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同僚が仕事をやめる前に言っていたこと。

思考停止寸前。もうダメかもしれない。
何度もやめようと思った。
まるで奴隷のように息つく間もなく追い立てられる。
1つの仕事を終えたら、また次の仕事が立て続けに待っている。
お客さんとの神経を使う電話が終わってすぐに書類にまとめる。書類を作ったら社員にチェックされて粗探しされる。
私はお客さんから情報を聞き出して、ひたすらデータに書き記す。
一言一句間違えないようにいつも必死で神経を擦り切らす。
週に5日、それを何時間も繰り返すから肩も凝るし精神的に疲れる。
そのくせ、人によって指導する内容が違う。これが正しいと言ったのに、別の人は違うと言う。
正しいのは一体どれなんだ?!
指導者が勝手に突っ走ってトンチンカンな指導を受けることだってある。トンチンカンな指導によって、電話口のお客さんから不満や苦情を受けるといったとばっちりを受けても、こちら側のミスにされることだってある。
どれを基準にして仕事をすればいいかわからない。
私たちは社員よりも弱い。
こき使うだけつかわされたら捨てられるだけ。守られることもなく、使い物にならなければポイっと捨てられる。
これを真面目に延々と続けていたら、無駄に神経をすり減らして馬鹿らしいし私の身がもたない。
本当に1年間頑張った自分をほめてやりたい。
もっと気楽に。徹底して誰かに監視されず自分のペースで進められる仕事。
日常生活でも監視カメラに記録されている。
駅、スーパー、コンビニなど至る所で。もちろん犯罪防止のためだろうけど防犯カメラが設置されている。どこで誰が見ているかわからない。どこの職場に転職したとしても、大概は常に誰かに見られる仕事ばかりだ。

仕事中にため息をつくのはやめてほしい。
仕事をやめたければやめてしまえばいい。
内心、私は同僚にそんなことを思っていた。
私も仕事をやめたいと何度も思うことはあったけれど、私にはこの仕事以外に別の目標を持って励んでいることがあった。
私には気持ち的に逃げ道があるから、理不尽だと思うことがある職場でもだらだらとここまで継続して働いてこれたのかもしれない。

1年後に同僚は職場を去った。
退職を告げた時、上司からは引きとめられなかったと言っていた。

いまは幸せな職場に転職できただろうか。
以前と同じようなことを言っていないだろうか。
元同僚も私もとにかく幸せに働けたらいい。
つまりは天職にたどり着くために、いまは旅に出かけているだけだ。


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