100日怪談 100日目
「ここはどこだろう」
ふと僕は目をやると別な学校の屋上、そう、フェンスの向こう側にいた。
「あぁ、そうか僕はこれから飛び降りるのだろう」
視線を校庭に目をやると左端の木陰から誰かが覗いている。
その子はじっと僕のことを見つめている。
「この苦しい現状から逃れるのはこの方法しかないのか?」
近くに居る黒猫は問いかける。
「お前誰だよ。」
黒猫はすかさず僕の方を頭から舐めるような視線で睨む。
「俺は死神、お前の魂を貰う。」
死神と名乗ったその黒猫は僕を見て何か言いたげな様子である