大学時代に自主映画制作で挫折を経験した結果、今の仕事に繋がっている話
こんにちは。
食欲の秋、スポーツの秋、文化の秋!
1年で一番過ごしやすいのに(主観)、気がついたら終わっている季節・秋ですね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
文化の秋といえば、見たかった映画をお家でゆっくりみるのもいいですよね。
今回の「 #これを語って入社しました 」は、そんな「映画」を大学時代に自主制作していたという入社6年目社員・Sさんをご紹介。
自主制作といってももちろん一筋縄で行くものではありません。
そんな彼が、産みの苦しみの先に誕生させた映画とはー・・・!?
エンタメを愛し、いつも努力を怠らないSさんのルーツとなるようなエピソードをぜひお楽しみください。
「何を伝えたいかが分からない」 初の自主映画での挫折
僕はスカパー!の面接で、
「人を笑顔にすることができる会社で働きたい!」
「感動を多くの人に届ける仕事がしたい!」
と話をしていました。
大学時代には放送研究会に所属して自主映画制作をしており、自分で考えたことが多くの人に届いた瞬間の感動がとても嬉しいものだったからです。
でも、その感動を得るまでは決してスムーズにいったわけではありませんでした。
自主映画制作といっても、大きなものではなく、「脚本、監督、撮影、編集」まで基本的に1人で行い、サークル内の発表会に向けて1本30分の作品を作り上げるというものでした。
演者はサークル内の仲間にお願いして出てもらうのですが、他の仲間も並行して作品を作っているので、お互いの作品に出演し合うといった感じです。(もちろん演者もプロではないので、最大限頑張って演技してもらいます。その分味はあります笑)
制作期間は数か月程度で、その間は毎日映画制作のことを考え、特に最終週は編集の追い込みとして、何日も徹夜することがほとんどでした。
他の作品提出者と一緒に友達の家で編集合宿をした日々が懐かしいです。(レッドブルの臭いであの頃を思い出します…。)
もともと頭の中で物語を考えること、面白そうなことを考えることが好きだったのですが、その頭の中を表現することがとても苦手でした。
というか、自分では苦手と思っていなかったのですが、合宿で作った最初の戦隊モノの映画で、同期の中でも「何を伝えたいかが分からない」と、最低評価をもらってしまいました。
単純に表現することが下手だったんですね。(笑)
今では自分がはじめて作った作品ということで、愛着もありますし、笑いのネタになるので気に入ってはいるのですが、ただ、その時はめちゃくちゃ悔しかったのを覚えています。そして悔しかったのですが、何をすれば良いのかが分からなかったのです。
苦しみを救ったバイブル、「SAVE THE CATの法則」
そんな中、先輩が1冊の「SAVE THE CATの法則」という本を貸してくれました。(よかったら読んでみて下さい。)
この本は私のバイブルで、何周も何周も読み込みました。
その中で最も印象的だったのは、「面白い映画は1行で簡潔に説明した”ログライン”を見れば分かる」ということでした。普段「どんな映画?」と聞くのと同じですね。
そして「SAVE THE CATの法則」には構成の書き方も書かれています。10個くらいのブロック(=起承転結をもう少し細かくしたもの)で脚本を作成すると観客を引き込むことが出来るよ!という方法が書かれています。
不思議なことに、上記のように自由にのびのびと作ったログラインを、この脚本の構成に当てはめて書いていくと、しっかりとした脚本が完成するのです。
映画も多く見るようになりました。
好きだったのは、三谷幸喜監督で特に「ステキな金縛り」の映画がとても好きでした。(非現実のファンタジーが好きなんですね(笑))
田中くん、誕生
そんなこんなで勉強した後に作った作品の1つが、
・自分の苗字がよくある苗字だったので、コンプレックスだったこと
・思い出がとても好き、モノに愛着をとても持つ性格ということ
これらを組み合わせた上で、ファンタジー要素を足し、
「平凡な主人公『田中くん』が、捨てられてしまった”紙辞書”の妖精から新しい名前をもらって生まれ変わる。」
という物語でした。
(この一文が面白いと感じるかどうかは判断をお任せします(笑))
そして、ここからは本当に個人的なこだわりですが、せっかく映像制作するなら非現実的なCGを使いたいと思っていたので、“紙辞書の妖精”と”電子辞書の妖精”が、瞬間移動VS電撃のCGで戦うバトルシーンを入れました。
(バトルシーンは「ストレイヤーズ・クロニクル」という超能力映画を参考にしました)
自己満ですが、編集ではこのシーンの編集が一番楽しかったです。
このように時間はかかりましたが、試行錯誤を繰り返して作った作品が、「面白かった!!」「一番成長した!!」とサークル内で評価され、色んな人に褒めてもらった時は本当にうれしかったです。
それはもう最低評価で悔しんでいたところからスタートしていたので…!
「人に笑顔や感動を与えられるって楽しい」
その時から強く思うようになり、冒頭の面接での話に繋がります。
(ちなみに、
「新しいことでも自分で試行錯誤しながら進みます。」
「成長力が今の私の自信の最も大きな部分です。」
……と言って自己アピールしていました(笑))
ストーリーを「伝える」を活かして。 そしてこれからの野望
入社後6年目の今は、カスタマーセンターの営業と、WEB/アプリ開発のバックエンドエンジニアの仕事をしています。
映画の制作とは少し遠い分野ではありますが、どちらの仕事の中でも自分の頭の中で理解したことを相手に丁寧に伝えるということが大切だと思っていて、広い意味ではこの「人に伝える」という大学の経験が生きていると思います。
最後に、将来の夢は自費制作で良いので、ちゃんと時間とお金をかけた映画を自分で作りたいと密かに思っています。そのために日々勉強を続けます。(ほとんど誰にも言ったことはないので、ここだけの話です!)
最後にこのnoteを読んでくださっている皆さんだけにこっそり秘密の野望を聞かせてくれたSさん。
産みの苦しみやスランプを乗り越えた先にある、
「自分の作ったもので、たくさんの人が喜んでくれている!」
「自分と、見てくれた人の気持ちがつながっている!」
という記憶は忘れることができないですよね。
それが今のカスタマーセンターのお仕事や、エンジニアのお仕事にもきっとつながっているはず。
そして・・・Sさんの新作映画も楽しみにしています!
▼前回までの「 #これを語って入社しました 」はこちら。
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