見出し画像

「食の未来」と言われる植物工場野菜は、すでに食卓に並んでいる

こんにちは。スプレッドnote編集部のユーリストロガノフです。
このほど、とあるメディアで次のタイトルの記事を発見しました。

垂直農法で栽培された野菜が、わたしたちの食卓に並ばない理由

※垂直農法(vertical farming)とは、日本でいう「植物工場」とほぼ同義の言葉です。

つまり、植物工場で育てられた野菜は一般的になることはないという話です。
その理由として、事業縮小を発表した海外企業の植物工場を事例に、LED照明を使用する栽培方法はエネルギー価格高騰の影響を受けやすい点や、
初期投資など大きな資本を要する産業なので、世界的な景気後退により追加投資が得られなくなるとビジネス展開が難しくなる点などがあげられています。
それなりに説得力のある指摘なのでしょう。

だがちょっと待ってほしい。
海外はいざ知らず、日本国内では植物工場野菜は「これから食卓に並ぶか並ばないか」の存在ではありません。なぜなら、すでに並んでいるからです。

国内の市場動向

皆さん、野菜はどちらで購入しますか?
昔ながらの八百屋さんは減っていて、現在はやはりスーパーで野菜を買うのは一般的でしょう。ところが、スーパーでは常温で並んでいる一般的な野菜の他に、冷蔵棚で1個1個がパッケージに入っている野菜コーナーを見たことありませんか。

スーパーで冷蔵棚で並ぶ野菜
何の野菜なのでしょうか。

現在、国内の植物工場で生産されている野菜の多くはレタス類。
レタスの国内市場規模は年々変動しますが、平均として1100億円ほどと言われています。
対して、植物工場の国内市場規模は2021年度の時点で223億円と推定されています。つまり、植物工場産レタスのシェアは既に全体の2割に達しているということです。
全国のスーパーで上のような「植物工場野菜コーナー」が設けられるほど、普及してきています。

植物工場野菜のパイオニア『ベジタス』が1億食を突破!

そんな植物工場野菜として、スプレッドのブランド『ベジタス』は、昨年11月に記念すべきマイルストーンに到達しました。
なんと、累計1億食もののレタスの販売実績を突破したのです。
1億食といえば・・ほぼ日本人口に匹敵する規模ですよね。
現在は全国の5,000店舗(国内食品スーパーの約20%)で『ベジタス』が販売されています。

ところが、『ベジタス』が発売された2008年当初は、状況が全く違っていました。
植物工場野菜は「珍しいもの」、高級食材としてデパートや百貨店など限られた販売先で、300円を超える価格でしか見かけることはありませんでした。

『ベジタス』は最初から高級品ではなく、誰でも簡単に手に取れる植物工場野菜を目指して、「店頭価格200円」の想定で開発・設計を進めてきました。
当初の常識と100円以上の差がある、大きな挑戦!

ベジタスの初期パッケージ
初代パッケージ

しかし、最初の試みは全く思うように行きませんでした。
前代未聞の大規模植物工場での環境制御が難しすぎて、栽培が計画通りに行かないわ、
バイヤーさんに「太陽の光を浴びていない野菜は気持ち悪い、持って帰ってくれ」と言われるわ・・・踏んだり蹴ったりの状態でした。

ただ、誰もがやったことのない、新しいことを手掛ける時は、大体難題が山積みで、周囲に理解されないのはよくある話です。

何度も失敗しながらも、試行錯誤を繰り返した結果、最適な栽培レシピとオペレーションを確立し、少しずつお客様やバイヤーさんに商品を受け入れてもらえました。

▼当時の苦労については過去の記事で詳しくご紹介しています▼

当初は258円(税別)で発売した『ベジタス』も、効率が上がったことで2011年には198円、2019年には新たな「テクノファームけいはんな」で自動化を取り入れたことで価格を158円まで下げることができました。

この記事を読まれている方も、もしかしたらベジタスを一度は、どこかで食べられているのかもしれません。
1億食を達成したこともあってか、このほどは様々なメディアに取り上げていただきました!

◆NHK総合テレビ 「おはよう日本・おはBiz」

◆朝日放送テレビ「おはよう朝日です」

◆読売新聞 関西版 夕刊「ヒット&ロングラン」

新たな一歩!日本初の「スティックレタス」

そしてそして、爽やかな春の初日(3/1)に日本初となる「スティックレタス」を発売いたしました!
スティックのように細長い形が特長で、シャキシャキとした茎と柔らかい葉先という、二つ異なる食感を同時に味わえるレタスです。

スティックレタスの商品画像

ヨーロッパで開発され、その優れた味や食感から人気を博しています。
余談ですが、新商品の開発にあたってなんと約1,000品種を試して作り上げたのがこの「スティックレタス」です。

食べ方は普通のサラダでも全然OKですが、せっかくの細長い形を生かして手巻き寿司や生春巻きなど、「巻くレタス」ではなく「巻かれるレタス」として、一度試してみてください!

スティックレタスを使用した手巻き寿司
たっぷりスティックレタスをのせると食感をより楽しめます
スティックレタスを使用した生春巻き
茎と葉先を分けて、二つの食感を味わえます♪

暮らし応援キャンペーンを実施中!

昨今、日本でもエネルギー高騰などによる値上げラッシュが続いています。
しかし、スプレッドは前述の通り、自動化・効率化を突き詰めることでコストを改善してきました。
栽培効率、空間利用効率、節電技術・・・植物工場で改善できるポイントはまだまだたくさんあります。

実際に、現時点では『ベジタス』は値上げしていないどころか、植物工場野菜を特別価格で購入できる「暮らし応援キャンペーン」を数量限定で実施しています!
ベジタスを買ってくださる皆さんにこれまでの感謝と暮らし応援の意を込めて、フリルレタス・プリーツレタスのバンドル商品をお買い得価格(店頭198円前後 [税別])で販売しています。

フリルレタス・プリーツレタスのバンドル商品

植物工場、あるいは垂直農法の野菜と聞くと、どうしても火星の植民地化やAIシンギュラリティなど、イーロン・マスク氏が発言しそうな、SFっぽい響きがありますよね。

しかし実際は、すでに私たちの食卓に並んでいる、思いのほかに身近な存在なんです。
激しさを増す気候変動や農業従事者の減少を考えれば、一時的な景気動向やエネルギーの価格変動の影響があっても、これからは植物工場野菜の割合がますます増えていくと考えるべきでしょう。

スプレッドnote編集部はこれからも植物工場の最前線から発信しますので、ご興味のある方はぜひフォローしてください!

SNSでも最新情報を発信中!
◆Facebook
◆Twitter
◆ベジタス公式Instagram

この記事が参加している募集

企業のnote

with note pro