「私のうつ」について、自己紹介をかねて。
うつは個人差の大きい病気です。
ですから、ここではじめに書くべきは「私がどういう人間で、どんな状態にあるか」だと思います。
自己紹介をかねて書きますから、心に余裕のある方がお読みください。
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軽く自己紹介 病歴・発達障害について
1986年生まれ、男性。
既婚で、幼い子供が一人。
出身は中国地方。いまは東京、在住です。
子供の時分は、「まじめ・優等生・博識・手のかからない子」などと言われることが多かったように思います。
かつて中学〜高校生の時分に、不登校、引きこもり状態だった時期があります。
この頃は体調不良もともない、「自律神経失調症」と診断されていました。
高校中退後、当時の「大学入学資格検定」を経て大学に行き、卒業とともに上京しました。
それから早、10年以上になります。
ほかにはASDやADHDの傾向もあるようです。
が、そちらについては「疑いあり」というのみで正式に診断されたわけではありません。自覚したのもここ数年のことで、社会生活に著しい不適合を感じていたわけではありません。
職業はサラリーマン。
多角事業を立ち上げている中小企業に勤めており、複数の業種にまたがる仕事をしていたので、単に「サラリーマン」と言うことにしています。
こんなところでしょうか。
うつと診断されるまで
うつ病と診断されたのは2019年10月末のことでした。
しかし、その2年ほど前からすでにメンタル面でのつらさは覚えており、心療内科に罹っていました。
直接的には仕事のストレスが原因です。
とくに1年前くらいからは睡眠障害、不安障害、情緒不安定といった症状が強くなり、こと睡眠に関しては、
「眠りが浅い」
「夜中や早朝に目が覚めてしまう」
「疲労感がとれない」
…ということが何ヶ月か続きました。
そのうち、被害妄想的になり「もう何もかもダメかもしれない」と思いつめたことも何度かありました。
さらに追い打ちをかけたのが、結婚と引越しという2大イベントでした。
これらは、年齢的にも人生のステージ的にも、重大な決断を迫られていた(と、自分では思い込んでいた)ことで実行に移したのですが、よくも悪くも、大きな環境の変化は心身に影響するものです。
やがて仕事中や通勤中に、「ひとりでに涙が溢れてくる」ことが何度も起こるようになり、その度に職場で休憩や仮眠を取るなどしてやり過ごす時期が数ヶ月続いたのです。
この頃になると、さすがにメンタルが限界を迎えつつあることに気づきましたが、それでも耐え忍んでしまったのです。
診断されてからの症状について
決定的に症状が出始めたのは、朝から大事な会議のあった日のこと。
ひとり早朝に出社して会社の鍵を開け、会議資料を用意している最中に、ついに限界を迎えてしまったのです。
涙は流れるものの何も手につかなくなり、その日は早退。
翌朝起きてみると、まったく身体が言うことを聞かなくなっていました。
ほとんど「金縛り」といってもいいほどに、手足が動かない。
自力で起き上がることはもちろん、寝返りをうつことも難しいほどでした。
何十分もかけて悪戦苦闘のすえ、四つん這いでようやく移動することができましたが、その有様は、あまりにも惨めに思えました。
その日から、決定的に身体が狂ってしまったのです。
たえまない頭痛。
吐き気。
脱力。
ほとんど寝たきりの状態で過ごすうちに、心は不安感と閉塞感によって汚染されていき、絶望が滲み出してきました。
世間では、うつは「心の病」「心の風邪」などと言います。
ですから私はこの時までうつは、『辛い辛いとは言われているが、あくまで情緒的につらい気分が続く、という意味なんだろうな』…としか思っていませんでした。
でも、心と身体はひとつだし、人間はどちらかだけで生きているのではありません。
心が辛ければ身体も蝕まれるし、
その逆もありうるのだということ。
そして、一度おちいってしまうと、自己管理だとか根性だとかではどうにもならない状況があるという事実。
恥ずかしながら、この歳になってはじめて実感したのです。
この日、明確にうつ症状との診断を下されました。
現在の状況と抱負
その後は、ありがたいことに、職場からの理解がある程度得られていることや妻の支えのおかげもあり、体調は回復傾向にあります。
現在も自宅療養を続けていますが、リモートワークや自己裁量による出勤で、部分的には職場復帰もしています。
しかし寛解にはまだ至らず、症状がぶり返すこともあります。
動けるようになった反面、緊張感や動悸といった、不安症状が強くなってきています。
また、いちおう動けるようになったことが問題でもあり、
自分がどこまでの負荷に耐えられるのかわからないままに症状を悪化させてしまったり、「仮に寛解しても、また繰り返す可能性がある」ことが恐ろしく感じることもあります。
これからどうなるか不安だらけではありますが、人生はまだまだ続きます。
よりよく生きるために、今までの症状やその対処、療養中に考えていることなどについて、エッセイ風に書き連ねてみようと思っている次第です。
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