見出し画像

読み継がれる物語

有名な古典や名作で、
読めてない本はたくさんある。
あらためて読もうと思う機会はなかなか訪れないものの、名作について書かれた本を読むのはとても面白い。
(名作を読んだ感想だけ知りたい気持ちもある)

今読んでるのが、そんな本。



津村記久子さんの読書エッセイ。
既読の本も少しだけあった。

フィッツジェラルドの『華麗なるギャツビー』
アランの『幸福論』
カミュの『ペスト』
オーウェルの『一九八四年』
デュマ・フィスの『椿姫』
ディケンズの『クリスマス・キャロル』
『風にのってきたメアリー・ポピンズ』…

他には『人形の家』も読んだ気がするけど、昔すぎて内容は覚えていない。
オー・ヘンリーの短編集は有名な作品だけ知ってる。『夜と霧』もしっかり読んだことはなくて、有名な夕日の場面だけ知ってるくらい。
カフカの『変身』は読んだけど『城』は読んでない。
あとはレイモンド・チャンドラーを少し読んだくらいかな…


未読の作品が大半を占めているものの、書かれている言葉を読んでるだけで面白い。
本についての語りは、なるほど…と思わせる。目次に載ってる作品には読み継がれる理由があるのだ。津村さんの言葉を見て、つくづくそう思わされる。

メアリー・ポピンズも『人形の家』も、子供の頃に読んだ本だ。今読んだら、当時とは違う視点で読めるだろう。それが読書の面白いところ。今の自分と過去の自分。名作は時を越えて味わえる良さがある。

『椿姫』と同時期に『愛人(ラマン)』も読んでいたし、『情事の終り』も読んだな、なんてことも思いだす。
(この本には載っていないけど)

争いが絶えない世界のなかで、
暴力や戦争について書かれた物語を読むのは、自分の視座を拡げる気がする。
紹介されてたアランの『幸福論』のなかにも、こんな言葉があった。


「戦争のほんとうの原因が少数の人たちの退屈にあることは間違いない。彼らはトランプ遊びのように、はっきりした危険がほしいのだ。否、自分から危険を求めて行き、意味づけたいのである」

『やりなおし世界文学』より


戦争がなぜあんなに無意味で時に莫迦莫迦しいのか、少し分かったような気がする。
(戦争が為政者の退屈しのぎのためだったとしたら?)
ジョージ・オーウェルの『一九八四年』もフランクルの『夜と霧』も、今読んだら色々考えさせられそうだ。


私が最近読もうと思ったのは、
黒柳徹子さんの『窓ぎわのトットちゃん』
なんと42年ぶりに続編が出るらしい。
そして12月には映画化もされるとか。
映画館で予告ポスターを見たら、とても可愛らしトットちゃんだった。観るのが楽しみ。

昼間はまだ暑いけど、
朝晩はだいぶ涼しくなってきた。
秋の夜長に読書を楽しめたらいいと思う。



この記事が参加している募集

#読書感想文

189,141件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?