青春の後ろ姿#150 〜20代は、清志郎と、バイクと、文学以外に何もありませんでした〜記事「語り部の向こう側」

　朝日新聞の縮刷版を手に入れてRCの記事を拾っていった中で、「語り部の向こう側」という記事に巡りあいました。この記事では、当時、広島や長崎、沖縄での修学旅行で、中高校生たちが語り部さんたちの貴重なお話を一向に聴かないばかりか、ヤジや、物まで飛んでくる荒れた状況であることが書かれていました。

　当時、まだまだ駆け出しの教員だった私は、この記事をコピーしてクラスの生徒たちにくばり、読んで聴かせた記憶があります。

　今はもう語り部さんたちのお話を聴くことはほぼできなくなりました。

　教育にも流行り廃りや、大きな思潮があります。変えるものは大いに変え、変わるものは大いに変わるといいと思います。その際、同じように、変えたらいけないものを見極め、大切に守ることも必要だと思います。守ることは、変えていくことよりも難しいことかもしれません。そして、いずれにしても自分が責任を取る覚悟と決意がなければ、また10年後に「あれは失敗だった」、「あれって意味なかったよね」と、まるで他人事のように批評するだけで終わってしまうと思いました。