風景のレシピ #65 “砂漠の彼方の町”
1. 砂漠に陽炎をたて、町の輪郭の蜃気楼を映し出す。
2.その輪郭を徐々にはっきりさせてゆく。
レンガ積みの円筒形の建物にドームをかぶせ、それらを回廊で繋げる。
3.200年前の昔日にさかのぼり、路地という路地じゅうにオリーブの木を植える。
今では木はすでに古木となっており、降り積もった銀の葉は土となっている。
4.優しいオパール色の夕空で天を覆う。
古びたレンガを補修し、ドームの頂点のアンテナを磨いたりする。
誰もいない町に月が昇る予感がしたら、出来上がり。