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柔らかな家庭


子どもの頃の話を母親としていたら、当時は辛くて家出を考えた、と母が言ったので驚いてしまった。母は都会育ち、父の実家は田舎。当時祖父母は若くて健在だったし、田舎の文化に慣れるのも大変で精神的にギリギリな時期があったようだ。今思うと確かに自分の家はなんとなくいつもピリピリしていた。それはきっと母の緊張が伝わってきたんだと思う。

子どもにとっての幸せって、お腹いっぱい食べれるとか、好きなおもちゃを買ってもらうとか、そういうこともそうなんだけど、やっぱり一番は母親が幸せだということ。これに尽きると思います。母親の機嫌が良ければ子どもは幸せなんだと思います。

スポーツをする子どもたちを見ていると、彼らの家庭が透けて見えます。集中できないとか、すぐ喧嘩してしまうとか、何か問題が起こる時、そういうことのほとんどすべてが母親とリンクしている。

母親がなにか不安だったり、ストレスを感じていたり、機嫌が悪かったりすると、子供の心はすぐに不安定になる。するとなぜか問題を起こしたり、大怪我をしたり、病気になったりする。母親の機嫌は、本当に強くダイレクトに子どもに作用する。

一方で、スポーツが上手くなっていく子どもたちに共通しているのは、親御さんの柔らかな雰囲気。上品とか、静かとか、そういうのとは少し違くて、ちょっと抽象的だけど柔らかな雰囲気が漂っているのです。前のめりじゃないとでも言いましょうか。

例えば、試合に毎回来るわけじゃない。張り切って応援するわけじゃない。子どもの一挙手一投足を気にしているわけじゃない。ただ遠くから見守っている。ただ子どもが楽しんでいるところをニコニコと見ている。そういった軽い、ゆるい、柔らかな雰囲気を皆さん持っている。

そういう柔らかな家庭で育つ子どもは、なぜかみんな上手くなる。もれなく上手くなる。きっと何も不安なくスポーツに集中できるからなんだと思う。熱中するからすぐに上手くなる。

つまるところ、母親が幸せなら子どもは幸せで、子どもは幸せなら上手くなる。だからこうして自分が大人になって、子どもたちの幸せを考えた時にできることは、身近な女性を大切にすること。これしかないんじゃないかと思うのです。


男性は身近な女性を大切に。

女性は自分自身を大切に。




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