CTOにお会いしてきた (9) コネヒト株式会社 島田 達朗さん 「人の生活になくてはならないものをつくる」
こんにちは。日本経済新聞社でSOLMU担当をしている井木康文です。いよいよ寒くなってきました。サウナ好きとしては、良い季節になってきたなと感じています。
SOLMUは "事業は、仲間から、つくる" というコンセプトのもと、エンジニアや起業家・新規事業担当などの方々に、新たな仲間との結びを提供するサービスになります。サービス名に託された想いや、SOLMUが持つビジョンなどについては、下記のnoteをご覧ください!
SOLMUのテーマを伝えるCTOインタビューシリーズ「CTOにお会いしてきた」 今回は島田 達朗さんです。
今回は、「ママの一歩を支える」ママ向けQ&Aアプリ「ママリ」を運営するコネヒト株式会社CTOの島田 達朗さんにインタビューをさせて頂きました。
Q.事業内容を教えてください。
「ママの一歩を支える」をミッションに、「ママリ」というママ向けサービスを提供しています。家族の意思決定者であるママに対してメディアで情報提供をしたり、Q&Aアプリにてママが抱える悩みごとを解消しています。
「ママリ」は月間閲覧数約2億回、月間投稿数約250万件、今年出産をするママの3人に1人(※)が利用している日本最大級のサービスです。。
※:「ママリ」内の子供の誕生日を2018年1月1日~9月30日に設定したユーザー数と、厚生労働省発表「人口動態統計」の2018年1月~9月分の出生数から算出。
Q.CTOとしての役割を教えてください。
CTOの業務は、会社の規模によってやることが変わってくると思います。最初はCEOと自分の2人しかいなかったため、エンジニアは自分だけでした。そのため、プロダクトの0->1をフロントからインフラまで全部自分が担っていました。エンジニアの数が増える中で、委譲できるものからしていき、自分がやるべき仕事は変化していきました。
現在は、インフラやコミュニティー改善に関するアルゴリズムの開発/研究・マネジメント業務などを中心に行っています。
Q.島田さんが考える、CTOと現場エンジニアのそれぞれの醍醐味を教えてください。
現場エンジニア
コードを書くのはシンプルに楽しいですよね。新しい知識をインプットしてそれをアウトプットして形にし、自分のコードでユーザーを幸せにしていく日々はやりがいがあると思います。
CTO
一方、自分よりも優秀な人を雇って、自分ひとりで出来ないことが出来るようになることも非常にエキサイティングです。チームメンバーから刺激を受けて、互いに高め合う環境をつくれば、自分自身も成長できますしね。
しかし個人としての技術力の高さだけが、CTOの本質ではないと思います。本質的には、経営として、技術の視点を持ちながら意思決定をすることが大事なのではと考えています。
そして、その意思決定は技術という力でレバレッジをかけて、ユーザーのためにどうアクションするかという、会社の最上位の意思決定となります。これがCTOとしての仕事の醍醐味なのではと思います。
Q.起業した理由を教えてください。
大学・大学院時代とインターンシップ
大学ではデータ解析の研究室に所属し、機械学習に関する研究をしていました。
元からプロダクトを作りたいと思っており、大学1年の頃から様々なインターンに参加していました。思い出深いものは、ベンチャーのイベントで声を掛けて頂いたことがきっかけで、Sansan株式会社で1年間インターンをさせていただいたのですが、その過程で「Eight」という個人向け名刺管理サービスの立ち上げを行ったことです。数少ない立ち上げメンバーとして、新規プロダクト開発に携わった経験は多くのことを学ぶきっかけになりました。
就職活動に違和感
学部卒の友人が就職し「入社して3ヵ月くらい経ってもまだ研修してるよ」みたいな話を聞いて、自分がインターンで得た体験と比べると温度感が違うなと考えてしまいました。私は怠け者なので、自分の成長のためにはオーナーシップを持って本気で仕事に取り組める環境をつくった方が良いと漠然と考えていました。
