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13歳の僕と19歳の僕

よく「そうし君って変わってるよね」と言われることが多い。変わってる人とはどんな特徴があるのか。別の言い方をすれば「個性が強い」とも捉えられるかもしれない。じゃあ逆に気になるのがそもそも「普通」とは何なのか。普通の人とはどんな人なのか。普通の人とは異なる部分が大きいから変わってるねという印象を抱かれやすいのだろうか。

一匹狼の反対は群れた羊というらしい。説や対義語の種類はあるにせよ、僕はどちらかというと一匹狼の方が近しいのかもしれない。集団行動が嫌いなわけではない。そして単独行動が好きすぎるわけでもない。ただ1人の時間は割と大切にしたい方である。無理に相手や周囲に合わせる必要はないと考える方である。

変わっている点として価値観の違いはある程度理解できる部分ではある。地方出身なので幼い頃から人間関係や近隣住民との距離感に違和感を感じていた。その点でいうと、ルールや校則、行事などにおいて先輩たちが受け継いできたものに執着する人が多いし、新しいスタイルを好まない人が多く、小、中学校はあまり面白くなかった。高校時代は県外の人が入ってきて世界が広がると、それだけ個性や価値観が多様でこんな人もいるんだ、こんな考え方の人もいるんだと感じられるようになった。大学生になると、さらに世界が広がって都会に出て来たことで、こんなにも地方と都会の感覚の違いが大きかったのだと気づかされた。

「周りと合わない」と完全に自覚したのは中学2年生の時の生徒会選挙。これは通称、僕の中では「涙の生徒会選挙」と呼んでいる。生徒会副会長に立候補した僕は選挙の演説で学校をよりよくするためにいくつかの新しい方針やイベント、ルールを発表した。先生方にも応援していただき、僕自身としては心から「学校を変えてやる」という強い意志があった。しかしながら結果は落選。書類の締め切り1日前に突然立候補してきた同じクラスの生徒に負けた。この結果でようやく自覚したのは自分は上に立てる人間ではないということ。面白いのがこの後、在籍した2年間はまったく学校に変化はなく、むしろ悪化の一途をたどった。いまだに思い出すのが選挙の立候補者を紹介する名前の書かれたポスターを落選後ビリビリに破ったということ。諦めと無念の思いでいっぱいだったからだ。当時13歳。まだまだ視野が狭かった。

それから6年経って思うのが、僕は極端に変わっていなかったんだと気づけたこと。もちろん冒頭に挙げたように「そうしくんって変わってるよね」という人はいまだに一定数いるが、僕と同じような考え方をもっている人に出会うことができたし、第一に僕の価値観を理解してくれる人が増えた。「え?それっておかしくない?」という否定や批判はいくらでもできるが、まず認めてくれることがやっぱり嬉しいし、別に同じ考え方ではなくても同じ人間として生きているのだから受け入れるってことも大切なんだと思う。

周りと視点が違い、「あの人ちょっと変じゃない?」と言われたり、言ったり、見つけたり、そういった経験がある人はいると思う。「非常識」とは意味がまた異なるので、悪い意味での「変わっている」について今回は話題から外すが、誰も思いつかない発想を持っていたり、偉人として何か新たな発見や発明をしたりとプラスの要素として「変わっている人」と見られることもあるだろう。

僕はどちらかというと、意見を出し合った時に違う意見を出す人がいたら、「面白い着眼点だな」とか「そういう見方もできるかも」というように感じるが、一方で周りはちょっぴり引いている場合が多く、何だよこいつ的な目で見られることもある。僕も周りと別の見方をすることが多いので「変わっている」部類に所属しているといえばそうなのかもしれない。

「変わっている」というのも種類があり、話し方、雰囲気、趣味、性格、服装、などなど様々である。でもみんなそれぞれの価値観や個性を持っているのだからみんな変わっているでいいんじゃない?とも感じるが、どうなのだろうか。「多様性の認められる社会」というワードが飛び回っているが、何か1つの問題に対して、賛成の人もいれば、反対の人もいるわけで、反対している人に「何で反対しているんですか?」と聞きただし、さらには「賛成している人がすべて正しい」みたいに片方の価値観に染めたがる社会になってきているような気もする。押し付けはよくないし、それぞれ違っていいし、賛成の人も反対の人も認め合う社会こそが、多様性のある社会なのではないかと僕は考える。これも変わってるのかもしれないけれど(笑)。

とにかく毎日暑いのでもう少し涼しくなってほしい。そろそろワンピースフィルムレッドを観に行こうと思うが、お盆はやっぱり人が多いのかな……。夏休み期間は気温が高くて極力外出したくないから時期をずらして長期休暇を作るべきだなと思う。

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