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求める本は、いつも図書館の外。

Twitterにて「税金で買った本」を描いた漫画が、コロナ禍2021年話題になったことがあります。

自治体図書館の本は税金で賄われてますよね。小学校までは図書室や区民図書館を利用して色々読んだけど、結局は全然満たされることなく、好きな本は自分で購入して今も大切に保存しているばかりです。

アニメ雑誌や声優情報誌なども置かれるようになったけど、Amazonで買って読んだ方が早いし、コロナや感染症が怖い昨今、大人数が振れるものはなるべく避けたい。


初めて本を借りた日。


幼稚園に置かれていたマザーグース全巻がとても面白くて、それ以降好きな書籍は何十回と繰り返し読む体質に。性格的に今でも「一度ハマると地獄まで」なタイプ。令和語だと「沼る」というやつかな?

とにかく幼少期から一度好きになるととことん、突き詰める性格で。今も全然変わってきません。

お陰様で、ベン・アフレック主演「ザ・コンサルタント」にて、主人公が殺人時に何度も呟く「ソロモン・グランディの一週間」は幼稚園の頃から暗記しています。確かにあれはリズムが良い! この映画はヒットしたし続編決定しているので、この二年待っているんだけど……。



何故か私は、小中学校の教師から熱心に図書室利用を勧められた記憶がないんですね。「読書」の教科時間が週一であり、図書室から持って来た数冊をその時間内に読んだくらい。おそらく本好きな子達だけが通い詰めていたんでしょう。

幼稚園に続いて、小学校の図書室の本も片っ端から読み漁りました。図鑑や地図、辞書類などを除き物語はほぼ完読したと思います。

一番印象的だったのは、「ビビを見た!」



この本が沢山の人に影響を与え続けているのを知ったのは、大人になってから。ここでも「マザーグース」と同じく不条理様式に私は惹かれていたのですね。


小学校四年生から地元の塾に通い始めたのは、中学受験組ではなく単に周囲の子がたくさんそうしていたから。正直、勉強の内容よりも他校の生徒と友達になれて楽しかった記憶しかありません。みんな今頃何をしてるかなあ。

そして買い食いする為のお小遣いが¥2000に値上がり、私はついに覚えてしまった!「本屋立ち読みの習慣」禁断の味を!



朝日ソノラマ書籍の魔力。


1990年代の日本アニメ業界では、VHSデッキの一般家庭普及率と共にオリジナルアニメビデオ製作が急速成長を始めます。

上質な作画レベルを誇るマッドハウス製作の「パンパイアハンターD」や「ガンダム」を看板に据えるサンライズ製作の「クラッシャー・ジョウ」、劇場版「超時空要塞マクロス・愛おぼえていますか」の続編「Flash back2012」など。



大人になってから購入した、Blu-rayBOX!


でもとても¥2000の懐事情で買える商品ではなかったので、原作のノベルスを読むことに。

同じ事情にてこの頃、ジャッキー・チェンの「スパルタンX」など映画作品のフィルムブックもよく買いました。今はもう無いかな?コマ割りと台詞付きの写真漫画なんですけど。


地元にある、ドラマのロケ地にもなった有名なレンガ図書館。


図書館に全く読みたい本がない。


アニメージュやニュータイプが並ぶだけでなく、ボーイズラブまで置かれる最近の図書館からは想像出来ないだろうけど、その頃はアニメ関係の書籍など公共施設で見かけたことはまずありません。

角川映画全盛期で、なんとか借りたのは「少年ケニア」と「幻魔大戦」の長編小説くらいかな。取り敢えず途中まで読んだけど、あれ完結したんだっけ。



改装版を、大人買い!


ともかく、子供の頃に一番読みたかった漫画は「はいからさんが通る」「パタリロ」「風の谷のナウシカ」。

小説が「クラッシャー・ジョウ」「吸血鬼ハンターD」「魔界都市ブルース」「銀河英雄伝説」という並びで、学校にも図書館にもどこにも置かれていない。

¥450の文庫本を三ヶ月の中でどうにか一冊を買える状態の中で、働けない故の辛さ。

懐かしき商店街にあった、こじんまりとした古本屋に「ナウシカ」コミックを見つけた瞬間の歓喜は忘れられないです。塾の行きで時間がなく、授業中ずっと「売れませんように、買えますように」と祈って3時間後に無事ゲット。

後日財布は空っぽになって、よく遊びに来ていた大叔父に「パタリロ」と「ブラックジャック」「七色インコ」を20冊程買ってもらいました。魔夜峰央と手塚治虫関連書籍は、ほぼ全部彼からのプレゼント。お陰様で私は関連舞台と映画を大人になっても楽しんでおります。




新刊が発売されるのは、数年後!?


