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読書感想『19歳までに手に入れる 7つの武器』を持たない大人たち

調査によると、「毎日が楽しい人」はたったの31%
69%の大人は、毎日が楽しくないのです。
しかも、「毎日がつらい、苦しい」という人が39%

・・・
毎日が楽しい大人になりたいのなら、
十代のうちから◯◯◯を育てておくことが大事です。

なんと7割の大人が毎日楽しくない結果!

私は電車通勤の社会人なのですが、
たしかに社内を見回すと、
無気力顔でスマホをいじる方ばかり。。。
ちっとも楽しそうじゃありません!

著者 樺沢(カバサワ)氏のYoutubeチャンネルアンケートによると、
「心と体は整っていますか?」との質問に、
実に85%もの人が疲れや不調を実感しています。

世の中のみなさんが「お疲れ」なのです。
それが「普通」であり「スタンダード」であり
「マジョリティ(大多数)」なのです。

この本自体は、
「学校では教えてくれない”生き方の正解"を見つけて欲しい」
という十代の若者へ向けた想いで書かれています。

十代が身につけるべき「7つの武器」を
「何をすれば良いか」わかり易く書かれています。

きっとこれらの武器を入手すれば、
自分なりの生き方を見つけるし、
楽しい大人になれると思います。

では、十代の若者はこの本を読めば良いけど、
現代の大人たちはもっていないのか?
という疑問が湧いてきます。

そこで今日は、
社会で揉まれた大人代表として、
大人目線から本書の解説をしたいと思います。

著者は精神科医の樺沢紫苑(カバサワシオン) さん
これまで多くのメンタル疾患を治療した経験から
心理学,メンタルヘルス,脳科学を中心に著書多数…
なんと今回で記念すべき50冊目!です。




「整える」なら、まずは「睡眠」!

著者が提唱する悩みの対処法はシンプル!
「整え・つながり・行動する」たったこれだけ!

特に十代の悩みにいたっては
「整える」だけで9割が解決する!
というのだから「整える」ことがいかに重要か分かります。

では「どこから整えるか?」に対して
著者はきっぱりと「睡眠」だと断言します。

本書は、十代のあなたにとって重要なこと、
絶対にやってほしいことをお伝えする本です。
「その中で最も重要なことを一つだけ教えて」と言われたら
迷わず「睡眠」と答えます。

睡眠時間について、
アメリカ国立睡眠財団の推奨は「8~10時間」

東京大学他の調べによると、高校生の平均は「6時間27分」
高校生の8割が、日中の眠気に悩まされる「睡眠不足」レベル
さらにその3割が睡眠6時間以下の「深刻な睡眠不足」レベルです。

みなさん、もっと寝ましょう!!笑

では、睡眠時間が十分でないとどうなるか?

睡眠が整っていないだけで
これだけ多くのことに影響します。
睡眠を整えるだけで、
9割の悩みが解決するというのも納得です。

思春期の睡眠で、あなたの一生の脳が作られる。
思春期に著しい睡眠不足で脳のメンテナンスができないとしたら、
「バカになる」といっても過言ではありません。

睡眠不足と身体的疲労はイメージし易いですが、
勉強の成績や外見にも関わります。

  • パフォーマンスが発揮されない
    ➔自分に才能がないと勘違いする(自己肯定感down↓)

  • 外見的魅力がなくなる
    ➔モテない

大事な十代の時間を充実させるためにも、
脳のメンテナンス=「睡眠」は重要です。

みなさん、もっと寝ましょう!!(2回目)


社会人マストアイテム「レジリエンス」

    

  15%


これは日本人の精神科受診率です。
実に6人に1人の方が生涯で、
メンタルヘルス・精神の変調をきたします。

社会人は失敗や挫折に遭遇します。
このストレスの攻撃をしなやかにかわす能力
ストレスを正面から受けるのではなく、
ストレスをスルーし精神ダメージを受けない能力

それが「レジリエンス」です。

すべての能力、資質の中で、
最も重要な能力が「レジリエンス」です。

「レジリエンス」がないと、社会人として行きていくことは困難

人から叱られた経験がなく、
トントン拍子で歩んできた人ほど
このときの"落ち込み"は大きく
そしてその立ち直りも遅い

言い換えるなら、
学生時代は若さとポテンシャルで順調にできても
社会に出た瞬間に正面衝突…!!
一発退場!というケースもあるという事です。

どれだけ優秀で、
コミュケーションが高く、
社交性に溢れ、
リーダーシップがあったとしても、

唯一、この「レジリエンス」が低いだけで、
精神疾患(鬱、適用障害)に悩まされ、
人生ゲームオーバーもあり得ます。

では、この社会人マストアイテムはどう育むか?
レジリエンスを高める方法として;

