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青春の後ろ姿#105 〜20代は、清志郎と、バイクと、文学以外に何もありませんでした〜監獄の誕生

ミシェル=フーコー『監獄の誕生』です。難しかったですけどこれはもう衝撃的でした。権力がどうやって巧みに監視社会を築いていくかを論じた、あの有名な円形(放射状)の刑務所の構造。人間って、本当にたやすくコントロールされるんだなあと思いました。監視の視線を自らのの中に取り込んでしまって相互監視や自己自身を監視してしまうという流れが見事だと思いました。

 フーコーは、犯罪者、同性愛者、精神疾患者という、近代ヨーロッパが周縁に排除してきた人たちに光を当てた点が、もうすでに天才的だと思います。現代思想が全てを相対化してヨーロッパ中心の世界観の反省を促したとするならば、何だかもうフーコーが構造主義そのものだと思います。フーコーかっこよすぎです。


 

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