見出し画像

カスタマーサクセスのお仕事③ ~社内学習環境編~

こんにちは。カスタマーサクセスチームの八木です。
前回の「カスタマーサクセスのお仕事② ~クライアントワーク編~」の続き、今回はそれ以外の業務についてお伝えします。

社内では、クライアントワークを含む業務を「案件稼働」と呼び、それを除いた業務を「非案件稼働」と呼んだりしています。入社したばかりでカスタマーサクセスに配属されたメンバーは、OJT形式でスーパーバイザー(SV)と呼ばれる先輩社員と一緒に案件稼働を中心に行います。入社直後はこのOJTと、社内で行われる定例会議などを除くと、案件以外のその他の稼働に割く余裕はありません。多少時間に余裕ができたら、自己学習の時間に充ててもらいます。

つまり入社直後はほぼ「案件稼働」です。目安として半年くらい、この期間は私たちの主業務となるクライアントワークを覚えていただく期間に充ててもらい、余力が出てきたら徐々に「非案件稼働」に対してもウェイトを置いていくようになります。

「非案件稼働」の実態は後述しますが、本来の目的は「後進の育成」ではないものの、新任のメンバーが自立するための支援の仕組みであったり、その支援を後押しするノウハウやナレッジをドキュメント化したりなど、新しくジョインするメンバーが自立するための社内学習環境が整っているともいえます。

まず、この「非案件稼働」については、現在のカスタマーサクセスチームにはどのような経歴の持ち主がいて、どのような社内環境で、それぞれが自立したクライアントの担当者として活躍できるようになっていくのかという視点でお伝えします。

カスタマーサクセスの構成人員

創業から7年半ほど経過します。カスタマーサクセスの現在の社員数は19名(2021年9月末時点)、私はカスタマーサクセスのメンバー内では3番目に古く、入社からちょうど5年目を迎えたところです(今ではすっかり古参メンバーですね・・・)。

前職の経験業種も職種も色々です。業種ではゲーム業界、保険業界、美容健康業界、アパレル業界などの事業会社側に所属していた人もいれば、印刷業界やIT業界でベンダー側に所属していた人もいます。職種ではマーケティングに関わっていた人もいれば、そうでもない人も多いですし、クライアントワークの経験有無で見ても、必ずしもその道を通過しているとは限りません。

これといった傾向もなく、色々な経験をもった人がいるというのが事実です。また個々のスキルを見ても、ばらつきがあり得意分野が異なる点も特徴と言えそうです。

カスタマーサクセス全員に共通する仕事の進め方

前回のブログで書いたクライアントワークが共通の仕事です。ただ、このクライアントワーク業務の構成要素を分解すると、企画、設定(htmlの編集等含む)、表現(デザインやテキスト)、分析、レポーティングなど詳細にわかれます(もっとあります)。

これらの構成要素ごとに、個々人のそれぞれ得手不得手があるのも事実です。それでもクライアントワークは原則として1人で全てを対応する必要があります。

ここでようやく今まで経験してきた業界や職種の違いが強みを発揮することになります。私たちは全てのスキルが一定水準に到達(ベースアップ)することを目指してはいますが、決して完璧を目指してはいません。

それよりもお互いが得意な分野で補完をしあう関係を築き、「苦手なものは得意な人の力を借りる」、「自分が得意なことは他のメンバーにも伝えていく」など、相互補完をしながら知識やスキルを習得し、個々人のベースアップを図るようにしています。

独自性の強いノウハウの伝承

個々人のベースアップも絶えず必要なことですが、一方でノウハウの伝承も重要なテーマです。

「このようなWebサイトでは、こういうアプローチだとコンバージョン率を改善できる」、「このようなシーンでは、こういう接客の声がけが有効だ」など、接客シナリオでの成功事例もさることながら、接客シナリオを動かすため、プロダクトの技術的な仕様なども覚えなければいけないことも多いです。

入社して間もない期間のメンバーは、ノウハウの伝承を受け、自分でひと通りのクライアントワークを担当できるようにすることが目標になります。一方、先に入社したメンバーは、これらのノウハウの伝承や、ドキュメント化を推進するなど、入社して間もないメンバーが自立できるように支援をしています。

社内外への還元

Sprocketはプロダクトというハードウェアに、カスタマーサクセスというソフトウェアが融合したサービスと言えばわかりやすいかもしれません。

クライアントに自社の価値を提供し、効果を最大限発揮しつづけるには、プロダクトもカスタマーサクセスのメンバーも常にアップデートが必要です。特にSprocketのカスタマーサクセスの持つ独自性が、顧客満足度に直結するといっても過言でないほど重要です。

