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銭湯の爆弾事件!入浴の前は必ず用をすませてご利用ください。

おふろ屋では、年に何回が爆弾事件が起こります。

銭湯、スーパー銭湯、サウナに健康ランド、新聞記事にはなりませんが、どの施設でも、例外なく発生しています。

業界では爆弾とは”う●こちゃん”のことを指します。
 
誰でも、突然もようしてきた、という経験はあるはずです。自然現象ですからね!

温浴施設の入浴者は1日に数百人から、多い施設では数千人の来場があります。

裸になるところなので、急激な体温変化や、浴室と脱衣場の温度差、浴槽の中は水圧による腹部への刺激、身体が温まることによる緩み、おふろは爆弾投下をもよおす要素がいっぱいなのです!

でな!(思わずタメ語になるほど)めちゃくちゃ困るんですよ、さまざまなトラブルの中で、おふろ屋に最も忌み嫌われる事件なんですよね。

おふろ屋さんで、おむつをした方の入店をお断りするのは、自身で排泄のコントロールが困難だからです。決して赤ちゃんや、お年寄りを差別している訳ではありません。


爆弾を発見したらどうするか

私が過去運営に携わっていた施設は、基本的に湯船のお湯を入れ替えていました。これが優等生的な答えです。基本的とは状況判断によってそうでない場合もあるということです(-.-;)y-~~~

入れ替えることで、それ以降の営業が困難と予測でき、入れ替えなくても衛生的に影響しないと判断した場合は爆弾を取り除くだけで、営業を続けたこともありました。

しかし、これはあくまでも例外です。衛生上問題がないと判断しても、お客様に対する信頼のため涙を呑んで入れ替えを行います。

お客様は見ています、放置することで悪評が立つのが最も怖いことです。

 ”ここは衛生管理がしっかりしている”そう思って頂く為のデモンストレーションにもなります。

そして、多くの場合お客様は

”大変だな!”と言って仏様のような暖かな眼差しで声援を送ってくださいます。

冬の繁忙時間の恐怖

爆弾投下で最も困る時期は、冬の繁忙期に、メインの大きな浴槽に投下があった場合です。

浴槽のお湯を抜いて完全排水をして、お湯を張るのに1時間以上かかります。更に湯船のお湯が十分に温まるまでにも時間がかかります。

銭湯の大容量のお湯を瞬間で適温にするような湯沸かし器はありません。時間をかけて温めます。

問題はボイラーはその浴槽だけのためにだけ働いているわけではありません。

熱いお湯は一定量は貯めてあります、それをミキシング(水と混ぜて)して浴槽やシャワーに使います。

営業中に、抜いた浴槽に一気にそれを使い切れば、シャワーのお湯は出なくなります。

ボイラーの能力も低下するため、他の浴槽の温度も下がり始めます。

こうなると、入場制限を行うしか手はありません。それでも既に入浴しているお客様に迷惑が掛からなければ恩の字です。

真冬の浴室で温度の低い湯船、シャワーは水となれば、浴室は大パニックです。

お客様の顔は皆、般若の如く険しい顔つきとなります。場合によっては、返金騒ぎにもなりかねないのです。

冒頭で。新聞記事にはならないと書きましたが、新聞記事にしようと思えばそれも可能です。爆弾犯人を見つけて、犯人に対して損賠賠償請求を行えば、これは格好の新聞記事のネタとなるかもしれまえん。

見方によれば、立派な威力業務妨害とも言えます。

勝つか、負けるかはわかりませんが、施設にとっては、それだけ大きなダメージとなりかねないのです。

何より、楽しみに来店されているお客様にご迷惑をお掛けすることが、本当に悔しいのです。

犯人は特定できるか?

20年近く、3つのスーパー銭湯の運営に携わった中で、爆弾事件は何度も体験しました。

時には上記のような修羅場となることも数回はありましたが、”私がやらかしました!” と申告する人は記憶の限り皆無です。

しかし、お客様から情報は集まります。目星をつけることも可能です。

不思議ですが、毎日浴室を巡回しているスタッフは本能的に異変を察知し、不自然な人の目星がつくようになります。

多くの場合、不可抗力でしょうから犯人探しをすることはありませんでしたが、迷惑であることは事実です。

爆弾投下は、お風呂屋が忌み嫌うトラブえルであることはご理解いただけたと思います。御入浴の前には、必ず用を済ませてからお願いします。

 


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