滄漣舎 _ Sorensha

海をテーマとした事業を展開する株式会社 滄漣舎は、WEBサイト『Crazy Fishi…

滄漣舎 _ Sorensha

海をテーマとした事業を展開する株式会社 滄漣舎は、WEBサイト『Crazy Fishing』では釣り関連、『もし防』では防災関連の実用的な情報をお届けしています。 noteではもう少しゆるりとした感覚で楽しめる4つのマガジンで、日常の中にある「海」と「防災」をお伝えしていきます。

マガジン

  • 海の滄 空の蒼

    釣りと魚をこよなく愛する筆者が綴る、 海をはじめとした、水や魚に関わるコラムです。

  • もし防くんのゆる~り防災

    防災コンサルタント/防災料理研究家/防災士である筆者がゆる~く綴る防災エッセイ。時にはまじめに語ります。

  • 天地万象

    自然の脅威や防災を詠んだ俳句、または季語を紹介します。 その俳句に詠まれた自然の脅威を知ることで、 自然とうまく付き合っていく形での「防災」について考えるきっかけになれば幸いです。

  • 海と川とお魚と

    海や魚を題材とした俳句、または季語を紹介します。 釣行の際にふと思い出して季節を感じてもらえたり、 魚や海を違う視点から眺めるきっかけになれれば嬉しく思います。 時には川や湖を詠んだものも取り上げます。

最近の記事

「ニベ」という魚

みなさん、ニベという魚をご存知ですか? アジやマグロのようなメジャーな魚ではありませんが、それほど珍しい魚でもありません。釣り人が単に「石持(イシモチ)」と呼ぶのがニベ科の魚です。また釣られたらグーグー愚痴のように鳴くので関西では「グチ」と呼ばれることもあるようです。 ニベ科の魚は日本産で17種類もあり、正式和名の他、地方名や通称があったり、または混同があったりして、非常にややこしいことになっているので、ここでは触れません。 先日、正式和名ニベ(ニベ科ニベ属)の魚をスー

    • ボランティア活動保険に加入するなら早いほうが良い!

      災害支援ボランティアに参加する場合、「ボランティア活動保険」加入が必須であること経験されたことがある方はご存知だと思います。 活動中の病気(新型コロナ含む)やケガを補償するだけでなく、作業中誤って被災住人の私物を壊してしまった場合などの損害賠償補償もついており、ボランティアを行う上で無くてはならない保険であると言えます。 <参考記事>ボランティア活動保険に加入しよう!(もし防) https://moshimo-bosai.com/volunteer-insurance/

      • 色々な人が高める地域防災力の話

        先日こんな↓ツイートをしました。 防災業界でご活躍されている方々を見ていると、消防士・警察官・自衛官・医師・看護師など、過去または現在もその一線で活躍されてきている人たちが多いです。 専門のバックグラウンドを持った人たちがそれぞれのプロ領域の知識や経験を活かして、防災を語ったり指導したりしています。 そういう人たちを見て、正直羨ましく思うことがあります。 上のツイートに書いた通り、わたしの専門領域は「電気機器」。 「電気・電力」だけでも結構範囲が広くて、その広い範囲を

        • 【防災取組みの壁】を乗り越えるためにどうしたらよいか?その2(続き)

          前々回の記事で、「防災取組みにおける最大の壁」とは「不確実性事象に対する備えの難しさ」にあるのでないかと書きました。 そして前回の記事では、防災取組み導入率を自動車保険加入率と同じ75%程度まで引き上げるのはそれほど難しいことでないが、そこから更に上を目指すには、『工夫』が必要でないかと述べました。 今回の記事では、筆者が考えている『工夫』について書いていきたいと思います。 それは、 1.大きな壁を複数の小さな壁に変える 2.小さな壁を楽しく乗り越える工夫 抽象的な

        「ニベ」という魚

        マガジン

        • 海の滄 空の蒼
          3本
        • もし防くんのゆる~り防災
          5本
        • 天地万象
          4本
        • 海と川とお魚と
          3本

        記事

          鮎が思いがけないものに……

          魚の名前を表す漢字。 数が多くすべて似ているように見えるため覚えるのも大変ですが、それぞれの漢字を見ると「ああ、なるほど」と頷くことも多く、なかなか楽しいものです。 外国の方へのお土産などには、これらの漢字をプリントした湯のみ茶碗やマスキングテープなども喜ばれますね。 ところで漢字は日本だけではなく、中国・台湾・シンガポール・マレーシア などでも使われています。 その中でも特に、日本と同様に主要な文字として漢字を使っているのは中国と台湾ですが、漢字を使っているから同じ意味

          鮎が思いがけないものに……

          【防災取組みの壁】を乗り越えるためにどうしたらよいか?その1

          前回の記事で、「防災取組みにおける最大の壁」とは 「不確実性事象に対する備えの難しさ」 にあるのでないかと書きました。 なんのこっちゃ!?と思われても当然です(^_^;)。 こういうことです。 いつ自分の身に降りかかるか分からない事象、もしかしたら自分の一生の内には起こらないかもしれない事象に対する備えを「今」やるのは非常にエネルギーが必要です。勿論先立つものも必要でしょう。 なので難しい…。 仮に1か月後に震度7の地震が起こることが分かっているなら、誰しもが重い腰をあ

