猫又ナスカ@うつに負けないオタクの生き様

1986年生。うつを患いながらも、コンテンツ飽和時代を乗り切ろうとする、旧世代オタクの…

猫又ナスカ@うつに負けないオタクの生き様

1986年生。うつを患いながらも、コンテンツ飽和時代を乗り切ろうとする、旧世代オタクの生き様をご覧に入れます。 【ブログ】http://soul-jam.hatenablog.com 【夫婦YouTube】https://t.co/Nn2foySFQj

最近の記事

『マイティ・ソー バトルロイヤル』インフィニティ・ウォーに向けてMCUの偉業を讃えよう

北欧の雷神ソーの単独タイトルの3作目にして、娯楽に徹した愉快なスーパーヒーロー映画。それにしても、MCUの安定感と『徐々に観客を馴らしていく』巧妙さには舌を巻くばかり。 『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』が(色々な意味で)旋風を巻き起こし、『スタートレック ディスカバリー』の配信再開を間近に控えた昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。 ※2018/1/2公開記事の再掲です。 さて今回はそれらの話題に一切ふれず、当ブログでは初めてMCU作品をとりあげます。 私の関心のま

    • 『大怪獣決闘ガメラ対バルゴン』(1966) 意気込みやよし!ただ、ちょっとだけマジメすぎ?

      ガメラVS敵怪獣というパターンの幕開けとして、非常にマジメな一作。 今回からしばらく懐古趣味シリーズを書いてみたくなりました。 主に60~70年代の特撮・SF映画を取り上げて、短文レビューをお届けします。 『子供の頃に観たけど今や断片的な記憶しかなかったり、好きなシリーズなのに歯抜け的に見逃してた作品』を見返して、大人になった今だからこその、再評価すべき点や新しい魅力を紹介できればと思います。 最初は『大怪獣決闘ガメラ対バルゴン』(1966)から参りましょう。 『昭

      • 『宇宙からのメッセージ』(1978)邦画衰退期の「スター・ウォーズのまがい物」だと切り捨てるには、惜しい

        公開40周年記念!『スター・ウォーズのパクり映画』と看過されがちな特撮SF作品。しかし実際に見てみることで、たぶん印象が変わると思ったので紹介します。 ※2018/4/29に公開した記事の再掲です ちょうどこの記事を書きかけていたところ、Twitterで今日は宇宙からのメッセージの公開40周年記念日だという事実を知ったので、急いで書き上げました。 ということで、東映が1978年に公開した特撮SFアドベンチャー映画『宇宙からのメッセージ』についての誤解を晴らし、その独特の

        • 『スタートレック BEYOND』トレッキーによる悲喜こもごも。リブート版に足りないものとは?

          新規ファンを獲得し順風満帆のスタートレックはどこに向かうのか? ※2017/8/17に旧ブログへ書いた記事の再掲です。 J.J.エイブラムスの新生『スタートレック』劇場版シリーズ。 その最新作が『スタートレック BEYOND』であります。 本作自体はけっこう面白く、映像の美しさや盛り上がる演出の数々には、シリーズ通して満足です。 しかしながら、スタートレックのファンとして思うところも多くありました。 そういう訳で今回は、2009年の11作目から始まったTOSのリブ

        『マイティ・ソー バトルロイヤル』インフィニティ・ウォーに向けてMCUの偉業を讃えよう

          『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』は、SW信者にとって「踏み絵」かもしれない

          新三部作の完結編は、スター・ウォーズで育った僕らに、現実を突きつけてくる。 今こそ、シリーズへの信仰を試される分水嶺。心して観ましょう。 前作までの記事 【※I've got a bad feeling about this! 】 (ネタバレ注意!) はじめに 虚しい。 『スカイウォーカーの夜明け(以下ROS)』を観た直後、そう思いました。 悲しい。 賛否両論が渦巻く、ネットの世論を見て思いました。 色んな意味で特大級の爆弾であった『最後のジェダイ』から、は

          『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』は、SW信者にとって「踏み絵」かもしれない

          『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の評価を整理して、心の平穏を得ましょう

          シリーズ40年目にして投下された、超特大の爆弾映画。 肯定派・否定派に分かれ物議をかもした本作について振り返り、安眠できるようにしたいと思います。 (※2018/2/20に執筆したブログ記事の転載です) 【※I've got a bad feeling about this! (ものすごく長文なので注意!)】 『最後のジェダイ』という爆弾スター・ウォーズは、その長い歴史の中で物議を醸す『地雷』のようなトピックを多く抱えており、ファン同士の論争を何度も経験してきたシリー

          『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の評価を整理して、心の平穏を得ましょう

          『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』を観るための心構えとして『フォースの覚醒』を振り返る

          世界一の愛されシリーズ、スターウォーズの新たな三部作! その2作目となる『最後のジェダイ』公開を控えた今、心構えをするべく『スター・ウォーズ フォースの覚醒』を振り返ります。 【※201712月執筆『フォースの覚醒』の視聴を前提とした振り返り記事になります。】 『スター・ウォーズの新作を迎えるにあたっての心構えが必要』な面倒くさいファン精神 さて、来る12/15、『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』が公開されます。 私にとって「スター・ウォーズ」は原体験として非常に

          『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』を観るための心構えとして『フォースの覚醒』を振り返る

