そもそも魔王って倒さなきゃ駄目なのか?【第3章 ラスン救済編 15】
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ー活気を失った村 ラスンー
バタバタ…!
【村人はバミラとルーボから逃げ回っている!】
「キャァァァァァ…!」
「子供は優先して家の中へ!急いで…!」
「すでに燃えている建物からは離れて!」
「畑の収穫物が…貴重な食料が……」
「今はそんな場合じゃないでしょう!?」
「あぁ…なんでこんな…!」
「今まで直接手を出すことはなかったのに、一体何が…!」
ブゥゥゥン…!
【バミラは魔法陣を展開している!】
「はん……!せいぜい必死に逃げ惑えよ、カスども」
「焼け死にたくなかったらな!」
「いや〜よかったですね皆さん、この村何もないから大火災に繋がる心配はねぇですよ〜」
マサアキ
HP 63
MP 0
LV.9
【マサアキは近くの草陰に身を隠している!】
はぁ…はぁ…!
急いで来たはいいが、あまりに派手な暴れっぷりに思わず隠れちまった
あれが……バミラとルーボ…
大人の……てかグリル以外の魔族、初めて見た
村人の被害は…?まだみんな無事か?今んとこ上手く逃げてるようにも見えるが…
ただ、それもこのままじゃ時間の問題だ。全部燃やし尽くされちまう
直接、バミラとルーボを止めに入る
もうしばらく様子を見る
……どうする
威勢良く飛び出したはいいものの、交渉の余地すらなさそうなこの事態
俺に出来る事は、一体何がある…
…………ちくしょう
せめて相手がグリルみたいなガキンチョだったら、まだ良かったのによ
「お?呼んだか〜?」
あぁ?呼んでねー………
……っ!?おまっ!?
「うは!マサアキかくれんぼしてんのか?」
かくれんぼって、アホか…!てかその前に何でここに…!寝てたんじゃねーのかお前…!?今すぐ戻れバカ!
……!シーッ!大声出すな…ッ!バレたらどうすんだ…!
【マサアキは混乱している!】
「何言ってんだ一人で?マサアキの方がうるさいぞ?」
………ぐっ!
何しに来たんだよ……!お前は……!
「マサアキがリリねーちゃんの家から出てくの見えたから、おいかけてきた!」
…うぁ〜……最悪だぁ……眠ってたからって油断してた
こいつが居たら上手くいくものもいかねーよ…
「……?何がだ?マサアキこそ、ここに何しに来たんだ?」
あぁ……?
「あいつら、リリねーちゃんが言ってたワルいやつだろー?」
「ここでジッとしてたら、何かうまくいくサクセンでもあんのか?」
…………
ギリギリ…!
【マサアキの攻撃!】
「いた…っ!?何であたまギリギリするんだよ…!」
いや、なんとなくムカついたから
「いい…イタいイタいイタい!取れちゃう取れちゃう!」
よく聞けグリル、ぶっちゃけお前がここにいても出来ることは何も無い
いいか?お前は役立たずなんだ
「子供にむかってそんなハッキリいうなよ…」
今すぐ修道院に戻れば黙って着いてきたことは見逃してやる
さっさと戻れ
「イヤだ、このままじゃリリねーちゃんの村あいつらにメチャクチャにされちゃうだろ?」
そりゃお前が居ても変わんねーよ…!言うこと聞け…!
「いてもいなくても変わんないなら、いる!」
この……!
「ギ、ギリギリしてもムダだぞ!?」
…………
……はぁ…足だけは引っ張るなよ、頼むから大人しくしててくれ…
相手が相手なんだ。今回は洒落にならん
「おー!かくれんぼならトクイだぞ!」
声がまずデケェって!どこが得意だ!
【マサアキはグリルの口を押さえつけた!】
「もがっ!?ほれはマハアヒもらろ…!?」
バタンバタン…バタン…!
【村人は皆、家の中に避難した!】
「ありゃりゃ、みーんなお家に籠っちまったっすねぇ。寂しいなぁ」
「そうか?俺様はある意味同情するぜ。懸命な人間が必死の頭で弾き出した答えが籠城なんていう悪手でな」
「家でブルブル震えてたら危機が過ぎ去ってくれるってか?んなもん、ちゃちな天災までだろ」
「ちなみに、俺様は天才だけどな!」
「はいはい、上手上手」
「いよっ!ちゃちな天才!」
「はっ倒すぞルーボコラ…!」
「いや、今の流れならそうでしょうよ…」
ブゥゥゥン…ッ!
