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輝く海

今回から始まる滄漣舎の新たな試み、noteでの俳句マガジン。
釣行の際にふと思い出して季節を感じてもらえたり、
魚や海を違う視点から眺めるきっかけになれれば嬉しく思います。
さて、その第一弾の句です。

たちまちに日の海となり初景色       鷹羽狩行(1930年~)
季語【初景色】- 新年
たちまちに ひのうみとなり はつげしき

その年初めての太陽が昇り、それまで暗く静けさをたたえていた海が見る見るうちに黄金色に輝きだします。海だけでなく周りの空気も光に満たされ、新しい年の訪れを寿いでいるかのような光景が詠まれています。

この句の季語の「初景色」とはその年の最初の日である元旦に見る景色のこと。新しい年の初めには、普段当たり前のように見ていた景色さえも清々しく神々しい空気に満ちているように感じるものです。
太陽は毎朝海を照らしながら昇ります。けれどもこの日の海はいつもと違う輝かしい光に溢れている。そんな情景が瞼に広がる、新年にふさわしいめでたさを感じる句です。

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私たちの感覚次第で、輝かしく、時には恐ろしく、またある時には穏やかに大きく包み込んでくれるように見える海。
当社、滄漣舎は今年もそんな海をいろいろな角度から切り取り、アプローチしていきます。そしてこの句のように、「明るい」とは言えない現在の状況から抜け出し未来が眩しい光に満ちるように願い、そのためには何ができるのか、を考え続けていきたいと思います。

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