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銭湯の困った忘れ物・やばい忘れ物

お風呂屋は、毎日凄まじい数の忘れ物があります。

そのほとんどが、使い終わったタオル・バスタオルや着替え(下着)と石鹸やシャンプーなどの洗面道具などです。


お預かり期間は基本1週間、曜日毎に衣装ケースに入れて保管し、問い合わせのあったものは連絡ありのケースに移して保管し直し、連絡のないものは処分します。

そうしないと、倉庫は忘れもので溢れかえってしまいます。

濡れ物は、冬場は良いのですか、夏場は匂いがひどくて大変です。回収したタオル類は洗濯をして雑巾にしていました。

別事業で焼肉店を10店舗ほど運営していましたので、掃除用に回していましたが、それでも使いきれない程の量がありました。


下着やタオルは理解できるのですか、中には着て来たズボンや、ジャケットなどもあり、このお客さん、何着て帰ったのか?と頭を捻るものもあります。


意外に多いのは入れ歯です。洗い場で外して、そのまま忘れて帰られる方が結構おられるのです。高齢者が多い商売の特徴と言えます。

衣類以外の貴重品、例えばメカネやアクセサリー、財布などは別預かりをしておき、連絡先が分からない場合は、まとまった段階で警察に届けていました。


大量の、様々な忘れ物がある中で、連絡があるのはせいぜい2割くらいのものです。

但し、携帯電話だけは、ほぼ100%の確率で引き取りがあります。人々のモノの価値や生活様式が分かるように思います。


頭をひねる不思議な忘れ物

封筒には、130万の現金、私が経験した忘れ物の最高金額です。

18金と思われる、金のロレックスなど、換金すればそれ以上のものもありますが、真贋の程がわかりませんので、それは除きます。


もちろん高額なものは速攻で警察に届けます。こういう忘れものは1枚足りないとか、要らぬ詮索や濡れ衣をかけられないために、或いは組織的な詐欺に巻き込まれないよう慎重になります。
 

しかし、警察に届けると、あれやこれやと調書を取られるのが結構面倒で、時間が取られて困ったものでした。

 
ある時、分厚い財布の忘れ物に、困惑したものが入っていました。

白い粉の入った紙包と、注射器、それにストローです。

糖尿病患者の方は、インシュリンを注射器で自分で打つこともあるので理解できますが、ストローはなんで?って感じです。


映画やドラマで見たシーンが浮かびます。ご丁寧に免許証まで入っていました。人を顔で判断してはいけないとは承知しいます。免許証の写真は、人相が、だいたい悪く写ることも認識しています。

 でも・・・・

三人くらいは、殺ってそうな顔写真に見えるのです

速攻で警察に届けました。根掘り葉掘り、いつもより丁寧な調書だったことはいうまでもありません。


お風呂は気が緩るむ場所です、忘れて困る物は持ってこないか、慎重に確認してくださいね!


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