  • ゼロヒャク思考をやめる
    イエス/ノー以外の選択肢を持つ
    「普通」「中間」「ボチボチで良い」と許す

  • ニュートラルにみる
    先入観を持たずに、冷静、公平に物事を見る
    即座に良い・悪い、好き・嫌いを判断しない

  • 悪口を言わない
    悪口を言えば言うほど「悪いところ探し」が鍛えられる
    自分に対してネガティブ思考につながり
    自己肯定感を下げる

「レジリエンス」…
私自身、社会人になる前に知りたかった。。。
こういう情報って学校では教えてくれない
にも関わらず、社会人ではマストなんてひどいです。。。


情報とつながる「読解力」


そこで情報とつながる「読解力」が必要になります。

  • 何か知りたいことがあったらググる

  • 悩みを解決する書籍を探す

だいたいの人生の悩みや困難は、本やネットに書いてある!
書いてあるのに、本を読まず、検索せず悩み続ける人が多い!

(私のことか!?)

調査によると、
日本人の47.3%は本を読みません
高校生も同じぐらいで、43.5%は読みません

マジ?

約半数が読まずに、悩んでるってことですか?
それは、悲しい。。。もっと本読みましょう!

ほとんどの人は何もしないで悩んでいます。
何もしないから停滞する。前に進めない。
だから「悩み」の状態が続きます。
「悩んでいる自分」ではなく、
「行動しない自分」がいるだけです。

注意して欲しいのは、
「読書」ではなく「読解力」こそが武器です。
だれだけ多くの本を読むか、
何度も読むかではなく、

一冊の本からどれだけの情報を引き出せるか、が「読解力」です。

そのためには、

  • 感想を誰かに話す

  • レビュー・要約を書く

  • 感想を書くこと前提に、本を読む

つまり「読」んで「書」く、が必要です。

一冊読み終わったけど、
内容が出てこない・・・
要約がまとまらない・・・
なんてことは、多くの方が経験された事でしょう。

つまり、読んで分かった気になっただけ!
うー耳が痛い!

「誰かに伝えるつもりで」
「後で要約するつもりで」
本を読むと「読解力」が鍛えられます。


AI時代を生き抜く「好奇心」


じゃ「どんな本読めばいい?」
という疑問を持つ方もいるかと思います。

そこで「好奇心」が登場します。
冒頭の「楽しい大人」の一節ですが、

毎日が楽しい大人になりたいのなら、
十代のうちから「好奇心」を育てておくことが大事です。

「好奇心」のままに行動することが重要です。
自分の「好き」に従って興味に向かって行動しましょう。

「好奇心」がある人は楽しいことを発見し、
みるみる成功へと近づくことができます。
「好奇心」こそが「成功への最短の近道」であり、
「成功の条件」です。

そんな事言われても「好奇心」なんて無い!
という方、心配しなくても誰もが好奇心を持っています。

子供ころ全開だった好奇心を復活させましょう。
好奇心を高めるる方法;

  • 誘われたらなるべく「イエス」と答える!
    ➔知らない場所に行く。好奇心が強い人に乗っかる。

  • いつものお店の、食べたことないメニューに挑戦する
    ➔コンフォートゾーンを抜け出す

  • 「好き」「楽しそう」「面白そう」を言葉で表現する
    ➔自分自身の「好き」を開示する

RPGで言えば、
好奇心がある人は、
歩くたびにHPが回復する「幸せの靴」を履いている
好奇心がない人は、
歩くたびに「つまらない」とHPが減っていく「毒」ステータスです。

著者がなぜ「好奇心」を重要視するか、
それはAI時代に向けた警鐘です。

AIが得意とする「暗記」「記憶力」
これらの能力を人間が持つ必要はなくなります。
AIが不得意とする「創造性」、
人間にしかできないアイデアを出すことが求められます。

好奇心が無いと、
需要がなくなる仕事に気づけずどんどん時代から取り残される。。。
好奇心を持って、
AI時代の新たなニーズを嗅ぎ分ける力が必要になります。


著者が言いたい事は結局これだ!
「アウトプット・サイクル」


自己成長させる!
自己肯定感を上げる!
そのためには「アウトプット・サイクル」を回す!