【バミラは掌に力を溜めている!】
「おら、てめーらの大好きなお祈りの時間をくれてやるぜ。カミとやらに拝んどきな」
「どうか自分の家じゃありませんようにってな!」
ボッ!!
【バミラは火の玉を放った!】
ドオォォッ…!!
【火の玉は一軒の民家に直撃した!】
………ッ!!?あいつら家を…!
「あぁ〜!?」
ガラガラ…!
【直撃した民家は半壊してしまった!】
「うぅ……!」
「お母さん…!お母さん大丈夫!?」
「……えぇ…あなたに怪我は…ない?」
「庇ってくれたから、平気…でもお母さんの頭から血が…!」
「はん…!女一人にそのガキ一匹か、小当たりってとこだな」
バツ…!
【ルーボは女性と子供の目の前に移動した!】
「「………〜〜ッ!!」」
【二人はビクビク怯えている!】
「やぁどーも、何でこんな事になってるか分かります?」
「いや…っ!もうやめて!こっちに来ないで!」
「お願いです……!子供だけは…!」
「あーいやいや、そっちの主張は聞いてねぇので、こっちの質問に答えて下さい」
「怖い、お母さん……いやだぁ…」
「誰か…誰か助けて……!」
「あ〜…うーん、こりゃあ会話にならねぇですね。そういう意味では小当たりでも無くハズレだ」
「おっし、んじゃあこいつらは焼いちまって次行ってみようや」
ボボボ…!
【バミラの掌に炎の球が形成されていく!】
「「………っ!?」」
「あ〜そういやよ、ガキと女で肉質はちげぇんかな?焼いたらどうなんだ?」
「そりゃあ傭兵のゴリゴリの体よりは柔らかいでしょうけど、目的から外れてますよ。さっきのは強い使い手だからこそ意味があった話でしょう?」
「おいマサアキ…!あいつらリリねーちゃんの村の人にあんなヒドいことしてるぞ!見てるだけでいいのか…!?」
…………
「マサアキ……?」
助けに入る
もう少し様子を見る
……分かってるもう躊躇ってる時間なんかない事くらい
今出て行かなきゃ、あの人たちは……
助けに入る
もう少し様子を見る
………ッ!!
分かってるのに、全身が強張って足が動かねぇ…!……くそ…!
【マサアキは怯えている!】
……はぁ……はぁ……ッ
「こらーーッ!!お前たちー!」
………!……グリル…!
「あぁん?」
「……ん?」
【バミラとルーボに気付かれてしまった!】
「リリねーちゃんの村と村の人にヒドいことするなよ!最初からボロいのにもっとボロボロになっちゃうだろ!」
「なんだぁ、あいつら?気づいてたかルーボ?」
「いや…多少殺気があればそこら辺敏感なんで分かるんすけど、全くでした」
「とんでもないプロか、はたまた度を越す雑魚か」
「はん…!圧倒的に後者だろ。あんなプロいるかよ」
「ごちゃごちゃ話してないで、今すぐそのもえてるやつやめろバカー!この村から出てけー!」
「……って」
「マサアキが言いたそうにしてるぞ〜……」
……!てめっ!?
なんて所でバトン渡してくれてんだ!人になすり付けるくらいなら啖呵切んじゃねぇよ!
「だってマサアキがちっとも動かないから〜!」
お、お前みたいな単純バカじゃなくて俺は慎重なんだ!飛び出していくのに呼吸を整えてたとこなんだよ!
全く!おかげで予定が狂っちまった
「はぁはぁ言ってビビってただけだろー!?」
ボ…ッ!
【バミラは火の玉を放った!】
「……うわ!?マサアキあれ…!」
あ?
【燃え盛る火の玉がマサアキとグリルをめがけて飛んでいく!】
あぁァァァァァッ!?
ドォォォン…!
【避ける間も無く火の玉はマサアキとグリルに直撃した!】
メラメラ…!!
