見出し画像

“広告費ゼロ”4ヶ月でリード獲得数を12倍にした話

こんにちは、スタートアップ(以下A社)でマーケティングをしているきなこです。

タイトルにあるように、今回は広告費ゼロでリード獲得数を4ヶ月で12倍にした方法をお伝えします。

4ヶ月前の数字は公表できませんが、

スクリーンショット 2020-05-03 18.18.40

去年の12月がNとすると、
今年の1月で4倍。
2月〜3月はほぼ横ばいで、4月が前月より3倍になりました。

12月と比べると、約12倍。

しかもコロナによってリード獲得がしづらい市場なのに、A社の場合リードの爆伸び…

たった4ヶ月の間、何をしたのかご紹介します。

その前にA社の情報を少し

<A社の情報>
・A社の専任マーケターは私一人、そして1月よりサブで手伝ってくれる広報の方がジョインしました。
・年末まで自社では記事作成を1本/週、セミナー開催などをメインに行い、月間獲得アポ数の半分以上を外注のテレアポ代行に依頼していました。
・広告は以前やっていたましたが、効果が出ず断念(その費用を外注費に充てていました)
・しかし、1月からは代行をカットし、全て内製化しました。
・コロナによって決して伸びる業界ではない。

4ヶ月間でリードを12倍にした7つの方法

①毎日コンテンツを発信

年明けから、毎日コンテンツ記事を発信するようになりました。
私含め広報の方や全社合わせると1月のコンテンツ数は約70本ほど。基本的に自社のマーケティングを目的とした記事の9割にCTA(ダウンロード資料)を設置。
狂うように記事を書いては、Twitter(私の本アカは別にあります)やFacebookでシェアをしていったので、かなりの認知度UPとリード獲得数増加がありました。
○コンテンツの量
1月:約70本
2月〜3月:
40本前後
4月:
30本

ただし、書いた人がどういう人物なのか伝わるような日常的な記事も含まれるのですが、これも自社のことを知ってもらいつつ、ビジネス感を少なくする意味では覿面でした。人間性を知った上でコンテンツを読んでもらうので自然にファンも増えました。

○コンテンツのテーマ

基本的にはSNSウケを狙って拡散してもらいやすい記事や、ターゲットが悩むであろう部分を取り上げてコンテンツ化していました。
痒いところに手が届く内容や、あるあるネタで共感を呼ぶ記事など。
がっつりリード目的でCTAを配置させた記事だけでなく、SNSでシェアしてもらいやすい記事も作成したことで、多くの方にリーチしたり結果的に媒体上で他の記事にも飛んで資料をダウンロードしてくださったりするケースが増えました。

○コンテンツのボリューム

私は1日に1記事はマストで書いていましたが、毎回長い記事を作成するのは大変でした。
そのため、中には1000字といった割とライトな記事も作成しはじめました。1000字の記事で果たしてリード獲得が可能なのか当初は懸念していましたが、タイトルを工夫することで、1000字のコンテンツでもリードは獲得することができました。詳細は次の項目で解説します。

②コンテンツ記事のABテストを徹底

○文字数でABテスト

上記でもあるように、ほとんどの記事が4000字前後にも関わらず、内容の比較的薄くなってしまう1000字のコンテンツを出すかすごく迷いました。
しかし、タイトルに『ダウンロード資料つき』『お役立ち資料無料公開中』といった文言をつけることで、資料に興味があるユーザーがリーチするので、結果的にはリード獲得に遜色はありませんでした。
そして、通勤中や隙間時間にさくっと読めることもあってか、手軽さ故にリード獲得可能だったのです。皆さんも長い記事に苦戦しているのであれば、比較的ライトなコンテンツを取り入れるのもいいかもしれません。

○CTAの配置でABテスト

A社の記事の読了率が約30〜40%であることから、CTAを最後じゃなくて序盤に持ってきてはどうか?となり、記事のトップとラストに配置しました。
結果的にはトップとラストで変化はなかったものの、トップに配置しても十分なリードは獲得することができました。

構成としては、リード分の最後にさりげなくCTAを配置する感じです。
CTAを記事のラストに配置しているものの、完読されていない場合離脱でリードが取れていないといった勿体無い事象が起きていることなので、CTAの位置は工夫してみましょう。

○時間帯で検証

月に60本も書き、朝7時〜19時まで全部の時間帯で検証をしました。しかしコロナによって結果が変わってきたので、両パターンについてご紹介します。

<コロナ前>
・多くの人が通勤している朝の時間帯が一番拡散されやすかった:朝7時〜8時台
・ランチタイム:12時
・昼のちょっと落ち着いた時間:14時〜15時

<コロナ以後>
それまで通り、7時〜8時台に出しても全然ダメでした。
(おそらくリモートワークで皆さん夢の中。。。)

では、いつが一番ベストなのか…
それは昼の12時です!その次に14時〜15時の間になります。

③記事拡散:Twitterフル活用

私の本アカの1月時点のTwitterフォロワーは約800。そこまで多いわけではありませんでしたが、コンテンツの発信とともにツイートも活発的に1日10回程度行なったことによって、どんな人が記事を書いているのかがわかるのでSNS経由の記事への流入がかなり増えました。またA社はまだ10名程度の小さな会社ですが、年明けからTwitter運用にも注力したので、全社で記事を拡散したことによって多くのユーザーにリーチしました。
毎日活発に運用していたので、現在では約2倍のフォロワーになりました。
また、TwitterのみならずFacebookのグループで拡散したりしてTwitterでは繋がっていない層にもみてもらえるように動いていました。

