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将来の夢,答えられますか?

将来の夢を問われて答えられなくなったのはいつからだろう.

幼稚園の授業中,唐突に先生に指名され,急に将来なりたいものを聞かれた.僕に集まる全員の視線が脳の思考回路を麻痺させる.何か答えなきゃと真っ白な頭の中を必死で探し回り,なぜか前日に見たアニメのハム太郎を思い出した僕は,震える声で”ハム太郎!”と大きな声で答えてしまった.

笑われた.めちゃくちゃに笑われた.

あの出来事のせいだろうか.夢を語るのが恥ずかしくなったのは.
そんな気もするが,たぶん違う.

現在大学4年.理系,大学院進学予定.
およそ22年間,石橋の隅から隅まで叩いて生きてきた.大胆で直情的とは正反対の僕は慎重安全第一だ.中学,高校と将来なりたいものは見つからなかった.だから見つかったときになんにでもなれるように,勉強だけはしてきた.勉強が好きだからするという意志はない.
その結果,いつのまにか夢のない大学生になっていた.

そんな僕には 障害がある 変なところがある.
意味もなく同じ行動を繰り返してしまう.繰り返さなければいけない脅迫感に襲われる.変なこだわりがある.変なところを自制できない中学時代を過ごし,人から変に思われたくない思いが僕にはしみついている.(今は98%自制できていると思う.

変に思われたくないから,変に思われないために頭がいっぱいだった.だからクラスの人気者のいいところを取り入れてきた.人気者はみんなから認められているからだ.そうしていたら,なんかそれっぽい,真人間のような今の自分が出来上がった.そこに芯はない.あったとしても海中のわかめみたいにグニャグニャだ.

こうして作り上げられた自分(21歳)は一見まともだが,粘度みたいな成型肉みたいな変な価値観ぐちゃぐちゃの人間だ.自分がなにものなのかは考えない.こんなぐちゃぐちゃな人間まともじゃないから.僕はどこに向かっているのだろうか.完全に血迷っているようだ.

チキンナゲットな僕が今頻繁につるんでいるのは地元が同じ幼馴染たちだ.大学4年までに様々な集団に所属してきたが,一周回って地元に帰ってきた.彼らは非常に野心的で欲望に素直で大きな夢がある人たちだ.

尊敬できるし憧れだ.
こんな自分のことも認めてくれる.
エネルギーに満ち溢れている.
自分に正直だ.夢や野望がある.
間違いなく人気者だ.

次に真似する人気ものはこの人たちかな.


違うそうじゃない,自分もこうありたい!!!
いままで感じたことのないこの気持ちは完全に自分の意志だ.
変に思われてもいい,自分にしかない情熱を見つけたい.

最近そう思えるようになったんです.

彼らと人生とか恋愛について時間も忘れてたくさん話をしました.
また,自分がどのように生きてきたかを初めて人に話しました.彼らは僕を肯定してくれました.自分を認めてくれるこの人たちのやさしさに救われて,最近ようやく自分自身と向き合えるようになってきました.

自分を変えていくのは怖いけど,今は何もない自分のまま人生を終える方がよっぽど怖いです.

変わっていく中で様々なことを考え,迷うだろうけど,迷ったときに自分を整理するために,ここに考えたことや感じたことを言語化していきたいと思います.僕がなりたい自分になっていく記録をどうか温かく見守ってください.

(著者:ショウヘイ)


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