本屋で繰り返し立ち読みした「吸血鬼ハンターD」をようやく購入した時、シリーズは三巻まで発売されていて、一巻は完売していました。振り返れば、塩沢兼人さん演じるDは、シャアと共に私の人生に影響を与えた人。OVAも発売されて原作もよく売れたのでしょうね。

店員さんに「売り切れまして、次の入荷はいつか分かりません」と言われた時はショックでした。りぼんも花ゆめも必ず発売日には買えたし、手に入れられる日が未定なんて初めて。そして実際に本屋から入荷連絡を受けたのは翌年でした!

電話が来た時には、既に「吸血鬼ハンターDドラマテープ」を買っていましたね。半分忘れかけていたかも。



アニメでそのキャラクターを好きになり、原作を買って自分でも二次創作を描く私の人生は「銀河鉄道999」「サイボーグ009」(島村ジョーが井上和彦)から始まっています。

でも作者の執筆によって、続きを読めるかどうなるか決められると知ったのはDとの出会いがあったからです。美術大学コースがある女子校に進学してからも仲間と話が盛り上がったのは、本当に菊池秀行と富野由悠季の存在あってこそ。

それから、TVシリーズや大河ドラマで興味を惹かれた人物の物語や史実本をすぐ買ってくれた父にも、心から感謝しています。「燃えよ剣」「人斬り半次郎」ばかり読んでいたから、繰り返し読書は遺伝かもしれませんね。「るろ剣」アニメも毎週二人で観ていたし。


付加価値を求めての、本からの卒業。


二次創作の同人誌を作るのにも読むのにもかなりの額が必要になってくると、自然と商業誌、いわゆる普通の文庫や書籍からどんどん気持ちが離れました。好きな俳優が出演していたり声優さんが吹き替えしていたり、条件込みでない限り手に取ることも無くなります。

一番最近だと、きちんとした小説本をシリーズ全巻大人買いしたのは「フィフティ・シェイズ」。津田健次郎さんの声をきっかけに、初めて「マミーポルノ」なるジャンルを味見してみてそれきりになってしまった。翻訳版は文体の好き嫌いも大きいかも。




文字よりも、映像で観たい聴きたい。


書籍ではなく、ドラマや映画などの映像にお金を払う方が圧倒的に増えた事情もあります。菅野よう子や澤野弘之と出会って、サントラにもお金をかけるようになったので。



芥川賞&直木賞作品を親が買って、放置された読み終わりを流してみても「なんだか、どこがそんなに面白いのか分からないあ」……と、疑問ばかりでした。

受賞シーズンには文学界がざわめく程度で、私にとっては「逆襲のシャア」以来、31年振りに「閃光のハサウェイ」が公開されたり、庵野秀明が「シン・ウルトラマン」を作り上げる方がずっと重要になっていて。



文学の世界に知っている作家が特にいない、興味深い作品と出会えない物足りなさ。好きな俳優が実力派脚本家の映画やドラマに出演する楽しみの方が大きいんですね。

アマプラなど配信ですぐ観られるシステムも便利だし。Twitterやデータ書籍無料フェアなどで、少しつまみ食い出来る方へ手が伸びてしまう。



三年か二年に一度発売される、「ファイブスター物語」単行本。



好きな本は少ないからこそ、手元で愛し続けたい。


あれから何十年も本を買い続けたけれど、大人になってもブックオフなど中古の本は買わないし、図書館も利用していません。だって、好きな本は生涯自室の本棚に綺麗に並べて、読み返したい時にじっくりゆっくりページを捲りたいから。

Amazonプライムに加入していれば読みたいデータが一瞬で手に入るし、本にしろ一日で手元に届く。時代も一人のおうち時間をどんどん手助けしてくれるんですよね。


ボーイスラブも、最近は図書館で借りられるみたいですね〜



映像化された人気コミックス。「煙と蜜」はこれからかな?


それでも、新しい出会いを求め続ける。



同人誌にしろ商業誌にしろ、気に入ったらビニールカバーをして大切に保存しています。母には「あんたに買ってもらう本は幸せね。こんなに大事にしてもらえて」「そんなに繰り返したら、元手も取り切る」と言われたりもしました。

若い頃より更に買う商業誌は激減し、二次創作同人誌の方が圧倒的。それでもまた一気に大人買いするような作品と出逢いたいです。


いつも「スキ」して下さる方々、ありがとうございます! そしてご新規さんや偶然立ち寄られたそちらのあなたも、是非にコメントやフォローよろしくお願い致します!

マダム、ムッシュ、貧しい哀れなガンダムオタクにお恵みを……。