い出を、(型)に当てはめ言葉にする(思い出ポジティブメモ)

ぼくの思い出は、読んだ人がイメージしやすいように、あえて余分なこと(周辺情報)も書いてます。大事なのはその思い出(成功体験)の中から、「何をした(していた時に)ポジティブな気持ちになったのか」を見つけること。逆に言うと「自分にポジティブな気持ちを与えてくれた『行動』は何か」ということ。

ポジティブな気持ちを抱いた『行動』は何かに絞って、それ以外の余分な箇所をそぎ落としてできるだけ簡潔に下のような(型)にします。

(型)
「私が〇〇〇と感じたのは
■■■をした時(こと)」
「私が〇〇〇な気持ちになったは
■■■という行動をした時(こと)」
(※
〇〇〇の部分には抱いた気持ちが、■■■の部分には行動が入ります)

ぼくの思い出をこの(型)で簡素化して言葉にすると、こんな感じ。

①「最高の気分を感じたのは、クラスの皆んなとは違う本物みたいな飛び方をするグライダーを作れたこと」

②「準備の段階で試練を感じることもあったけど、できると思った。大変だったけどとても楽しかったのは、反対意見が多い中、庭園の催しで今までにない新しい取り組みを企画し実施したこと」

③「ぼくが満足感を得られたのは、ゲームメーカーの開発者にインタビューをしヒット商品の秘話やその企業の良い風土を読者に伝え採用に成功したこと」

次のことも是非試してください。


3、才能を把握する方法その2(今の自分に聞く)

仕事中でも家にいるときでもどんな時でも構いません。何かの行動をする前、してる最中そして行動のあとで、ポジティブな感情や思いを抱いたときにすぐにメモに書き留めてください。紙のメモでもスマホでも何にでも構いません。注意点はメモは後でまとめて書こうと思っちゃダメです。その時にすぐに書き留めてください。いくらポジティブな気持ちを抱いたからといっても、ほかの人にされたことをメモしてはいけません。自分がしたことでポジティブな気持ちを抱いた行動についてだけを書いてください。【表1】をもう一度載せておきます。

ポジティブな気持ちを見つける手がかり【表1】

期間は1週間。(型)を意識してメモにする(1週間のポジティブメモ)

(型)
「私が〇〇〇と感じたのは■■■をした時(こと)」
「私が〇〇〇な気持ちになったは■■■という行動をした時(こと)」
(※〇〇〇の部分には抱いた気持ちが、■■■の部分には行動が入ります)

参考にぼくの1週間のポジティブメモを4つほどあげます。

④「聞いてるこちらもポジティブになり、ワクワクして活力を得られたのは、職場のKさんとZOOMで強みのディスカッションをしている際、直近の職場でのKさんの成功体験を教えてもらった時」

⑤「やらずにはいられなかったし、自分ならやればできると思ったので、忙しさを理由にこれまで先延ばしにしていた職場環境を改善するための取り組みについて、企画立案し着手したこと」

⑥「自然と集中してしまうのであっという間に時間が過ぎてしまうのは、新しいブログの企画やデザインを考えている時」

以上、ここまでが才能(厳密にいうと才能のエッセンス)を把握するというステップです。このメモの中に、ぼくが「好きで、人よりも簡単にできたこと」つまり「才能(もとから備わっている力)」を見つけるためのエッセンスがギッシリ詰まっています。

これで把握のステップは終了です。
では次に才能を明確にするステップに移ります。

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