100日怪談 94日目
葬儀の後、僕は家にやっと帰ってきたのだ。
「ただいま侘助、そのままにしてごめんね」
侘助はムスッとしていてご機嫌ななめな様だ。
「そういえば、あの襖からまたなんか変な音聞こえるんだけど」
侘助は不機嫌ながらも僕にブツクサ何か呟いた。
「それは僕も聞いた事ないけど、何かあったの?」
侘助から出てきた不覚にも驚いてしまった。
あの襖の部屋は供養したはずなのに、まだ何かあるのか?それに前に言っていた神崎の『開かずの襖の家』なんて言われるのも違和感がある。
「お前はまだそんな事思い出