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不思議な水

当時、標高2200mあるメキシコシティに住んでいたので、高山病なんかにはならないだろうと思っていました。

でも、ボリビアのラ・パスは甘くなかったです。空港が4000mのところにあるんですよね。。

普段、4、5000m級の山にも登っていたので、まあ大丈夫だろうと高をくくっていたら、見事に高山病になりました。

歩いて少しずつ高度を上げていけばいいんでしょうけど、飛行なんかで一気に上げると、やっぱりダメなんですね。。

宿についたころは、「ちょっと頭が痛いなあ」って程度だったんですが、オレンジ色の裸電球に照らされた夕暮れの町を散歩するうち、だんだん気分が悪くなってきました。

アルパカ織のかわいいセーターとか、もっとゆっくり見ていたかったけど、転がり込むように宿に戻りました。

翌朝もまだしんどかったのですが、じっとしてても同じなので移動することにしました。

バスでいくつかの村を経由して、チチカカ湖へ。で、そこから船でペルーに渡る予定でした。

チチカカ湖に着いたときはしんどさがマックスでした。が、ここはさすがに観光客も多いのか、定食屋やお土産屋さんで賑わっていて、なんとか気を紛らわそうとしました。

ペルー行きの船にはまだじゅうぶん時間があって、それまでに湖の真ん中にある「太陽の島」に行って戻ってくることができるというので行ってみることにしました。

小さなボートだったので結構揺れて、余計に気分が悪くなって、その場にうずくまりたいくらいでしたが、無事?太陽の島に到着しました。

ツアーでも何でもない、ただ、自由に歩き回っていい感じだったので、みんなが進む後から、ふらふらとついていきました。。

白人系の旅行者もいましたが、中南米系の方もたくさんいました。

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小高い丘の中腹に、水が湧き出ているところがありました。きれいな水で、みんな写真を撮っていました。

ぼくも水は好きなので、すーっと吸い寄せられるようにそこへ近づいて行ったんですが、、ほんとキレイなんです。キラキラしてました。

「これ、飲めるの?」って思わず地元の人に聞いてみました。すると、観光客は飲まないけど地元の人は飲んでるよって答えでした。

頭が痛くて重かったぼくは、なんかすがる思いでその水を手にすくって、顔を濡らしました。

気持ちがいい!

今度は、手の平いっぱいにすくって、頭全体にかけました。

すーーーっと、なにかが抜ける感じ!

そして今度は、グビグビグビ~って喉を鳴らして飲んでみました。

あ~、生き返る~~!

ビールなんかより全然うまい!!!

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すると不思議!

さっきまで重だるかった頭と身体と気持ちが、

急に蘇りました!


めっちゃ軽快に歩けるんです!

丘の斜面に並んでいたお土産屋さんを抜けて、何もない原っぱへ続く道をぐんぐん歩きました。

太陽のぬくもりと風が気持ちいい!


水と、太陽と、風と、それだけで幸せ。

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ふと不思議に思ったんです。

「あの水、どこから来てるんだろ?」地元の人っぽい人に聞いてみると、よくわかってないらしい、、と。

だって、周りは湖だもんね。。

地下水なのかな?

ま、いいか。おいしかったし、元気になったし。


ありがとう。



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