見出し画像

高校生活と強迫性障害

中学生の頃まで通っていた学習塾のおかげで、私は意識せずとも勉強をサボらずに済んだ。

自然な流れで、高校に入ってからは全く勉強をしなくなった。

高校入学直後からの成績の急落が、私には理解できていなかった。

なぜ成績が落ちたのかも、
成績が落ちるとどうなるかも、
それからどうするべきかも。


現状が把握できないまま、私は自分の心臓のあたりに風穴がぽっかり空いているのを感じた。

それは、するべきことをしていない自分に対する自信の喪失。

私の辞書には載ってない事柄だったから、対処法なんてわからない。

この頃から、人と向かい合うとオドオドしだし、思ったことも口に出せなくなった。

それでも勉強はしなかった。

強迫性障害による、感覚の「リセット」で忙しいこともあった。

ただ単純に勉強が嫌いだった。

「やらなくても死なない努力はしない」性質なので。

軽音楽部に入部し、バンド活動をしていた。

私の担当はドラム。


強迫性障害はどこにでも、何をする時でも邪魔をするもので、ドラムの練習もなかなか始められない。

“完璧”なコンディションでないと練習ができないからだ。

ドラムの練習や勉強を始める前にするべきだったことは、

①ラジオ体操(ゆっくりと念入りに)

②雑念を振り払う

③服を決められた順番で着る

④布団をきれいに整えておく

⑤椅子や机を、ホコリひとつ残さずきれいに拭く。

⑥余計なものを用意しない。

⑦さて、椅子に座る…おっと、本当の本当のほんとうに、椅子に汚れやゴミは無いんだろうか?不安だ不安だ不安だ…

⑧部屋中のものの位置や順番は?窓の開き具合は?

何もかもダメだ!やり直しだ!


これと同じくらい、パソコン内部のデータ整理にも時間がかかる。

次第にこだわりが激化して、最終的には何度か初期化したりもした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?