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ソシャゲがどんなものか一年試して、そしてやめた

※2020年10月にブログへ書いた記事の再掲です。



ソシャゲは儲かるビジネスだ、と言われはじめて、どのくらいの時間が経っただろう。

どうやら、世の中では、コンシューマーゲームが衰退して、人々はスマートフォンのソシャゲに夢中になっている…廃課金勢だとかもいる…らしい。


こういう認識は、世間からはずいぶん取り残された老人のそれなのだろうが、実際にそういう流行りの波に乗っていない人間にとっては、情報はアップデートされないまま年月は過ぎゆく。



正直、廃課金と言われても、ピンとこなかった。

なにやら射幸性があって、やめるにやめられないらしい。

強いキャラクターやカードを出すために、終わりのないガチャの連鎖とかに課金したくなるらしい。


思い返せば、私はもともと賭博に縁がない。

親類にも賭博をやる人間はいない。たぶん父親は、宝くじひとつ買ったことがないのではないか。


だから、課金してしまうほどの人間の射幸心とはどれほどのものか気になってしまった。それで一念発起して、『ガンダム ブレイカーモバイル』を始めたのが、1年前だ。


結局、今日まで課金することなく、やってきた。

その集大成が、下記である。

たぶんもう見ることもないので、記念に貼っておく。



このゲームをやっている人なら、「無課金にしては、まあまあ頑張っている方じゃないか」と言ってくれるのではないか。

(2020/10/20時点)


ガンダムはまあ人並みに好きなので、それなりには楽しんだ。

このゲームはガンダムのプラモデルのパーツを集めて、オリジナル機体を作り、それを操作して、様々なミッションをこなして行くというものだ。


勝手なこだわりとして、思い入れのある「ブルーディスティニー1号機」の頭部(の見た目およびEXAMシステム)を使うことにしていた。ガンダムよりジムの顔が好きだからだ。


毎日のログインボーナスやら、条件が次々と変わるミッションにあわせてパーツを取得して、戦っていく。

私にはASD/ADHD気質もあるので、淡々と与えられるルーチンをやるのは得意だ。だから続けられたのであろう。

しかし結論、あまりの不毛さに、最後には音を上げてしまった。




たぶん、このゲームの運営陣の手腕は、数あるソシャゲの中でもあまり上手な方ではないのではないか。


「フリーミアム」といえば聞こえはいい。

たしかに「無課金でも遊べる」と言えばその通りではあるが、かといって、「課金したら楽しみが増える」とはあまり思えなかった。


ガシャと呼ばれるランダム要素も鬱陶しいだけであった。
たとえて言うなら、実験台のサルになった気分である。サルにスイッチを押させて、餌が出たり出なかったりした場合の反応を見る、という実験を聞いたことがある。ならば、まさにプレイヤーはサルである。


病気の療養、仕事の復帰、育児、さらにプライベートに習い事に、考えることは山ほどある中で、ゲームのために毎回ルールの変わるミッションを把握せねばならない。新しいルールについて行くだけで思考力を使う。

たとえばこれがMMOならプレイヤー同士の交流なども生まれて、楽しいのかもしれないが、残念ながらそういう機能はほぼなかった。フォロー・フォロワーも100人までしかつけられない。マルチプレイも期間限定か、全く動いていないかのどちらかだ。

皆、見えないライバル達といたずらに競わされているだけだ。そして、ゲームをやめて脱落していってしまったフォロワーがいれば、そっとそれを解除させてもらうだけのこと。

なんと、わびしい。ひたすら面倒さが積み重なっていくだけで、「自分は果たして、これが楽しくてプレイし続けているのだろうか」と自問自答するようになってきた。

こんなことを続けていたら、精神的に貧しくなりそうだと思った。

FGOだとか、流行っているゲームだと、もっと運営が上手で、感じ方も違うのかもしれない。しかし、まっさらの状態から他のゲームに移ってみる気力体力もなかった。



また、ガンダムブレイカーは「プラモデルの改造」をモチーフにしたゲームなので、キャラゲーとしてもちょっと異質だ。

「各部位のパーツと、パイロットの組み合わせでいかに強くできるか」という話なので、極端な例で言うと、『νガンダムにアムロを乗せると相性が悪い』なんていう、ガンダムファンからすると信じられないような事態までありえる。

たとえばF91が好きなら、全身をF91のパーツで揃えてもいいが、パーツごとに指定された性能や必殺技の相性が悪ければ、戦力的にはイマイチだ。なので、F91の象徴であるはずのヴェスバーを、他のパーツにしないと弱い、なんてこともある。

そもそも、そうやってオリジナル機体を作るのが醍醐味なので、アニメ通りの機体を作るメリットがないのだ。


かといって、「性能を追求するあまりに、異形なのに強い機体ができて、偶然の妙味がある」というわけでもない。

ガンダムはシリーズが多すぎて、そこには主役のガンダム系の機体だけで膨大な数のバリエーションがあるのだ。
そのため、パーツをガンダムから別のガンダムに交換したところで、あくまで「ガンダムっぽいデザイン」の枠から外れたデザインにはなりにくく、いびつさを愛でたくなるような、ツギハギの怪物もできにくい。

バイアランやバウンドドッグ、あるいはサンドージュとかマンダラガンダムみたいな異形のパーツが入ってくれば楽しいのだろうが、そういう機体は主役のガンダムほど人気がないので、そもそも性能が低めに設定されている。だから、それらのパーツをわざわざ採用しようという気になりにくいのである。


とはいえ、中にはネタ系のこだわりビルドをやっている人もいて、ガンプラのパーツの組み合わせなのに、かなり再現度の高い「ブラックゲッター」や「エヴァンゲリオン初号機」を作っている人もいた。

それに触発されて、自分もやってみた結果がこれだ。

オラタン時代のテムジン…のつもり

ネタとしてもつまらないし、しかも戦力としては使い物にならない。どっちつかずである。

つまりその程度なのだ。

なんというか、すべてが微妙に噛み合っていなくて、1年間の末にたどりついたのは虚無だった。


プレー時間は何百時間もあったかもしれないが、収穫が虚無だったので、これを機に離れることにした。さらば、ガンダムブレイカーモバイル。


今も要素はどんどん追加されているので、こうした問題点も改善されているのかもしれない。
ついていけるプレイヤーの諸兄には頑張って続けてほしいと願ってやまない。
なぜなら、「数年後に覗いてみたら、見た目も性能も想像を絶するようなバケモノ機体が跳梁跋扈する地獄絵図でした」なんて展開を、内心願ってやまないからである。

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