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音楽制作

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#ミックス

音圧戦争について

音圧戦争について

音楽業界に関わる全ての方へ
早速なのでミックスエンジニアっぽいことを書こう。
専門用語が多く出てくるかもしれないが、
できるだけ簡単にわかりやすく書きます。

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・音圧戦争とは

我々が聞いている音楽のデータは最大音量が決まっている。
そして人間は相対的に「大きい音=良い音」と感じる傾向がある。
テレビで暗い画面よりも明るい画面の方が綺麗に感じるのと同じだ。
だから他人の曲よりも良い音に聞か

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「現代mix考。」How to understand EQ

「現代mix考。」How to understand EQ

前回は、Frequency(周波数)にまつわるおさえるべき理論について語ってきた。この周波数の分布を変更するエフェクターがイコライザー、略してEQだ。DAWに触ったことがある人なら必ず使ったことがあるはずだし、馴染みのあるエフェクターだと思う。
しかし、一見簡単に思えるこのエフェクターをどう使っていくか?がミックスの初心者と中級者を分けるひとつの壁になるように僕は感じている。

今回は前回語った理

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ラウドネスノーマライゼーションの話:応用編

ラウドネスノーマライゼーションの話:応用編

以前の記事は、ラウドネスノーマライゼーションは難しい話ではないからプロだけじゃなくて趣味で作るクリエイターも意識してもいいんだよ、っていう意図で書いたもの。
今回はそこから発展して、「今までの価値観がこれから大きく変わる、じゃあこれからどんなことができるだろうか?」という話をしようかと。

ラウドネスノーマライズはマスタリングだけの話ではない
ラウドネスノーマライズの話が、マスタリングで音圧を稼ぐ

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iZotope Trash 2を使って6年前の曲に旨味を加えてみた

iZotope Trash 2を使って6年前の曲に旨味を加えてみた

こんにちは、クレスウェアの奥野賢太郎です。今回は、音楽制作にまつわる話をします。先日、アメリカのオーディオ技術開発メーカーiZotope社がセールを行ったのですが、そこでIris 2, Trash 2という2つのプラグインが値引きされていました。せっかくなので両方まとめて買いまして、今回はTrash 2についての使用感と、その周辺の技術について紹介していきます。

今回の対象読者は、この冒頭に関心

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「現代mix考。」-Creating depth & Making 3D sound-

「現代mix考。」-Creating depth & Making 3D sound-

2023/12/05に、note公式に3740万本以上の記事の中から選ぶ「みんなが買ってよかった記事50選」に選出されました!
皆さん、ありがとうございます!

まえがき僕は、諸石政興。
マスタリングエンジニアです。
この本(note)を手にされている大多数の皆さんと同じように、僕はどこかのスタジオに就職をしたり、アシスタントをしたりしていた経験はありませんでした。
つまり、独学、取材、現場経験を

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