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♧10 ギフト 恩恵

問題です。「20」この数字は何を表してるでしょう。チクタクチクタク…
はーい時間切れ。答えは本棚で私に読まれるのを待っている本の冊数でした。
"本棚での"数だから、ラックとかベッドの枕元とか探せばあと10冊は発掘されるんじゃないか。最初の数ページだけ読んで寝かせているのも含めればもっとあるよ。それはさておき、手の届くところに楽しみが積まれているってしあわせだなあ。

1冊読み終えて新しい1冊を手に取る瞬間はプレゼントの包み紙をそろそろ開く時のような気分になる。これら20冊(ちょい)分の物語や言葉達が私の部屋にいる事自体がもう不思議だ。
本や作家を知って、選んで、買う。なんの変哲もない動作だけど、私が注目するのはその動作を実行する“きっかけ“の部分だ。
本に限らず、人の興味関心の変化ってどうなっているのだろう。積んである本のタイトルは最後に記述するが、数年前の自分では見向きもしない作家やジャンルが並んでいる。なんとなく知っている作家、1ミリも知らない作家、絶対のめり込まないだろうと思っていた学問に思想。逆にあんなに好きだったのに全く読まなくなったシリーズ、雑誌、漫画……まるで細胞みたいね。
単純に考えて、その時々で置かれた環境、人間関係に世相…様々要素が絡み合って、巡り巡って新たな本が手元にぽんと現れる。なんかロマンチックだ。

いつだったか人間の細胞の入れ替わりについて記事を書いた気がする。細胞は自分の物なのに変化が見えない、対して本など趣向は何らかの媒体に記録していたら変化が見える。これは成長か進化かはたまた退廃か……神ならぬ本人のみぞ知る、ですね。

最後に積んでいるタイトル達を紹介して終わりとしましょう。これをきっかけに興味持ってくれたり、おすすめタイトルなんかあったらコメントやTwitterで教えてください

・ドイツ怪談集/種村季弘 編
・独白するユニバーサル横メルカトル/平山夢明
・ポラーノの広場/宮沢賢治
・シュルレアリスム宣言・溶ける魚/A・プルトン著 巌谷國士 訳
・青春の蹉跌/石田達三
・雨月物語/上田秋成 鵜月洋 訳注
・エロティシズム/ジョルジュ・バタイユ 酒井 健 訳
・痴人の愛/谷崎潤一郎
・バスク民族の抵抗/大泉光一
・ウルトラマリン/レイモンド・カーヴァー 村上春樹訳
・極北/マーセル・セロー 村上春樹訳
・水底の女/レイモンド・カーヴァー 村上春樹訳
・本当の戦争の話をしよう/T・オブライエン 村上春樹訳
・流れよ我が涙、と警官は言った/フィリップ・K・ディック
・少女地獄/夢野久作
・人間の土地/サン=テグジュペリ
・その日の後刻に/G・ペイリー
・人間/又吉直樹
・冬の夢/スコット・フィッツジェラルド 村上春樹訳
・スタン・ゲッツ 音楽を生きる/ドナルド・L・マギン 村上春樹訳

俳里の本棚


一覧を見て「あー、これ好きならこの作家手に取るのも納得だ…うふふ…」ってなっています。
今月末に行われる前橋ブックフェスでも運命的な出会いはあるのかしら?楽しみがあるっていいなぁ。

P.S 現在の出勤のお供本は「快楽主義の哲学/澁澤龍彦」です。毒舌の勢いが超タイプ。

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