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色々な人が高める地域防災力の話

先日こんな↓ツイートをしました。

防災業界でご活躍されている方々を見ていると、消防士・警察官・自衛官・医師・看護師など、過去または現在もその一線で活躍されてきている人たちが多いです。

専門のバックグラウンドを持った人たちがそれぞれのプロ領域の知識や経験を活かして、防災を語ったり指導したりしています。

そういう人たちを見て、正直羨ましく思うことがあります。

上のツイートに書いた通り、わたしの専門領域は「電気機器」。
「電気・電力」だけでも結構範囲が広くて、その広い範囲を全てカバーしているわけでありません。
「重電」は専門外、「弱電」の中の「電気機器」だけ。
すごく狭い領域。

防災に関わるようになって8年程。
その中でこれまでの専門領域が活きたケースは極僅か(^_^;)
あまり役に立たないんですよね…。

洪水で水に浸かった家電の対処とか、モバイルバッテリーがどうのとか、その辺には詳しい。でも、その程度のこと。

なので一杯防災について勉強した。
でも沢山の領域でその道のプロにはかなわない。
だから羨ましい。

…と、まあ、アラフィフおっさんの愚痴のような話を聞かされても困りますよね(^_^;)

前振りはこれ位にして、ここからが大切な話なんです。

ツイッターの防災アカウント(@moshiboM)などで防災に関する情報収集をしていますが、本当にいろいろと参考にさせてもらっています。
防災を仕事にされている方は勿論、地域で防災の取組みを推進されている方、一般の方も含め、それぞれの立場で防災活動を行っておられます。

先日たまたま拝見したツイートで「乳幼児がいるお母さんのための防災」という話がありました。

わたしは「ペットを飼っている人の防災」については詳しいものと自認していますが、前出の防災についてはピンと来ません。あまり身近でないからです。

でもそこで思いました。

全ての分野における防災のプロになることなんてできない。

よくよく考えてみれば当たり前の話。
【防災】って、全ての社会・組織・団体・地域・人などの平常に付随してあるもの。
例えば、

国の防災
地方自治体の防災
町内会・自治会の防災
企業の防災
学校の防災
幼稚園・保育園の防災
老人ホームの防災
小売店の防災
工場の防災
遊園地の防災
公共交通機関の防災
高速道路の防災
雪国の防災
山岳地の防災
沿岸域の防災
NPO団体の防災
自衛隊の防災
警察官の防災
医療関係者の防災
消防士の防災
気象予報士の防災
農家の防災
酪農家の防災
漁師の防災
一軒家住まいの人の防災
集合住宅住まいの人の防災
賃貸住まいの人の防災
乳幼児がいる人の防災
寝たきりの親の面倒を見ている人の防災
障害を持っている身内がいる人の防災
自らが障害を持っている人の防災
別居家族がいる人の防災
ペットを飼っている人の防災
電車通勤している人の防災
車通勤している人の防災
一人暮らし学生の防災
日本在住外国人の防災
防災士の防災

…と切りがないほど沢山の防災があります。

前出の「ペットを飼っている人の防災」1つ取っても犬猫の防災と鳥、魚、爬虫類の防災は異なります。また犬猫を一匹飼っている人と多頭飼いの人では備える内容は異なってきますし、大型ペット飼いも同様です。それぞれに特殊性があります。

その全ての分野に精通している防災のプロなんていませんし、土台無理な話です。
防災のプロが指導できるのは、多くの分野に共通する事項や一部の専門領域だけです。

でもそれではカバーできない部分が沢山あります。
結局のところ、それを生業(なりわい)とするかどうかは関係なく、それぞれの分野における防災に精通した人がそうでない人に教えていく取組み、それが大事なんだと思います。

例えば「自らが障害をもっている人の防災」は、障害をもっている人またはその人をサポートする人たちでなければ、災害にどう備えてよいか推測はできても本当のところはどうなのか分かりません。
やはり「自らが障害をもっている人の防災」分野に精通した人が必要です。

多くの人がそれぞれの立場で関係する分野の防災を考え、時には勉強し、情報を発信する、または他人に教えていく。そうすることによって地域防災力が総合的に高まるものと思います。

話を最初に戻しますが、わたしがこの世界で活躍されている他人を羨む必要など全くなく、自分なりの強みを活かした取組み・事業で社会に貢献すればよい。今ではそう思っています。






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