【草木が激しく燃えている!】
「ひゅ~♪燃えろ燃えろ~」
「あ〜あ〜、随分とまたハデにやりましたね」
「俺様達を無視してピーチクパーチクうるさかったからな」
「なんだルーボ?お前がやりたかったか?」
「別にそういう訳じゃねぇですけど、どんな奴らが俺達を盗み見してたのか少しばかり気になったんで」
「はん…!今の一撃でくたばるような奴ら、気にしたところで時間の無駄だろ」
「まぁ、そうですね」
「よーし、んじゃあ続きを……」
【親子は姿を消している!】
「お!?いねぇ!」
「早くこっちに…!」
「頭を強く打ってる可能性がある。至急手当をしないと!」
「助かります…!よく分からないけど、代わりに犠牲になってくれた人達もありがとう…!」
「ありがとね!代わりに犠牲になってくれたよく分からないおにーちゃん達!」
【親子は他の村人に救助された!】
「ありゃあ、逃げられちまいましたね」
「俺様から逃げるなんていい度胸してるじゃねぇか…!安全地帯なんかこの村には無いってことを証明してやろうか?」
ヒュオォォォォ…!!
【炎がみるみる鎮火していく!】
「……あぁ?」
スゥゥゥゥゥ…!!
【グリルは火を吸い込んでいる!】
「マサアキ…もう無理…かも…!」
おい頑張れグリル、あと少しじゃねーかよ
「でも…うぷ…これ以上は本当に…さっき食べすぎなきゃ良かった…」
食いもんと行き先同じなんだな…
じゃあお前もう火だけ食ってろよ。拾い食いとかやめて
「おいおい、生きてんじゃねぇか」
「生きてましたね…」
「はん…!良かったな、気になってたんだろ?」
「えぇまぁ…そして現在進行系で気になってます。バミラさんあの小せぇの…あいつ」
「あぁ……俺様の火を食らいやがった」
「余程の雑食野郎と見受けられるな。おもしれぇ」
「というより同胞なんじゃねぇですか?ただの人間にあんなこと出来るはずがねぇですし」
「あぁ?同胞?あんな貧相なチビが?」
「笑わせんな、じゃあ何でこの村の人間を庇うようなこと言ったり隣のやつと仲良くしたりしてんだ。ありえねぇよ」
「だからこそ調べてみる価値はあります。仮にあいつが魔族ならば我々が魔の道へと正してやらねばなりません」
「違かったらどうする?」
「そうで無くとも先程のあれは、伸ばせば貴重な戦闘力になり得るかもしれません。調教次第で戦闘部隊に加入させることも可能なのでは?」
「はん…!俺様ガキのオモリなんざ御免だぞ。育成ならテメーでやれよ、きっちりとな!」
「え~丸投げですか?二人で見つけたガキなんですから二人で仲良く育てましょうよ~」
「俺達好みに俺達の思うままに、俺達だけのガキにしましょ」
「気色わりぃ事言うなぶん殴るぞ」
シュウゥゥン…!
【周りにある火は全て鎮火した!】
「お……も…限界……!」
よーしグリル、もうOKだ。良くやったぞ
「はぁ…!はぁ…!もう夜まで何も食べられない……苦しいぞ…」
「何だあいつらいきなり!びっくりしたなもう!」
火属性の魔法以外だったら終わってたな…
でも、村人も逃がせたみたいだし、結果オーライか
「なぁ助かった!?」
うん…?
「さっきやくたたずって言った!」
「おいらいなかったらマサアキ今ごろクロコゲだったぞ?」
「なぁ助かったろ!?おいらいて良かったろ!?」
………
「なぁなぁなぁ!」
あ…あーあー助かったよ確かに、色々
アリガトゴザイマシター
「へへへ…マサアキにほめられた~」
……安上がりなやつ…
「よぉ」
……!
「はん…!俺様の魔法を食っちまうなんてやるじゃねーか、少し驚いたぜ」
「へ…?おどろいた?おいらすごいって事?」
「あぁ、俺様程じゃねーけどな!」
「そうか!まぁあれくらいおいらだったらとうぜんだなー」
「あれくらい……だと?」
「ん~こーいうの何ていうんだっけ?ほら、あさめしまえってやつだ!」
「あ、朝飯前だぁ…!?」
ゴゴゴゴ…!!