          【防災取組みの壁】を乗り越えるためにどうしたらよいか?その1

          雪の恐ろしさ

          今回から始まる滄漣舎の新たな試み、noteでの俳句マガジン。 俳句に読まれた自然の脅威を知ることで、 自然とうまく付き合っていく形での「防災」について考えるきっかけになればと思っています。 吹雪く闇除雪夫の灯の泳ぐ見ゆ     石橋辰之助 (1909年~1948年) 吹雪【初景色】- 冬 ふぶくやみ じょせつふのひの およぐみゆ 夜闇の黒と吹雪の白。そのモノトーンの景色の中に雪掻きをする男性の持つ灯りがゆらゆらと見えている。幻想的な光景ではありますが、除雪をしている男性

          雪の恐ろしさ

          防災取組みにおける最大の壁とは?

          当社が防災に関する事業を始めたのは、2013年のことでした。 防災情報発信サイト「もし防」では、一般家庭においてどのような備えをしておくべきか、等これから防災について真剣に考えていきたい方向けの情報を掲載してきました。 7年ほどサイトを運営してきて気が付いたことがあります。 災害が起こる直前、最中および直後には一気にアクセスが増えるものの、一旦落ち着き平時に戻るとアクセスがほとんど無くなります(;・∀・)。 仕方がないこととはいえ、運営側としては少し残念に感じてしまいま

          防災取組みにおける最大の壁とは?

          輝く海

          今回から始まる滄漣舎の新たな試み、noteでの俳句マガジン。 釣行の際にふと思い出して季節を感じてもらえたり、 魚や海を違う視点から眺めるきっかけになれれば嬉しく思います。 さて、その第一弾の句です。 たちまちに日の海となり初景色       鷹羽狩行(1930年~) 季語【初景色】- 新年 たちまちに ひのうみとなり はつげしき その年初めての太陽が昇り、それまで暗く静けさをたたえていた海が見る見るうちに黄金色に輝きだします。海だけでなく周りの空気も光に満たされ、新しい

          土石流

          土石流まぬがれ燃ゆる擲燭かな    阿波野青畝(1899年~1992年)   季語【擲燭(つつじ)】- 夏 どせきりゅう まぬがれもゆる つつじかな 阿波野青畝(あわの せいほ)は奈良県高取町出身の俳人。幼少期から耳が遠かった為に進学を断念せざるを得なかったと聞きます。しかし、それによって『万葉集』を始めとした読書に深く入り込む日々を送ることとなり、それが青畝の俳人としての抒情性を高めたとも言われています。 彼の句には葛城山など奈良の風景を詠んだものも多く、奈良に拠点を置く

          春一番

          春一番武蔵野の池波あげて       水原秋櫻子(1882年~1981年)  季語【春一番】- 春  はるいちばん むさしののいけ なみあげて 春一番と聞くと、のどかな春が近づいてくるような、なんとなく心浮き立つ気持ちになります。昭和世代の人の中には、キャンディーズの歌う明るく可愛らしい歌を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。 けれどもこの春一番、実際はそのようなふんわりと穏やかなものではなく、立春から春分までの間に初めて吹く風速8メートル以上の強い南風のことを言いま

          釣り帰りの友

          鮎くれてよらで過ぎ行く夜半の門 与謝蕪村(1716年~1784年)  季語【鮎】- 夏 あゆくれて よらですぎゆく よはのもん 与謝蕪村は江戸中期の俳人であり、そして画家でもあります。だからでしょうか、彼の句はいつもその情景が絵画のように目に浮ぶものが多い気がします。 夜半というのはそこそこ遅い時間です。そのような時間に誰かが門を叩いたと思ったら、どうやら釣りからの帰りらしい友人が。 こんな時間に訪ねてくるのですから、それなりに親しい友人だと思われます。けれども親しい間柄

          釣り帰りの友

          滄と漣

          noteでの初めての記事、何をテーマにするか実は随分と悩みました。 海、川、湖、魚……取り上げたいテーマはたくさんありますが、最初の一歩というのは何事においても難しいものですね。 あれこれ考えた末、やはりここはまず当社を知っていただくために…と、当社社名にも使っている「滄」そして「漣」という漢字について、書くことにします。 当社WEBサイトにも記載していますが、 「滄」は音読みでソウ、訓読みでは、あおい、さむいと読み、 水の色が青々として広がるさま、あおうなばらを意味しま

          桜色の鯛

          八方へ鱗散らして桜鯛       木内怜子(1935年~)  季語【桜鯛】- 春 はっぽうへ うろこちらして さくらだい この句が掲載されている句集「繭」には、作者本人のあとがきによれば、昭和37年から同45年までの作品370句が収められています。 当時、作者は千葉県の小さな港町である木更津に住んでおり、それもあってか海や魚を詠んだ句も比較的多くこの句集の中には出てきます。 この句の季語は「桜鯛」。 春に産卵のために内海に集まって来る真鯛のことです。腹が桜色の婚姻色に染ま