これまでの紹介してきた武器たちは、
アウトプット・サイクルの一翼を担う要素!
いずれもアウトプット・サイクルを回すための準備!

でした!
なんという壮大な前フリ!笑

「アウトプットサイクル」とは
インプット➔アウトプット➔フィードバック
を1セットとして行動することです。

サイクルを回すためには、
「アウトプット力」に必要になります。
これは「読解力」のところで触れましたが、

・感想を誰かに話す
・要約を書く
・日記を書く
・情報を発信する
・問題を解く

単に読むだけで終わらず、
「読」んで「書」く事、
インプットを発信する事が重要です。

そしてサイクルに欠かせないのが「フィードバック」
「アウトプット」を振り返る「フィードバック」です。

・誰かに話して反応をもらう
・SNS投稿に対するコメント
・発信する情報を修正する

次は何をどんなインプットをするか?
考えることも大事なフィードバックです。

「人に見られる」文章を書く
「人に読まれる」発信する
ことで、緊張感が脳を活性化し、
アウトプット力が高まり、
得られるフィードバック質も高まります。

ますます「アウトプット・サイクル」
の回転数・質が高まり、
自己成長も爆上がりです!

自分に合った「アウトプット・サイクル」
自分らしい「アウトプット・サイクル」
を考えること、見つける事こそが、
著者の言う「19歳までに手に入れて欲しい武器」です。



まとめ:「努力」は必要なのか


本書には「努力」という言葉が度々登場します。
「努力と成功」についても解説しています。
そして、みんな気になるあの課題…

やりたいことを仕事にできるか

に触れながら、本書解説をまとめたいと思います。

著者によると、
「"好き"を仕事にすることは簡単ではない」
と前提をおきながらも、

「つらい」「たいへん」なことを長期的に続けるのは困難です。

膨大な努力を楽しみながらこなせるならば、
それは「継続」につながります。

楽しみながら、アウトプット・サイクルを回す。
一歩ずつ、少しずつ、昨日の自分よりも自己成長していく。

楽しみながら、こなせるか?
そこが、挫折するか、最後までやり抜けるかの分かれ道です。

努力を「つらい」「たいへん」と思わず、
楽しいと思えるようになれれば、
「好き」に夢中になれれば、
努力や試行錯誤の量に比例して、
いつかは成功できる!
と説明しています。

「楽しく継続できる」それが結果につながる。
それは「アウトプット・サイクル」を回すこと。

つまり、本書で書かれているのは、

努力をするための基盤
=「アウトプット・サイクル」の設計図

➔自分らしい努力基盤ができれば成功できる

そのためには、
まずは「整える」ことから始めましょう。
それには「十分な睡眠」!
悩みがあれば本やネットに聞けば良い!

「心の余裕」ができれば
「好奇心」が育まれます。
違ったジャンルの本を読んでみよう
今度はあそこに行ってみようか
じゃあ感想を誰かに話してみよう
レビューを投稿してみよう
「アウトプット」してみよう!

に繋がれば、
「アウトプット・サイクル」=成長に繋がるでしょう。

そんな、生き方の正解を考えるヒントが満載の一冊!

十代は脳が成長するゴールデンタイム
経験値を10倍にできる成長期
最大限に活かして欲しい


で、正直言うと・・・


全部できている大人ってほとんどいない(笑)

大人たちも、
悩みばかりだと思いますが…、
まずはやってみよう!
悩むのは行動しないからです。
停滞せずにさっさと行動しましょう!

という事で、
まずはしっかり寝ましょう!笑

※「睡眠と幸せ」の関係については、
下記の書籍にも詳しく記載されていますので、
効果的な睡眠を知りたい方は参照ください。


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