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木曜日の夜の油断が金曜日の朝に事件をもたらす

金曜日の朝、ガチで寝坊した。
昨夜までは明日出勤してしまえば休みが待っていると自分を鼓舞した。

はずなのに。

目が覚めたら、始業時間まであと20分!!
20分で会社に行けるわけがない!!
会社の近くに住もうとは1ミリも思ったこともなかったし、会社まで徒歩で行ける距離にも住んでいない。

駅まで歩き、電車と地下鉄を乗り継いで、さらに会社まで歩かないといけない。


絶対に遅刻する。

ていうか、なぜこうなった?

昨夜はYouTubeの動画を寝る前に見ていた。動画をつけたまま、そのまま寝落ちしてしまったのだろう。どこまで動画が自動再生されていたのかわからない。

ジョイマン高木の「ナナナナ〜」という声が夢の中で聞こえてきた。目を閉じて寝ながらなんだか不思議な世界だなあとフワフワした気分になっていたが、「おかしい…、昨日はジョイマン髙木の動画なんか見てないぞ」と思って、勢いよく目を覚まして時計を見たら、いつも乗るはずの電車の時刻をとうに過ぎていた。

なんだよ、これ…

これも夢じゃないだろうな…。

「悪い夢でありますように」と一縷の望みを託すも、頭の中ではこれら夢ではないと結論づけている冷静な自分もいた。

スマホの時計、机に置いている電波時計の順に確認し、その後に急いでテレビをつけて再度時間を確認してみる。

やっぱり間違いない…遅刻だ。


とりあえず無断欠勤はまずい。それに連絡なしで遅刻して現れる度胸もない。
これらのことはまずいと思えるだけの真面目さは残っている。
今日会社に行ったらやらないといけない仕事はある。まあ朝から打合せの予定がなかったことは幸いだったが。
しかし、有給休暇をとって休むわけにも行かない。

でも、遅刻理由に寝坊はまずいよな…。

いや、体調は悪いんだよ…。
いつだって悪い。身体はだるくて重いし、おそらく精神的にも病んでいる。
会社だとか行きたくない場所に行くとなると、たとえ朝目が覚めたとしても身体が動くことを拒否していることがわかる。

本気で寝坊して遅刻だと分かった時、「なんで?」「どうしよう」と一人で慌てて大きな独り言を言いながら、まずは会社に連絡を入れる。

朝は時間が過ぎるのが昼間の何倍にも増して早く感じる。

とりあえず周りへの迷惑をかける自分が嫌なので、会社への連絡がまず大事だと連絡を入れようとするが、予想外の遅刻に気が動転してうまく言葉が出てこない。
「このまま連絡もせずにフェードアウトしてしまってもいいかな?」と揺れるが、それをすると将来的に退職時に何かと揉めそうな予感もする。
やっぱり始業時間前になるべく早く連絡を入れるしかない。

体調はいつも悪いので体調不良を理由に遅刻すると会社に無事に連絡した後でも、
大抵の場合は「もう信じられない」と言いながら、1分1秒でも早く会社に到着できるように妙に急いで走ってしまう。
普段はマイペースな人間でも、明らかに自分に落ち度のある遅刻で、いつもお世話になってる相手に迷惑をかけることを想像すると胸が痛い。会社のためというよりかは、その人のために私は走りつづける。
たまに、自分でもありえないような遅刻や失敗をしでかしてしまうことがあるから本当に油断ができない。

ああ、時間に追われずない仕事というのはないものか。

行きたくもない会社なのは事実。
それでも寝坊してでも遅刻してでも、休日以外は会社には行かないといけないという事実。

つらいね。私は所詮真面目な人間だ。

こんな時、小学生の頃にそこまで学校の勉強が得意でもない同級生から「あんたって真面目だよね」と、嘲笑を込めた言い方をされたことを思い出した。


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