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【グッドプラン・フロム・イメージスペース】

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あらゆるアートやフィクションは人に影響を与えると思います。 つまり人の心が清く安らかになる様なフィクションがあれば、良い世の中になると言えます。 どんなに下手で稚拙であろうと気に… もっと読む
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#ゆたかさって何だろう

【グッドプラン・フロム・イメージスペース】Episode.5 「今から数年後・・・」第10章 : 後編 Part.3 (No.0110)

後編 Part.2のつづき

子どもたちはどんどんと元気になっていきました。
自然の中で身体を使って遊ぶことだけでなく、そのときに大人が教えてくれる事を何でも喜んで集中して聞き、学んでいました。
それはキャンプだけでなく、普段通ってきた学校の中や近くの公園や通学路でもそうでした。

新しい教師たちは子どもたちに何も特殊な事を教えることはしませんでした。
とにかく身近なものから教えてあげました。

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【グッドプラン・フロム・イメージスペース】Episode.5 「今から数年後・・・」第10章 : 後編 Part.2 (No.0109)

後編 Part.1のつづき

 新しい政府はこの狂ったカルト宗教の思想が「常識」となっていることに深く悲しみました。
学校で教わることの根本がカルト宗教そのものの内容であるということは、大人になって社会に広まる風習が全てカルト化してしまうことを意味していました。

種のうちから毒を混ぜることで、育った後につける実も毒入りということになるのです。

これで社会は毒まみれとなります。その中で毒をばら撒

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【グッドプラン・フロム・イメージスペース】 「永遠のお客様:後編 Last Part」(No.0104)

後編 Part.2のつづき

 「私は、私を含めた他の店員さんもお客さんも全ての人が、まるでその一番下手な人達のために準備され仕立てあげられた舞台の様に感じたのです。脇役やエキストラのような。」
「マモルは、そのダイコンが主役のように感じたということですか?」
「まさにそうです。あの図太いふてぶてしい態度はまさに自分達が主役であると自覚している顔でした。
ただただお客さんの目線しか持たない人達、ど

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【グッドプラン・フロム・イメージスペース】 「永遠のお客様 :中編」(No.0101)

前編のつづき

「マモル、あなた達の作るこの素晴らしいホットケーキをいただくに相応しく無い者達とは一体誰の事でしょうか?」

厳しい顔つきでそう言うと、ヨシオはチョコレートホイップクリームをぽってりと盛った1切れを、今度こそ口の周りにクリームが付かないよう注意しながら慎重に口へと運びました。

「ヨシオ、一度に沢山のチョコホイップを盛るから口に付くのです。」

友人の適切な忠告ですが、満足げに頬張

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【グッドプラン・フロム・イメージスペース】 「視野の味: 後編 Last Part」 (No.0097)

後編 Part.2のつづき

「ナツオ。私はバナナをよく冷やしたミルクと一緒に頂くのが何よりだと考えています。」
「悪くありません。」
「いつだってそう思っていました。だって素晴らしいのだから。この組み合わせは素晴らしいのだから。ミルクもバナナもお互いをとっても丁寧に理解しあっているのですよ。相思相愛なんですよ。」
「ええ」
「だから私はこれが全てで、これ以上の事をバナナに求めてはいませんでした。

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