理系の人たち

何を隠そう,私は自他共に認める大の理系好き、理系党、理系びいきだ。

雑念を振り払いたいときは素数を数え、誰も知らない生物の名前を知っていて、話を始めるときはまず定義づけから入り、おしゃれに無頓着。

そんな理系の人々が愛おしい。抱きしめて頬擦りしてまわりたいくらいだ。

だが世間はどうやら理系に冷たい。文系出身がトップに立つことの多いこの国では、日本の経済成長を技術力で支えてきた理系の人々にスポットライトが当たる機会は少ない。

アニメや漫画などで描かれる「ハカセ」などの理系の人々は、皆メガネをかけた白衣の男性で、少しもキャッチーではない。

もっとも、我々は本当はすごいんだ!と威張ることも無く、でしゃばらず黙々と目の前の課題に昼夜取り組むその謙虚な姿勢も個人的にはかなり好きだ。

しかしそれでは理系は日陰のまま。学問的退廃を極め、夜な夜な酒を酌み交わしていた理系のはずれ者である私が立ち上がるときである。研究では貢献できそうにないが、私にはこの闊達な文筆がある。

と、いうわけで今回は理系の人々の魅力について延々と書き連ね、理系を賛美する内容である。理系の人々に親族やペットを殺されたことのある方はここでブラウザバックしていただきたい。

理系のいいところその1 論理的

まずは皆さんに下のワンシーンを読んでいただきたい。


ふたりエッチ 68巻より

これを読んで、「馬鹿にするな!!3個持ってるときもう2個リンゴを買ったら5個になるに決まってらい!!!」と憤慨したそこのあなた。

あなたはきっと理系の人々と馬が合うだろう。

これは極端な例だが、あなたは他人の非論理的な言動に振り回されたことはないだろうか?

・母親に、「最近頭が痛いんだよね〜」と言われ、「病院行けば?」と返したら「冷たい」と言われた。

・彼女が不機嫌そうだが、「なんで怒ってるの?」と聞いても「そんなことも分からないところも無理」と言われてしまう

・彼氏が男女の飲み会に行くのを制限してくるが、自分は平気で行く

これらの不可解な言動は、大変対処が難しく、全く筋の通らない主張に接しているだけでHPを削られる。

理系の人々(主に院卒)は、徹底的に論理的思考のトレーニングをされているので、基本的に理が通っていて、矛盾の無い言論を好む。
そして、もちろん言葉の解釈が普遍的になるような表現を心がけているので、言葉の裏の意味を類推する必要もない。

つまり、コミュニケーションが非常に明快なのである。

理系のいいところその2 知識が豊富

知的好奇心が旺盛なあなたに、理系の人々は友人としてピッタリだ。なぜなら、研究室に配属された後の理系の人々は、個々人に対して世界で一つだけの研究テーマが与えられる。もうすでに明らかになっていることを調べても仕方が無いからだ。

そのため、自分の研究テーマについては皆誰よりも詳しい。ネットにも本にもおいそれと書いていない、論文発の最先端の情報に触れることができるので、あなたの知識レベルも彼らと一緒にいる時間と比例して上がっていくことだろう。

また、理系は大学に入った後も勉強を続けるので、みんなが忘れているような自然原則、原理を覚えている。

救急車が通った時はドップラー効果、電車が止まった時は慣性の法則、味噌汁や茶碗蒸しの蓋が取れない時はボイル=シャルルの法則について話を聞かせてくれるだろう。

ディズニーで待っている時に沈黙が訪れるカップルには未来は無いとは通常言われているが、理系の人々に限っては、黙ることを知らないのだ。

理系のいいところその3 努力家が多い

前述した通り、理系の人々は大学に入っても研究という大ミッションがあるため、勉学の手を止めない。

理系の研究室というのは、毎日10時間ほどのコアタイム(研究室にいなくては行けない時間)が設定されているところも多く、年末年始関係なく実験の予定が入ってくる。進捗によっては、実験が深夜までかかることもあり、皆それを耐え抜いてきた豪傑ぞろいだ。

何に対しても、努力をするという行為に対しての心理的ハードルが低いため、ひたむきに取り組むことができる。

また、これは私の周りで見た体感であるが、理系の男子は家事や子育てに積極的に参画する人が多い。

毎日毎日実験動物や細胞の世話をしてきた彼らにとって、言葉が通じない生き物の相手をするのは慣れっこであり、生理的な汚さ・うるささに対しての耐性も高い。妊娠から出産における母体の変化も、論理立てて医学的に説明すれば理解してくれる可能性が高い。理系の人々は人生のパートナーに最適だ。

そして、努力家の最も良いところは、「他人の努力を馬鹿にしない」ということだ。

英語の時間にネイティブの様な発音で音読をしたら笑われた。休み時間に受験勉強をしていたら「ガリ勉」だと揶揄された。

あなたはこのような体験はないだろうか?

理系の人々は決してあなたの努力を馬鹿にしない。むしろ賞賛するだろう。ひたむきに一つのことに取り組むことを美徳としてきた彼らの価値観においては、努力は尊いものだ。

終わり


理系の人々の魅力がお分かりいただけただろうか?もちろん個人差はあるので今回挙げた特徴が全ての理系に当てはまる訳ではないし、文系でも論理的な人はいるだろう。あくまで、全体の傾向として、という話なのでその点ご留意いただきたい。

君も理系にならないか?

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