          うつになってからアニメを見るのがしんどい

          妻子を養うために働く毎日である。 うつ症状は安定している。 抗うつ剤と睡眠剤による治療は続いており、「寛解」というにはまだ遠いようだが、経過としては悪くないのだという。 仕事と育児の負荷がありながらも、薬のおかげでセロトニンのバランスがとれている。ならば回復傾向だ、ということらしい。 ところで、子供のためだと称して、10数年ぶりにテレビを買った。 長いことテレビから離れていたので、新鮮な体験が多い。 地上波以外にも、Amazon Fire TVにより、いくつかのサ

          うつになってからアニメを見るのがしんどい

          うつ治療中なのに新しい命を授かった

          ※2020年11月にブログに書いた記事の再掲・加筆修正版です。 うつの治療を続けているのだが、半年後に子供が生まれることが分かった。 そもそも私のうつは、結婚、引越し、思い入れのある愛車の売却…などの人生の大事件が連続したことに続き、さらに仕事上の繁忙期が重なって、感情がオーバーロードしてしまったことに端を発する。 一度に襲いくる人生のプレッシャーに耐えられなかったのである。 一時は症状もひどく、どん底かと思ったが、ここ数カ月、身体的な症状はかなり軽くなってきた。 いち

          うつ治療中なのに新しい命を授かった

          ソシャゲがどんなものか一年試して、そしてやめた

          ※2020年10月にブログへ書いた記事の再掲です。 ソシャゲは儲かるビジネスだ、と言われはじめて、どのくらいの時間が経っただろう。 どうやら、世の中では、コンシューマーゲームが衰退して、人々はスマートフォンのソシャゲに夢中になっている…廃課金勢だとかもいる…らしい。 こういう認識は、世間からはずいぶん取り残された老人のそれなのだろうが、実際にそういう流行りの波に乗っていない人間にとっては、情報はアップデートされないまま年月は過ぎゆく。 正直、廃課金と言われても、ピンと

          ソシャゲがどんなものか一年試して、そしてやめた

          「私のうつ」について、自己紹介をかねて。

          うつは個人差の大きい病気です。 ですから、ここではじめに書くべきは「私がどういう人間で、どんな状態にあるか」だと思います。 自己紹介をかねて書きますから、心に余裕のある方がお読みください。 [:contents] 軽く自己紹介 病歴・発達障害について 1986年生まれ、男性。 既婚で、幼い子供が一人。 出身は中国地方。いまは東京、在住です。 子供の時分は、「まじめ・優等生・博識・手のかからない子」などと言われることが多かったように思います。 かつて中学〜高校

          「私のうつ」について、自己紹介をかねて。

          イモ姉ちゃんの妻と東京で暮らすということ

          私も妻も地方出身者である。 大学卒業とともに一緒に東京へ出てきて、数年の同棲をへて結婚した。 よくある上京物語だが、今回はその妻が、いまだにまったく東京に染まることがない、という話をしたい。 東京育ちの方には「東京に染まる」という概念がピンとこないかもしれないが、東京は国内では文字通りダントツの都会であって、その時点でとびきりスペシャルなのである。 私の故郷である広島市は、地方都市の中ではまあまあ栄えているほうだし、ましてや、過疎のすすむ中国地方の中では完全に恵まれた

          イモ姉ちゃんの妻と東京で暮らすということ

          語彙力を失ったらオタクはオタクでなくなるのか?

          岡田斗司夫にハマっている。 うつの休職期間中、氏のYoutubeやニコニコ動画の無料配信ばかり見ていた。 私もそれなりに歴の長いオタクなので、もちろん氏の存在は昔から知ってはいた。 かつてダイコン、ゼネプロ、そしてガイナックスを作ったという、我々80年代生まれの世代からすれば、オタク創世神話の立役者の1人である。 にもかかわらず、氏がオタキングを名乗りテレビに出て福々しい顔で笑っている姿はじつに軽薄に見えていた。私の中では勝手に、『根はビジネス脳の人で、オタクを

          語彙力を失ったらオタクはオタクでなくなるのか?

          『パンズ・ラビリンス』多幸感あふれる宝物のような映画…と、私には見える

          空想好きな少年少女や、かつてそうだった人間に限りなく「刺さる」映画。奇妙で残酷だが、はかなく美しい。大事にしたい宝物のような作品…と、私には見える。 『パンズ・ラビリンス』は、あらためて独特な作品です。 ただでさえ『スペイン内戦下の悲劇』と『地底の王国を舞台とするファンタジー』という2つのストーリーが交錯しながら進んでいく構成であるのに加えて、『観る側の解釈』によって見え方が大きく変わるからです。 そして、物語の結末も非常に賛否の分かれるものであり、人によっては所謂『鬱

          『パンズ・ラビリンス』多幸感あふれる宝物のような映画…と、私には見える

          『犬神家の一族(1976)』名作をちゃんと観てみたら、やっぱり名作だった

          『犬神家の一族(1976)』 市川崑&石坂浩二コンビの「邦画屈指の傑作」と語り継がれる名作を今更観てみたら、やっぱり名作だったという話。 映画好きを自称するとき、必須科目のような『名作中の名作』といわれる映画というものがあります。 それらはもちろん良い映画なのでしょうが、名声が高ければ高いほど、あえて避けて通ってしまうことがあります。このアマノジャクな心、おわかり頂けますでしょうか。 いや、そんなのはただの言い訳、負け惜しみですね。事実、私はこれほどまでに面白い映画

          『犬神家の一族(1976)』名作をちゃんと観てみたら、やっぱり名作だった