映画『ブライトスター いちばん美しい恋の詩』
2009年/製作国:イギリス、オーストラリア/上映時間:119分
原題 BRIGHT STAR
監督 ジェーン・カンピオン
予告編(日本版)
予告編(海外版)
STORY
レビュー
25歳で夭折したロマン派の詩人ジョン・キーツ。彼を愛し、そして愛された女性ファニー・ブローンの目を通して描かれる、真実の愛の記億。
女の性を描かせたら超一流の手腕を発揮する、ジェーン・カンピオン監督作品。
主役の女性ファニー・ブローン(以下、ファニー)は、開始30~40分頃まで猫を被って大人しくしていますけれども(カンピオン監督も)、それは勿論その後の展開への布石です。
ファニーは恋した途端に豹変し、アッサリと被っていた猫の皮を脱ぎ捨て、女の本性剥き出しに、詩人キーツへと襲いかかります🐈→🦁🥩。
アツアツの恋の夏をキーツと共に過ごせない事が判明するとファニーは、キーツが跪いて事情を説明しているにも関わらず、ヒステリックに泣きながら責め立て「私は、あなたにも、他の男にも愛されたくない!あなたなんか大嫌い!」と言い放ち、ギャン泣きをかましてゆきます。
キーツからの手紙がなかなか届かないと、今度はこの世の終わりの如く絶望し、性格抜群の可愛い妹に当たり散らした挙句、病人よろしくベッドに臥せり「恋なの?これが恋?もう恋を笑わないわ。死ぬほど苦しいのね」と自分の恋の世界に耽溺(泥酔)。
しかしキーツからの手紙が届くと急に精気と機嫌を取り戻し、届いたそれを胸に抱きしめて階段を駆け上がり、窓辺で口を半開きにしながら一心不乱にそれを読み耽るのでした……
※たぶん皆様も一度は恋の病に感染したことがあるはずですから、ファニーの夢遊病状態は実感を持ってご理解いただけるはず(最近は手紙ではなくメール等での経験かもですけれども)
んでまた、キーツからの手紙の内容がエ〇イんですこれが……
あんな内容の手紙を貰った日には、それはもう間違いなく……(以下略)
※あっ、念のため記しておくと上の「〇」に入る字は「モ」ですよ❢
で、その後は本作最大の見所とも言って良い、文字通りの「脳味噌お花畑蝶々舞飛び&舞い散り」シーンを、圧巻の完全実写バージョンにてお楽しみいただけます。
あと、軽めの自傷行為のオマケもあるよっ!
というわけでカンピオンお姉様、私、貴女に一生ついて参ります!
まぁもちろん殿方はドン引き確定の女の世界なわけですが、ファニーの壊れっぷりを観てみたい方は是非どうぞ。
そして物語は、恋から愛へ……(以下略)
猫よし、花よし、衣装よし。
恋の狂気は更に良し。
ラスト、ふたりの愛は詩の翼を羽ばたかせ、夜空の果てへと舞い昇り……
ブライト・スター(輝く星)。
心に瞬く、永遠の愛の星の、美しい光の物語。
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