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【 筆 】

人に言葉を伝える、お話する時
わたしは相手の心に描くようなイメージをもつ。
鉛筆でだったり、筆だったり
ひとによっていろいろ。
だけど何で描くかではなく、
描かれた相手がどう思うかが重要だと思う。

人によって描くものは違う。
鉛筆で薄ら描く人
マジックで力強く書く人
修正ペンでなにかをかきながら消す人
いろんな方法があっておもしろい。

ただ難しいのは描く人と描かれた人は
描いたものを同じように受け取れないこと。

ひとつの絵に対して
喜怒哀楽全ての感情の選択肢があるから
どれになるかなんて想像もつかない。

想像はつかないけれど
伝わって欲しい想いはあるから
確実に正確に相手に届くか分からないけれど
願いを込めて絵を描く。

その鉛筆や筆は
時には、ツンツンだったりバサバサしていて
描かれた人が傷つくようになっているかもしれない
けれど
また違う鉛筆や筆で描けば大丈夫。
きっと伝わる。

一度描けば二度と消すことは出来ない。
修正ペンで消したつもりにしたり
もっと濃いマジックで上塗りしたりはできるけど
それは消したことにはならないから
慎重に描かなければいけない。
もし、
過去に深い黒いマジックで
心をぐちゃぐちゃにされた人がいたなら
わたしは線を書き足して
違うカタチに変えてあげたいとおもう。
それはもう笑っちゃうくらいのおかしなカタチに。

十人十色の筆がある。
ちがうから喧嘩したりもするけれど
ちがうから面白くて飽きない。

描かなければ争うことも無い、傷つくことも無い。
だから昔は描くことが怖くてサボっていた。
でも何も始まらないし何も伝わらないから
大切な人に伝えたい。
今日も、わたしは筆をとる。

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