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風景のレシピ #54 “キッチン”| nakaban

「旅と記憶」を主題に絵を描いている画家のnakabanさんが、風景画の制作過程をレシピ化するこころみです。序文はこちら



風景のレシピ #54 “キッチン”

調理時間:7時間

材料:
ガスコンロ:一台
タイルの貼られた壁:一面
タイルの貼られた床:一面
窓:ひとつ
観葉植物:一鉢
エナメル塗装のケトル:一個
調理用品、食器:適宜
シンク:一台


1.窓のある明るい空間をひろげる。
  壁と床にタイルを貼る。
  すきま風でガラスが鳴りひびく窓辺に観葉植物を置く。


2.大きめの台をしつらえ、シンクをはめ込む工事をする。
  ガスコンロを置きガス管と接続する。


3.引っ越してきた当日のように、食器や調理器具をひろげる。


4.ガスの元栓を開き、カラフルなポットで湯を沸かす。
  蒸気が吹き出たら、できあがり。


調理のコツ
*整理整頓をしつつ、片づけ過ぎないように

エメラルドグリーンのエキゾチックなタイル
沖縄のお茶碗
とろ火でゆっくり湯を沸かす
できあがり。クリックすると拡大して見られます。


◎プロフィール
nakaban (なかばん)
画家。絵画、書籍の装画、文章、映像作品、絵本を発表している。
新潮社『とんぼの本』や本屋「Title」のロゴマークを制作。
著作に『ダーラナのひ』(偕成社)『ことばの生まれる景色』(辻山良雄との共著、ナナロク社)『窓から見える世界の風』(福島あずさ著、創元社)など。
好きなことは果樹栽培、ポストカード収集、そしてもちろん絵を描くこと。
本を読むのが遅い。
広島市在住。www.nakaban.com

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