グ、グリルこら!煽るような事言ってんじゃねーよ!
「へ…?おいらなんか変なこと言ったか?」
「ば、バミラさんも抑えて!」
「は…はん…!おいルーボ答えろ…!俺様の魔法は朝食前に完食出来るほどお手軽な物なのか?外回りのお供なのか?10秒でチャージが出来ちゃうのかって言ってんだよこの野郎…!」
「うぅえ!?何故怒りの矛先が俺に!?」
「……ふぅ…まぁいい、所詮はガキの言うことだ。多少のことは水に流してやる」
「ただ二度はねぇぞ?気ぃつけろ」
おい、あんたら
「……はん?」
あんたらの目的はなんだ?この村を襲って食糧や金品、貴重品を奪ってるって話は聞いてる
けど、村は見ての通りもう搾取されまくっちまって他に残ってるものなんてほとんど無いだろ
それでもこの村を狙い続ける理由ってのは何だ?メリットなんてあるのか?
無いなら、これ以上はもう手を出さないでやってくれよ
「………あ~…ストップストップ、ちょっとまてコラ」
……?
「まぁあれだ…俺様から言いてぇ事はいくつかあるが、とりあえず」
フ…!
【バミラがマサアキの視界から消えた!】
ドッ…!!
【バミラの攻撃!】
【マサアキは27のダメージを受けた!】
……うぐっ!?かはっ…!
「……え?マサアキ…ッ!!」
「うっあ~…みぞおちにクリーンヒットじゃねぇですか今の、いったそ~」
うっ…く…!
「いいか?まず俺様が用あって話しかけたのはガキの方だ。お前にゃ微塵の興味もねぇ。タラタラ長い話なんて聞いてらんねぇよ」
「それと立場わかってんのかお前?俺様魔族、お前人間、有能と無能、エリートと凡人、あんた呼ばわり上から目線での物言いはねーよなぁ?身の程をわきまえやがれ」
「つーか、そもそも誰だお前?この村の人間じゃねーよな?村をどうするとか俺様達の行動の目的とか、んなもんどこの馬の骨とも知らねぇゴミにあれこれ言われる筋合いはねぇんだよボケが!!」
「マサアキ!マサア──ッ!」
ガシッ!
【ルーボはグリルを拘束した!】
「おっと大人しくしといてください。今面白いところじゃねぇですか~」
「はなせ!かみつくぞお前!」
「わ~怖い!噛みついたりするんですかキミ。これは躾甲斐がありますね」
……しつけ…?
おま…!グリルに何する…
ガッ…!
【バミラはマサアキの髪を掴んだ!】
ってぇ…!
「おいおい…!俺様を前にして、よそ見シカトとか死にてぇのか?ちゃんと聞いてろよ、あ?」
……へ…なんだ…?まだ何か言い足りなかったのか…?
あんたの話なげーから聞いてらんねーんだよ…手短に頼むわ
「いいねぇ~…ムカつくよお前、最高にな!」
ドスッ…!!
【バミラの攻撃!】
【マサアキは14のダメージを受けた!】
うぅ…ッ!
「おいお前!!マサアキをいじめるな!おいらがゆるさないぞ!」
「わっと…!暴れねぇで下さいよ。バミラさんこいつうるせぇんですけど、どうしましょう?」
「お前はそのガキを連れて先にアジトへ帰ってろ、そしたら後はお前の好きなようにしてて構わねぇ」
…っ!?連れ…帰る…!?
