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【音楽】理想のライブパフォーマンスをする為の7つの要因 <その⑥前編><第三者の視点>

自分の理想を形にしていく上で「第三者の視点」は非常に重要となります。

もし、自分の視点である「主観」のみを頼りにしていた場合、「思っていたのと違うパフォーマンス」になっている可能性は十分にあります。
その理由は「お客さんから見られている想定が不十分である為」です。
では、どの様にすれば「第三者の視点」でモノを見ることができるのか?
今回はそのようなお話をしていけたらと思います。

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【前回の記事】
理想のライブパフォーマンスをする為の7つの要因 <その⑤後編><理想を表現する動き>

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<それぞれの視点>

逆に、皆さんはどう思いますか?
・「主観」のみでパフォーマンスを考えた場合
・「客観」のみでパフォーマンスを考えた場合

上記の二点で物事を考えてみた時に、どの様な発想・アイディアが浮かぶでしょうか。

主に「主観」のみで考えてみた場合。
「これが楽しそう」「かっこよさそう」「ちょっとしんどそう」「面白そう」などのアイディアなんかが生まれたりするかなと思います。
「主観」とは、自分が主役となって考えているので、発想・アイディアに「自分の感情」が大きく反映されやすいです。
オリジナルの発想・奇抜なアイディアを生むときには、とても重要な視点になります。

次に「客観」のみで考えてみた場合。
「これだとウケが悪いかな」「どういう影響を与えるかな」「こうしたら見てて楽しいかも」などの視点で考えますよね。
「客観」については、今度の主役は自分ではない他人になります。
「見られた時にどうなのか」「与えられた時にどうなのか」を第一に考えますので、奇抜さよりも「分かりやすさ」「共感さやすさ」が優先され、やさしく見やすい発想・アイディアが生まれやすいです。

<主観>
・主役は「自分」
・自分オリジナルの「斬新な発想」が生まれやすい
<客観>
・主役は「他人」
・「分かりやすさ」「やさしさ」など、他人のメリットを第一に考える発想が生まれやすい

「主観」も「客観」も、それぞれメリットがあり、その時々により使うべき場面が分かれてきます。

今回は「ライブパフォーマンス」を考える場面です。
どちらを使うべきでしょうか。

どうでしょう?
どのように考えますか?
ちなみに音楽に答えはありませんのでどちらでも構いません。
全然、自由な答えで大丈夫です。
さて、皆さんは考えられたでしょうか。

僕の答えは「両方」です。
音楽とは非常に難しいもので「自分の内なる感情をアウトプットするツール」、つまりアートであると同時に、人々が体感して楽しむ「エンターテインメント」でもあります。

これが非常に難しく
アートの側面だと「主観」が重要になっており、
エンタメの側面だと「客観」が重要になってきます。

つまり「アートなんだから他人なんて関係ないやい!」だったり「お客さんがいてなんぼじゃ!自己中かきさま!」なんて議論は、最早「あさって」を向いていて、大事なのは「両方やる」という事です。

「自己中でありながら、他人を主役に考える…?何言ってんだ…?」
って事で、混乱が生じ得ない状態だとは分かっていますが、よく考えてみると「あーなるほどな」と思ってもらえると思います。

「アートの側面」「エンタメの側面」
音楽には両方ありますが、このそれぞれの側面は、発揮される場面が違ってきます。
それは次の通りです。

<アートの側面>
▼創作の段階
⇒作曲・アレンジ・ライブの構想を練る、など「何かを生み出すとき」や「準備の段階」
<エンタメの側面>
▼世に出すとき
⇒作品の宣伝、ライブ本番、イベント本番、など「人目に触れるとき」や「作品を表に出すとき」

つまり「創作の段階」では「主観」で、「世に出すとき」には「客観」が重要になってくるということです。

<「第三者」視点>

「主観」と「客観」の他に、僕はもう一つの視点を設けたいと思います。

「第三者視点」という視点です。

これは「もし"自分が"お客さんだったらどう思うか」という視点です。
この視点は、「客観」の様に、他人が主役なのではなく「お客さんである自分が主役」になります。

例えば、作曲で言うと「今作ったこの曲は、自分がリスナーだったとして、始めて聴いたときにどんな印象を受けるだろう」という視点になります。
「自分が第三者になって、自分の考えを知ったらどう思うか?」ということですね。
「脳内の自分」と「実際の自分」を一致させていく作業の為の視点、と言っても良いのかもしれません。

この視点のメリットは、「作品の精度」の底上げに非常に役立ちます。
創作しているときや、リハセッションで演奏している時などは、かなり「主観」で見てしまっていることが多いです。
所謂、没頭している時です。
作品を一から作り上げているときや、新しい発想を搾り出そうとしているときには、視点が一つになりがちですよね。

そんな時にこの「第三者視点」を持つことで「待てよ、もし俺がリスナーとしてこれを聴いたら…」とか「今はテンション上がってるだけじゃないかな?いつもならこんなの聴くか?」など、一度立ち止まって、冷静に判断することが可能になります。

意識するだけでもだいぶ違いますので、是非試してみてください。

<次回へ続く>

長くなってしまいましたので、今回も前後編に分けたいと思います。
次回は、具体的な「第三者視点の会得方法」についてお話したいと思います。

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