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滄と漣

noteでの初めての記事、何をテーマにするか実は随分と悩みました。
海、川、湖、魚……取り上げたいテーマはたくさんありますが、最初の一歩というのは何事においても難しいものですね。

あれこれ考えた末、やはりここはまず当社を知っていただくために…と、当社社名にも使っている「滄」そして「漣」という漢字について、書くことにします。

当社WEBサイトにも記載していますが、
「滄」は音読みでソウ、訓読みでは、あおい、さむいと読み、
水の色が青々として広がるさま、あおうなばらを意味します。
「漣」は、音読みではレン、訓読みではさざなみと読み、
その読み通りに細かに立つ波、さざなみ、という意味があります。

「滄」を使った言葉には滄海(そうかい)、滄溟(そうめい)、滄浪(そうろう)などがあります。
滄海、滄溟はどちらも広々と大きく青い海、大海原を意味しますが、
特に滄海は字だけを見ても、どこまでも続く青々とした海の景色が目の前に広がってくるようで、筆者はこの言葉がとても好きです。
滄浪は青々と澄んだ波の色のことです。

この「滄」は、南の島で見られるようなコバルトブルーのような明るい青ではなく、もっと深く吸い込まれるような青を意味するそうで、海の美しさだけでなく恐ろしさも伝えてくれるように思います。

「漣」も、太陽の光あるいは月光を受けてキラキラと輝いている細かな波を思わせる美しい文字です。この文字は赤ちゃんの名付けの際にも近年人気だそうですね。
ちなみに「さざなみ」は和歌の世界では琵琶湖近くの「大津」や「志賀(滋賀)」などにかかる枕詞にもなっていて、海だけでなく湖も連想させる言葉でもあります。
そして既にご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、この「漣」という文字の中にあるシンニョウ、普段よく目にするシンニョウと違い点が2つです。「道」などの文字に使う、点が1つだけのシンニョウと区別するために「二点シンニョウ」と呼ばれることもあるようです。なぜ、点が1つのものと2つのものがあるのかはここでお話すると長くなるので、興味のある方はぜひ調べてみてください。

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海の美しさ、そして畏怖の念をも感じさせる「滄」。
きらきらと輝く穏やかで美しい波を思わせる「漣」。

「海」を大きな軸とし、
「海を愛し海を楽しむ」「海への畏怖の念を忘れずその脅威に対応する」
ための事業を進めていきたいと考えていた当社が求めていたイメージにぴったりとはまったのがこの2つの文字でした。

皆さんが青く深く、そして美しい漣がきらめく海をご覧になった時にふと
「そうえいば滄漣舎という会社があったな」と私たちの事を思い出してくれればこれほど嬉しい事はありません。





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