「うはっ!マジですか!?バミラさんは?」
「なぁに、小生意気な人間に魔族様の偉大さをレクチャーしてやろうと思ってよ」
ニマァ…
【バミラは不気味な笑みを浮かべている!】
「あーそういう事ですか、んじゃ先に帰ってます」
「それでは行きましょう。僕ちゃん」
「……!やめろ…!はなせ!!いやだ!」
「ちょっ!ジタバタうるせぇですって!」
「助けてマサアキ!」
……待てよおい
グリルをどうするつもりだ…
「そう怖い顔で睨むんじゃねーよ。ちゃんとお前とも遊んでやるから」
「少し借りるだけだ、安心しな」
「ま、いつ返すかわかんねぇですけどね」
生憎、うちのグリルはレンタル制じゃねーんだよ
その手を離せ
「マサアキぃ……」
おいおい…なんて顔してんだバカ
だから言ったろうが、始めから俺の言うこと聞いて素直に戻ってりゃ良かったのによ
「ごめんなさい……」
おぅ、分かりゃいいんだ
待ってろよグリル…今すぐ助けてやる
「くあ~…たかだがガキ一匹のために無能な人間が身を呈してだなんて、泣かせる話ですね〜」
「全くだ、思わず抱き締めたくなるぜ。がむしゃらにやりゃあなんとかなると思ってる浅はかさがもうな」
「だからといって別にやることは変わんねぇですけど」
「んじゃバミラさんまたあとで、面白い土産話期待してますよ」
「あぁ」
ダッ!!
【マサアキはルーボに向かって突っ込んでいく!】
「はん…?」
何一人いそいそ帰宅しようとしてんだ。俺が用あんのはお前の方なんだよ!
グリルを返しやがれ…!
【マサアキの攻撃!】
「あらら?何でこっち?バミラさーん」
キュイィィィ…!!
【バミラの手に光が集まっていく!】
「おうおうおう、相手を間違ってくれんな」
「よっ!と」
ダン…!!
【バミラは地面に拳を叩きつけた!】
ズゴゴ…!
【地面から鋭い岩が飛び出した!】
……っ!?うぉ…!
バッ…!!
【マサアキは横に飛び間一髪回避した!】
岩が生えてきた…あっぶねぇ…
「マサアキ…!」
「あ~惜しい!もう少し左ならどてっ腹に風穴開いてたのに!」
「はん…!威嚇にしちゃあちょっと安かったか?しかしうまく避けたじゃねーか、人間だってのに上出来上出来」
「……だが俺様にもう一度背中を向けてみろ。次は外さねぇ」
くっ…!
「どうやら俺がいるせいで戦いに集中できてねぇみたいですね。こりゃとっととおいとましますかって……いったぁ!?」
ガブッ!!
【グリルの攻撃!】
【ルーボに9のダメージ!】
「何してくれんですかこのガキは!離して下さい!!」
「ぐぅぅ…!!」
「……ッ!!いい加減に…しろ!」
ドスッ…!!
【ルーボの攻撃!】
【グリルは25のダメージを受けた!】
「う…!…ぁ…マサ……」
グリルッ!!
「はぁ~…いって、手間取らせやがって、落ち着きなくてかなわねぇ」
「調教は結構激しめでもいいかもしれませんね。こいつ」
あぁァァァ…!!
「お?」
【マサアキはルーボに飛びかかった!】
ガッ!!
【バミラはマサアキに回し蹴りを放った!】
【マサアキは10のダメージを受けた!】
ぐ…ふ…!
「ったく、無視すんなっつってんだろうが、どこまでもコケにしてくれやがって」
「ルーボ、もうさっさと行けお前は。めんどくせぇ」
「へーい」
「転移魔法テレシアート」
パァァァァ…!
【ルーボとグリルが光に包まれていく!】
おい…てめぇ…!!待ちやがれ…!!聞いてんのか!おい!!
「ばいばーいお兄さん、ほら僕ちゃんもばいばいしなくていいんですか?」
ダラ〜ン…
【グリルは気を失っている!】
「あちゃー…駄目っぽいですねこりゃ、残念でした〜」
シュン…!
【ルーボとグリルは姿を消した!】
グリルーーーッ!!
「はいオツカレ!いやぁ別れってのは種族関係なく悲しいね~、悲しい悲しい」
………ッ!
「はん…!だがテメェにほうけてる暇はねーぞ」
「これでようやく邪魔が居なくなったんだ、心置きなく二人で殺り合えるってもんだぜ。そうだろ?」
この…やろう!!
「いいねいいねぇ…!捻り潰しがいのある良い目をしてるよお前、それが苦痛に歪む瞬間が楽しみだぜ」
「さぁ、崇高な魔族による人間一人のためのスペシャルゴージャスな特別講習会いよいよスタートだ。お前は何分寝ないで耐えられるかな?」
ふざけんなッ!!
エンカウント発生!
〜To be continued〜
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