この独自性を新任メンバーに伝えていくことは重要ですが、それが伝聞ではあまり意味がありません。ドキュメント化して、誰もが再現できるようにすることも大事ですし、過去の成功の事例を取りまとめるようなことも重要です。私たちのナレッジがドキュメント化されていれば、先に入社したメンバーが新しく入ったメンバーに教える上でとても有用です。

ノウハウ・ナレッジをしっかりとチーム内で伝えていくことは最優先事項です。ただ、現場で得たノウハウやナレッジの還元先はチーム内に留まらず、プロダクトに必要な機能として開発にリクエストして進化させることもにも活かされます。また、これらの情報はクライアントが欲する内容でもあるので、外部向けセミナーや、マーケティング情報(ブログ)などのコンテンツにも流用していきます。

日々のクライアントワークで新たに得た知見を、社内外に還元していくことが、非案件稼働の中心と言えます。またこの活動を通して私たちのサービス品質の平準化や向上、ベースアップに繋がっています。

新しくジョインするメンバーにとっては最高の学習コンテンツが揃っているともいえますし、非案件稼働は会社の価値を高めるための活動でもあります。

カスタマーサクセスチーム内での個々人の役割

カスタマーサクセスのメンバー構成は先ほどお伝えした通り、個々人の持つスキルや経験は異なります。その状況下において、主業務であるクライアントワークを担当しながら、平たくいうと「還元」を行うことが非案件業務に該当します。

新しいメンバーへのオリエンテーションやOJTにおけるスーパーバイザーとしての役割を担う還元の仕方もありますし、誰しも得手不得手はあるので、日頃の業務内でそれらを補完しあうような還元の仕方もあります(分析が得意だが企画が苦手な人は分析で支援をするなど)。

過去の成功事例を集めて「シナリオ事例集」を作るプロジェクトがあったり、クライアントコミュニケーションのシミュレーションとして「模擬MTG」を実施したり、自分もしくはチームに課題があると思ったら解決に向けて自発的に動くメンバー中心に、得意なことを活かしたり、苦手を克服したりと、驚くほど誰もが勤勉です。

非案件稼働に割く時間は決して潤沢にあるわけではないですが、「ストイックにお互いを高めあうための取り組み」がごく自然にできています。非案件稼働の中心は還元と表現をしましたが、還元を受けたメンバーはさらなる経験を積んで、その知見をまた還元するといったような循環が起きており、還元の質も量も向上しています。

個々人の役割定義を必ずしも明確にしていなくても、おのずと自らの得意な分野で活躍する風潮があります。

50人になっても大丈夫

カスタマーサクセスチームの当面の目標は、チームのメンバーが50人に増えても提供サービスの品質を落とすことなく維持・向上できる仕組みを作ることです。50人の大所帯になったとしても、教え方や教える内容が属人的になることなく、平準化されたスキルやノウハウを誰もがスピーディーに身に着けられる状態が究極の理想形でしょうか。

色々な経験をもったメンバーが集まり、意図してこの状況に至ったわけでもないという経緯を踏まえると、今後は、意図して今の仕組みを安定かつ効率的に実現していくことが課題になっていくと予想しています。

とはいえ、多種多様なメンバーを揃えたことが功を奏し、どんな状況におかれようと柔軟に対処していくことも可能と考えているので、それほど悲観する必要もないのかな、と最近は感じています。

まとめ

カスタマーサクセスの仕事を「大前提」、「クライアントワーク編」、そして今回の「社内学習環境編」の3部構成でブログにしてみましたが、いかがでしたか。Sprocketのカスタマーサクセスが何をしているのか、それを実現するためには社内で何をしているのか、そんなイメージが伝われば幸いです。

色々な業界や職種を経験してきたメンバーが揃っています。少なくとも業界や職種で制限をするものでもなく、自分の可能性をSprocketで存分に試してみたいという思いが大切なのかもしれません。強みがあればそれは武器にもなりますが、Sprocketに入って新たな武器(強み)を身に着けるというキャリアがあっても良いと思っています。

門戸は広く開かれているので、気になる方は是非カジュアル面談をおすすめします。選考を受けるのではなく、あくまで当社の業務や雰囲気を聞くカジュアルな場です。皆さまのご応募、お待ちしております!

[コーポレートサイト]
https://www.sprocket.bz/
[採用情報]
https://www.sprocket.bz/company/recruit/
[技術ブログ]
https://medium.com/sprocket-inc

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?