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一年を振り返って

勤務先の図書館も、今日からしばらく休館。
(きのう仕事納め)
おとといが忙しい日で、きのうはそうでもないかな?と思ったら、目のまわるような時間帯があった。
(それでも無事終わる)

今年の仕事を終えてやれやれと思っていたら、もう大晦日。
でも今日も元日も働かれてる方はいるわけで、そのおかげで成り立つことがたくさんあるんだろう。
(それに深く感謝したいような)


年末年始用に借りた本がたくさんあって、少しずつ読んでいる。
(どれも面白い)

これもやっと読めた本のひとつ。



ツユクサナツコというのはペンネーム。
彼女はドーナツ店で働きながら漫画を描いている。
彼女の日常が漫画に投影されて、ひとつの本のなかにふたり作者がいるのは面白かった。
コロナ禍だった数年間。
深く内省しなければ気づかないような物事が、ひとつずつ漫画になっていく。


『ツユクサナツコの一生』というタイトルの通り、彼女は亡くなってしまう。
(本当に突然に)

終盤、一緒に暮らしていたお父さんが、
「我と来て遊べや親のない雀」とつぶやく。
小林一茶の有名な一句。

さりげなく紛れこんだ言葉が、作品により深みを与える。
お父さんの悲しみも。
最後は少し泣きそうになってしまう。
悲しいけれど、悲しみだけじゃない。
過去になっていく日々のかけがえのなさが胸にせまる。

人生で大切なことって
帰りたいとこに帰れることや

『ツユクサナツコの一生』より


ナツコの台詞。
本当にそうだな、としみじみ思ってしまう。



今年を振り返ると、本当に「有り難い」と思うことが多い一年だった。

有り難いというのは「有るのが難しい」
「本来めったにない」「貴重な」という意味で
もともと仏教の「盲亀もうき浮木ふぼく」から来ているんだとか。
(めったにめぐりあえないことのたとえ)


家族が健康でいること。
一緒にいられること。
いつもどおり仕事に行けること。
ひとりの時間をもつことができること……

そのひとつひとつが身に沁みて有り難いことだと実感する日々だった。
今を生きていること、そのものに対しても。

その有り難さが感謝の意を表す「ありがとう」に繋がっていく。
いろんなことがあった一年。
身のまわりにいる人々、私を支えてくれる人、noteを読んでくれる人、職場で関わる人のすべてに「ありがとう」と伝えたい。

お正月の準備もこれから。
(やり残した掃除もあるけど、それはほどほどに…)



今年できなかったこと (書きたいことや行きたい場所) にたどり着ける一年に、来年はなるといいと思う。



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