そして、大企業への就職ではそのオーナーシップを持ちづらいのではないか?と思うようになりました。
起業へ
共同創業者の大湯との出会いが大きく、彼と出会っていなければ、この会社が生まれることはなかったと思います。
彼と出会ってプロダクトをつくりはじめた創業時は、大学院1年でオンライン・ポートフォリオ・サービス「Creatty (クリエッティ)」というサービスを開発していました。2年半ほど運営し成長もしていました。しかし、ユーザーへヒアリングをしてみると「なくてはならないもの」というよりは「あったら便利」という声が多かったので、提供側の人生をかけて運営している熱量との違いを感じてしまいました。ユーザーが本気で「なくてはならないもの」と思ってくれるくらいのプロダクトをつくりたいという思いが、「ママリ」の提供に繋がることになります。
Q.「ママリ」をはじめたきっかけを教えてください。
市場ニーズと供給サービスのギャップに気づいたママ市場
「Creatty」の経験から、会社のミッションでもある「人の生活になくてはならないもの」をつくっていくことの重要性を痛感しました。その中で、人の悩みがつきなそうな健康領域でプロダクトをいくつか作ってトライをしていました。その中で陣痛タクシーの記事が最も反応が大きく、注目されました。調べてみると、当時のママ向けの情報は行政等が運営している少々使いづらいサイトしかなく、スマホ対応もしていませんでした。一方でママ世代はスマホ検索が当たり前になっており、市場ニーズと供給サービスのギャップがあるのでは?と気づきました。
人の生活になくてはならないサービスへ
「ママリ」ではママが直面している悩みごとや課題を解消しているサービスとなっているため、大変ありがたいことにユーザーの熱量がとても高いサービスとなっています。
また、コミュニティ内で「ママリがあったおかげで妊活から妊娠、出産を乗り越えて、無事に我が子に会うことができました!」と言った投稿を見ることは、つくり手としてのモチベーションに繋がっています。
これからの展開
「ママリ」はママの声を集めるプラットフォームになりつつあります。実際、今年からママの購買判断を支えるべくはじめた「ママリ口コミ大賞」では、2,705名のママからの声を集め、ベビーカーや哺にゅう瓶など必要なグッズをランキング形式で発表するなど、新しい取り組みを始めています。
組織論について
Q.組織作りについて重要なことを教えてください。
採用のこだわり
弊社の場合は、互いにとってのエントリーマネジメントをとても重要視しています。
変化を楽しむ・進化を続ける
技術を手段として使えるか
背中を預けられるか
高め合えるか
このようなキーワードへの共感度や、「人の生活になくてはならないものをつくる」というミッションへの共感があるかなどを評価して、ミッションに向かって同じ方向性を見れるメンバーに組織へジョインしてもらえるように心がけています。
それは私たちが一方的に見るだけではなく、お時間をいただいている候補者の方にも見てもらいたいと思っています。フラットに互いに成長できるか、一緒の方向性を見れるかということをオープンに面談の中でお話し、互いに納得した上でチームメンバーになってもらうということがベストだと考えています。
ミッション共有の重要性
同じ方向を向いて、チームとし最大の力を発揮するために、採用時だけでなくミッションは何度も伝えるようにしています。執務室の壁にも書いてありますし、名札の裏に書いてあります。全体MTGでも最初に触れるようにしています。
優秀なエンジニアとは
ユーザーのために技術を手段として捉えられる人です。極論を言うなら、ユーザーのためなら明日から得意な言語を捨てて、他の言語の勉強を開始できるかというような心構えです。そのような変化を楽しみ、進化を続けるエンジニアは変化の多いスタートアップにおいてとても貴重です。
また技術選択の場面でも「採用目的でこの言語を使用しよう!」など目的をもって技術を選択出来ることも重要だと思います。
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