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うつ病 双極性障害

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#精神科

精神科の入院期間

精神科の入院期間

【疑問】精神科の入院期間はどのくらいなのでしょうか?

【回答】素直に答えるなら「分かりません」。

希望を持たせるなら「2か月程度です。場合によっては3か月以上かかることもあります」。

正確に答えるなら「2-3か月で退院できることを目指しますが、治療効果は個人差が大きいので、6か月ほどかかることもあります」。

短くなる入院期間内科・外科と同様に精神科においても、入院期間はどんどん短くなりつつ

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入院中に医師は極力診察しないほうが良い かもしれない

入院中に医師は極力診察しないほうが良い かもしれない

精神科や心療内科の医師に対する批判として「まともに診察しない」「短時間診察で薬だけ出す」が良く見られる。

精神科医はしっかりと優しく話を聞くことが当たり前であるかのように考えられているものの、間違いである。

医師の仕事は患者の話を聞くことではなく、優しく接することでもなく、しっかり頻繁に会うことでもない。入院治療の医師の仕事は患者を治し退院できる状態にすることである。外来通院の医師の仕事は患者

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家族だけが初診で相談するということ

家族だけが初診で相談するということ

本人が病院受診を拒否しているときには家族だけで病院受診をしてみるのが良い。

家族だけの相談を積極的に受けてくれる病院と完全に拒否をする病院がある。本人が受診せず本人の保険証を使ったら保険の不正請求になるため、受ける病院は自費診療か家族の保険証で家族自身のカルテを作成する。

自費診療か家族自身のカルテか個人的には、後者の家族自身のカルテを作るのが良いと思っている。

「私は正常です」という親 で

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色々な抑うつ状態と治療方法

色々な抑うつ状態と治療方法

統計的な数値で言えばうつ病は確実に増加している。ただ正確に診断されている人は多くないように思える。

うつ病とうつ状態は異なるストレス・変化に対して、本人の適応能力・処理能力、生活上の癖などから上手に処理できないとき、気持ちの沈みなどの抑うつ状態を呈することはよくある。

しかし 抑うつ状態=うつ病 ではない。

・ストレスや変化の影響が大きい 適応障害

・本人の適応能力・処理能力や生活上の癖の

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主治医と上手く付き合う方法

主治医と上手く付き合う方法

主治医と上手く付き合うことは、治療を円滑に進め、毎回の診察を気持よく受けるため大切である。

それにはちょっとしたコツがある。

話は5分程度に短くまとめる伝えたいことがある程度あるときには、メモを利用したほうが良い。メモをダラダラと読み上げてはいけない。要点を箇条書きにしておき渡すほうが良い。

「字が汚いから」と読み上げる人がいるものの、少なくとも私は”汚い字”を見るより、感情のこもっていない

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医師はだませるか

医師はだませるか

大分前のことながら、うつ病のふりをして傷病手当金をだまし取る「うつ病詐欺」があった。初めから傷病手当金をもらうために、給料を高額に設定しておき、傷病手当金をもらうための条件を満たし次第に申請をするという極めて悪質なものであった。

医師をだますための手引書まであったらしい。

 

演技をして医師をだますことは可能か?比較的重症の統合失調症や双極性障害は難しい。

統合失調症の幻聴や妄想とそれに伴

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うつ病の人の「もう大丈夫」は信じてはいけないときがある

うつ病の人の「もう大丈夫」は信じてはいけないときがある

精神科の救急が必要な人の中で、『悩みや嫌なことがあって死にたいのではなく、病気の症状として死にたいときには10分話を聞いて気持ちが和らぐことはない』と書いた。

楽になったという人「自分は病気で苦しんでいるときに、話を聞いてもらってすごく楽になった。」という人もいる。話をすることで少し楽になるというのは確かである。しかし話をすることだけで楽になる人たちは、精神科・心療内科ではなくカウンセリングなど

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