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植物工場をDX化するとどうなる? スプレッドの社員に聞いてみた!

こんにちは。スプレッドnote編集部 ユーリストロガノフです。

ビジネスパーソンであればDXという言葉を、一度は耳にした方も多いのではないでしょうか。
デジタルの力で事業や業務をより良い方向に変革するという意味があり、単なるIT化と区別されます。実際、昨年から「デジタル庁」が作られており、官民でDXを推進していく流れになっています。

農業はDXとほど遠いと思われるかもしれませんが、「スマート農業」という言葉があるように、農業でも導入が進んでいます。

実はスプレッドも以前から植物工場でのDX化に取り組んできました。
なぜか?その理由は今回の記事をご覧ください!

キーは「IoT技術」

IoTとは、Internet of Things(モノのインターネット)の頭文字で、あらゆるものがインターネットに繋がることを言います。

身近(?)な例として、Amazon社の有名なAlexaを思い浮かべてみてください。筆者はCMでしか見たことがないのですが、Alexaに呼びかけることで、電気を消したり、エアコンを付けたりすることができますよね。
Alexaは話し手の声を音感知センサーで拾って、インターネット経由で様々なデバイスを操作してくれます。

では、植物工場でIoTを使えば何ができるのか。
例えば、栽培空間に設置したセンサーから栽培データを集め、見える化・分析したり、瞬時に離れた拠点と共有したりすることが可能になります。

IoT_イメージ

栽培ノウハウとITの力を融合させた独自システム

国内、さらに世界での植物工場の展開を目指すスプレッド。
DX化はその展開のカギとなると考え、NTTグループのNTTコムウェア様と共同で独自の栽培管理システムを開発しました。

その名も「テクノファームクラウド」。
スプレッドの10年以上にわたる亀岡プラントでの栽培管理ノウハウをもとに、センサーの設置位置などを一つひとつ検討。
そこにNTTコムウェア様の長年のシステム開発の知見が加わることで、とても効果的なシステムができました。

テクノファームクラウド_イメージ

テクノファームクラウドを使えば、どんなことが実現できるのか?
スプレッドで生産企画を担当する平山さんに話を聞きました!

栽培管理の視点から見る、植物工場のDX

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平山 亮太さん
2015年にスプレッド入社。
京都府出身。高校、大学と農業を学び、オランダに農業の留学経験も。
栽培管理スタッフの経験を経て、現在は生産企画に従事。

平山さん、早速ですが現在スプレッドでされている業務について教えてください。

スプレッドが複数の植物工場を運営している中で、各拠点の栽培管理担当者への技術指導と教育、そして各工場の状況を客観的に分析し、現場にフィードバックや改善提案を行うのが私の役割です。

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テクノファームクラウドを導入して良くなった点を教えてください。

工場に常にいなくても良くなったこと。
以前は工場内に入らないと取れないデータがたくさんあったんですよ。
温度だったり、肥料だったり……
これを事務所や、家でも取れるようになったので、いわゆるリモートワークが可能になりました。

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事務所にいながら、リアルタイムで野菜の状況が見られます

まさに今の時代にマッチした働き方。作業負荷も減りそうですよね。

それは間違いないです。
リモートの恩恵だけではなく、テクノファームクラウドはデータを処理・分析して、分かりやすい形で見せてくれます。
結果的に、月に約80時間の作業時間を削減できている感じなんです。

80時間も!!

その分、目の前の業務以外に、今後の改善につながるようなリサーチをしたり、考えたりする時間に充てられるんです。

なるほどですね。業務が効率化しただけではなく、
業務の質も改善しているというわけですね。

しかも、テクノファームクラウドを使えば、栽培の経験が比較的浅いスタッフでも、
外で指導できる人間がいれば、安定的に生産ができちゃうんです。

スプレッドが進めるパートナーシップにはすごく重要な要素ですよね!

実際にスプレッドのパートナー企業様が運営する工場での導入事例もあります。
農業に初めて携わる方々が多いですが、栽培の仕組みが分かりやすく、かつ精度の高い自動的な収量予測もできますので、専門知識が無くても運用が可能な状況になっています。

「収量予測」、聞きなれない言葉が出てきました。

野菜の状態を見て、生産物の収穫量を予測する業務のことです。
これが従来型の植物工場では、栽培のスタッフが手動で集めたデータをもとに経験や知識をフル稼働して行った、実は普通の農業とさほど変わらないプロセスでした。
ところが、今のシステムでは自動的に収量予測を行っているんですが、予測の精度がめちゃくちゃ高いです。これには正直びっくりしました!

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いわゆる「農家のカン」に頼らない野菜づくりができるということですね。

ただ一方で、従来型の工場である亀岡プラントでの長年の試行錯誤がなければ、ここまでのものは作れなかったんだろうな、とも思います。
野菜と直接に触れ合うことでしか学べないこともあります。

そういう意味では亀岡プラントの存在が大きいですよね。
最後に、農業ご出身の平山さんに、最新のIT技術に携わるご感想についてお伺いします!

一言でいうと、難しい!(笑)
プログラミング言語とかは分からないですからね。
ただ、私は個人的にガジェットとか、新しいテクノロジーが大好きで。
現時点では、完全に人に置き換わることができないとしても、野菜づくりの手助けをする、大事な仲間だと思っています。

テクノロジーに全てを頼らず、
仲間として取り入れることで、本当のDXが実現するかもしれませんね。

本日はどうもありがとうございました!

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ネクストステップはAI

IoTの次にスプレッドが目指しているのは、AI(人工知能)の開発です。
スプレッドの植物工場網が世界に広がれば、あらゆる場所で蓄積した栽培データを人工知能に解析させることで、さらなるDX化が実現できます。

農業未経験の人が、砂漠でも極地でも安定的に生産し、毎日、新鮮な野菜を食べられる未来がいずれ来るのでは?!
と思うと筆者もDXの可能性にワクワクしています!

今回は植物工場のDX化に関してご紹介しました。
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