④新規DLコンテンツの増作

CTAに仕込むDL資料は使い回ししすぎると飽きられてしまいます。
そのため役立つワークシートを作成したりWPの分割版を作ってCTAに仕込んだり、新たなWPができたのを大体的に宣伝したことによってDL数が爆伸びしました。
そして、割としっかりめ(100ページ越え)なWPに関しては、プレスリリースも同時に打つことによって、メディアに取り上げられることもあり、結果的にリードが増えました。自社ならではのエッセンスをくわえながらコンテンツを作ることが重要です。

⑤市場のニーズに合わせたコンテンツ,WPのリリース

A社では2月上旬、まだコロナが猛威を振舞っていなかった時期だったため、オフラインでの施策に関するWPを仕込んでいました。しかし、徐々に雲行きが怪しくなり、業界全体がオンライン化に移行していたので素早くWPも『オンライン施策』『コロナによる業界の変化』特化した内容にしました。競合他社よりもはやい動きを取ったため、業界の中でもいち早く市場が求める内容を発信できたことによってまさに多くのユーザーが求める情報を提供できたのでしょう。

⑥プレスリリースmin週1回

A社まだ知名度もそんなないため、多くの人にまずは自社のことを知ってもらうことが重要です。そのためプレスリリースを年明けから最低でも週に1本は出すようにしました。サービス/キャンペーン内容を見直したり、新たな商品開発も進めていました。比較的スピーディーに動けるスタートアップなので、リリースが素早く行えました。

⑦メルマガ最低週1回(開封率30%以上)

メルマガに関して、薄っぺらい情報ではなく結構しっかりめに制作しています。記事の中でも反響がよかったネタを元に作成したり、メルマガの中でも記事に飛べる設計にしたことによって、メルマガでは資料をDLしなくても、記事内でDLしてもらえるようにもなりました。
そしてユーザーのニーズ別にセグメントして送付したメルマガに関しては開封率が60%のものもありました。可能であれば、リードのニーズに合わせたメルマガを作成していきましょう。

4ヶ月間の経験を通して伝えたいこと

①コンテンツは3週間で飽きられる

冒頭でお見せしたグラフをみればわかりますが、2月にややリードが減っています。それは、コンテンツが飽きられたから。見せ方を工夫してもやはり人間飽きられます。そのためこの期間はコンスタントに記事を出しつつも、リライトや新しいWP制作に時間を使っていました。結果的に3月回復し、4月はぐんと上がった感じです。とりあえず出せばみてもらえるのは最初の2,3週間。それ以降はコンテンツを精査したり、データに基づいた運用が重要になります。

②SNS上での拡散ばかりだと徐々にリード獲得数も減るのは事実

Facebookでシェアしたり、Twitterばかりだと自分のフォロワーあたりにしかリーチさせられないため、確実に「またなんか記事出てるな」くらいにしか思われません。その際はSNSウケを狙ったコンテンツやインタビュー記事。またはSEOを狙った記事を書いて自然流入を増やす動きもしていくことが重要です。

③商談化しなかったリードへのフォローメールやメルマガ配信は重要

資料を一度ダウンロードしてアポに繋がらなくても、フォローメールなどで記事に飛べる設計にしたりメルマガ配信を継続することで、またダウンロードしてもらい再アタックすることでアポ獲得に繋がることはあります。もちろん昨日架電して断られたのに、また架電するのはよくありませんが、良いコンテンツをなるべくたくさんダウンロードしてもらって、自社となにかしらの接点をつくることが重要です。

④コンテンツのキーワード選定は感覚で闇雲に行わない

コロナにより、例えば「テレワーク」と「リモートワーク」 といった同じ意味を持つ言葉が頻用されるようになりました。私のTwitterのフォロワーではリモートワークを使っているユーザーが圧倒的に多かったのですが、政府が『テレワーク』のワードを使用していることもあり、世間一般的にはテレワークといった言葉が普及しているのがわかります。

スクリーンショット 2020-05-04 11.26.44

そのため、自分の周りや思い込みで判断するのではなく、ワード選定はとても重要になります。
A社でも基本的に発信する際は『テレワーク』のワードを使うように徹底しました。

⑤WPは分割でリリースしても良い

多くのマーケターが陥りがちな「分厚いしっかりしたWPを作らないと!!!」問題。

もちろん大量の情報が乗った情報はありがたいのですが、それよりもテーマごとに分けてコンテンツを分割していき、いろんなCTAを設計したほうが、テーマに興味を持った人には刺さりやすいです。

たとえば、『コロナショックによるBtoBマーケティングの変化と施策』といったWPがあるとするならば、施策に関してはマーケとセールスに分けるとかすることで、タイトルも変わってきますし、獲得するリードの興味がわかるので質は向上します。

さいごに

『まずは3ヶ月間頑張りましょう』

自然流入が増えたりコンテンツの増加によりリードが安定的になってくるのは、3ヶ月。
なのでその3ヶ月間はコンスタントに質の高いコンテンツ、SNSウケがいいコンテンツを発信していきましょう。辛いですが、続けていれば必ず成果は出ます!

よかったらTwitterもフォローしてくれる嬉しいです!




この記事が参加している募集

スキしてみて

コロナ収束まで、国境なき医師団に寄付させて頂きます。