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【コロナ実験の結果】2000人以上の観客でコンサート実験Restart-19[ドイツ/ライプツィヒ]

ドイツの街ライプツィヒで、2020年8月22日に新型コロナウイルスとの共存を視野に入れた未来のイベントのあり方を検証する実験が行われました。

この実験の結果は9月下旬に出ると言われていたが、10月末に実験結果の発表がライブ配信で行われました。

実験とは

目的
研究プロジェクトRESTART-19の目的は、大規模なホールでの大規模なコンサートやスポーツイベントの復帰、再び観客を動員できる方法について、証拠に基づいた科学的研究デザインソリューションを見つけることでした。 このプロジェクトは、ザクセンアンハルト州の経済科学デジタル化省とザクセン社会問題省、および大学医療センターハレの自己資金から約990,000ユーロの資金で賄われています。

実験内容
3パターンを想定したコンサート形式を再現し、実際にアーティストであるティム・ベンツコーが楽曲を披露しました。その3パターンというのは、まず最初にコロナ以前に行われていた同様の状況でのコンサート、次に衛生面を少し改善し、入場と観客同士の距離にも余裕を持ったパターン、そして最後に観客同士の距離を1,5mに定め、衛生面により気を使ったパターンで行われました。

シュテファン・モーリッツ博士が述べる実験結果

Restart-19の実験のプロジェクト責任者はハレ大学医療センター臨床感染症責任者でもあるシュテファン・モーリッツ博士です。

実験結果の発表は約1時間半にわたる動画での発表とは別に、3分ちょっとのインタビューにて結果に関して簡潔に答えたものがあります。

こちらのインタビューでは以下のことを述べています。

●実験によって得られた主要結果内容
換気技術が非常に重要であることがわかった。十分な室内空気と空気循環は、イベントを開催できるかどうかの判断に重要な役割を果たす。
同様に衛生コンセプトも重要である。席の配置、観客同士の距離感を考慮した衛生コンセプトを用意する必要がある。

●今後のイベントでの注意点
空調が適しているかどうかの統一された評価。
その評価によってイベント会場の制限の度合いを図ることに役立てられ、(席を1席開ける、またはそれ以上など)コンセプトを作成できる。
また、より多くの入り口、より多くの動線を確保する。
特に重要となることとして、入場と休憩を検討する必要がある。入場や休憩中に観客同士の多くの接触が見られたため、時間を短くすることによって接触時間を短くし、長時間の接触を回避する。多くの動線があることにより、混雑を防ぎ、混雑によって起こる長時間接触を妨げることができる。

●研究結果による推奨
喚起システムと、そのシステムを評価するレーティングシステムを推奨。
今投資するのであれば、喚起システムに投資することを勧める。

●現状でのアドバイス
「規律ある行動、忠実であればあるほど、この状況から早く抜け出せると思います。そうすれば感染者の数も大幅に減少させることができるかと思います。冬は秋よりもさらに厳守して気を引き締める必要があるのだということをこの状況から学ぶべきなのではないかと思います。」(簡潔訳)


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